烏骨鶏の卵は希少!たまごの栄養と簡単レシピ

烏骨鶏の卵は希少!たまごの栄養と簡単レシピ
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烏骨鶏は高価!卵について

食用として「卵」というと、多くの場合で鶏の卵を指します。今回は鶏卵と、一般的に食用とされている鳥の卵について紹介します。

卵の歴史

古墳時代に鶏の埴輪が残っていることから、日本には2000年以上前に朝鮮半島から伝わってきたと考えられています。もともとは鳴き声で時間を告げたり闘鶏のために飼育され、鶏肉も卵も食用ではなかったようです。以降も仏教においては卵を食べることは殺生であり、罪なこととされていました。平安時代の「日本霊異記」には「鳥の卵を食べると祟りがおきる」といった内容の記述もあります。卵を食べることが殺生であるという概念に変化を与えたのは西洋文化の影響が大きく、カステラなど卵を使用した南蛮菓子や卵料理が伝わり、卵を食べることは罪ではないという解釈が広まりました。江戸時代になると徐々に庶民の間でも卵を食べるようになり、その食べ方も多様化していきました。

卵の種類

卵の種類は多様な分類ができますが、ここでは親鶏による分類を紹介します。

・レグホーン

レグホーンは白い羽に鮮やかな赤いトサカが特徴で、白い卵を産みます。世界的に最も普及している鶏で、日本での産卵数も約80%がこのレグホーン種といわれています。

・ボリスブラウン

日本で一番多く飼われている赤玉系の鶏です。品種改良が進んでおり産卵数も多く安定しているので、養鶏に適した品種といえます。

・会津地鶏

400年以上前から会津地方で飼育されてきた固有種です。一度絶滅の危機があり増殖に成功しましたが、現在も飼育数は少なく貴重な品種です。卵は赤い卵を産みます。

・ウズラ

ウズラは鶏よりも小さく、全長が20㎝ほどのキジ科の鳥です。卵も小さく、殻には大理石のようなまだら模様があります。

・アローカナ

「水色の卵」で知られています。南アメリカのチリが原産で、南米では「幸せを呼ぶ鶏」と呼ばれています。殻は青みがかった特徴的な色をしていますが、黄身は鮮やかなオレンジ色で弾力があり、栄養価も高いといわれています。

・烏骨鶏

烏骨鶏の烏骨は「黒い骨」の意味です。烏骨鶏は羽は白いものも、黒いものもありますが、羽の色に関係なく皮膚や内臓、骨は黒い色をしています。卵は鶏卵よりも小さめで、ピンクがかった乳白色~赤色です。産卵数が少ないため一般的な鶏卵よりも高価です。

卵に含まれる栄養素について

卵にはビタミンCと食物繊維以外の栄養素がバランスよく含まれています。

タンパク質

全卵1個(Mサイズ)には約6.2gのタンパク質が含まれています。卵のタンパク質の栄養価は必須アミノ酸のバランスを示すアミノ酸スコアが100であり、さらに体内でタンパク質が保持される割合を示す正味タンパク質利用率は90~94%と、効率よくタンパク質を摂取できる食品であるといえます。

リン脂質

卵黄に含まれる脂質のうち約31%がリン脂質です。リン脂質は細胞膜の基本構成成分です。卵黄リン脂質の80%を占めるホスファチジルコリンは神経伝達にかかわるアセチルコリンの前駆体であるコリンが含まれており、コリンは脳の発育に必要な栄養素といわれます。ビタミンB12 と一緒に摂取することで脳内の神経機能が改善されたり、アルツハイマー型認知症に対する改善効果も期待されています。

コレステロール

コレステロールというと体に悪いイメージがありますが、リン脂質とともに細胞膜を作る成分のひとつであり、細胞膜の機能を維持したり、ある種のホルモンの材料となるなど、欠かせない栄養素のひとつです。血清コレステロール濃度が高いと冠動脈性心疾患のリスクが上昇することがわかっていますが、食品からのコレステロール摂取量と血清総コレステロール濃度には、直接的な相関関係は認められていません。健康な成人であれば、1日に2個程度の卵を摂取しても、コレステロール摂取の目標値を上回ることはなく、健康に悪影響はないといわれています。ただし何らかの疾患がある場合には、この限りではありません。また、卵白にはコレステロール濃度を低下させる作用があるという実験結果もあります。卵のコレステロールが気になる場合は、卵黄だけではなく、全卵を摂取するとよいでしょう。

薬膳の効果

主に卵黄は、体液や血液の不足を補い体を潤す効果があるといわれます。また「養血安胎作用」といい、妊婦と胎児を守る安産の食材ともいわれています。栄養価が高いので、虚弱体質や不眠、咳、口渇や声がれなどにも有効です。卵白には体の余分な熱を冷まし、目の充血や咳、のどの痛みなどを改善する効果が期待されます。動悸や息切れなどの改善にも良いとされています。

卵の簡単で美味しいレシピ

スーパーなどで一般的に売られているものは、賞味期限の新しいものほど新鮮といえます。生みたての卵の表面はざらざらしているといわれますが、表面がツルツルしているから新鮮ではないとはいえません。ひび割れがあるものは、品質が落ちている可能性があるので避けましょう。

【パンキッシュ】

パンキッシュ

【材料】(2人分)
・食パン         6枚切り2枚
・バターまたはマーガリン 適量
・玉ねぎ         小1/2個
・ほうれん草       50g
・しめじ         1/2パック
・ウインナー       2本
・オリーブオイル     小さじ2
・塩、コショウ      適量
<卵液>
・卵           2個
・牛乳          100㏄
・ピザ用チーズ    20g

【作り方】
1.玉ねぎは皮をむいて1㎝幅くらいのスライスにし、ほうれん草は洗って1㎝くらいに切っておきます。しめじは石づきを取ってほぐし、ウインナーは小口切りにします。オーブンを180℃に予熱します。
2.フライパンにオリーブオイルを入れ、1.の食材を炒めます。

作り方2

3.火が通ったら、塩、コショウで味をつけて、冷ましておきます。
4.卵液を作ります。ボールに卵を割り入れて溶きほぐし、牛乳とピザ用チーズを入れて混ぜておきます。
5.オーブンに使用できる耐熱皿(今回は直径約10㎝、深さ約5㎝の大きさ)に、バターまたはマーガリンを塗っておきます。

作り方5

6.大きく切って広げた食品用ラップの上に食パンをのせます。パンを4つに切り、バターまたはマーガリンを塗ります。
7.食品用ラップをかぶせた上から、めん棒で押し付けながら食パンをつぶします。もう一枚も同様につぶしておきます。

作り方7

8.つぶしたパンを耐熱皿に並べます。できるだけ厚みが均等になるように並べましょう。

作り方8

9.炒めた具をパンの上に乗せます。

作り方9

10.混ぜておいた卵液を、具材の上から注ぎます。

作り方10

11.180℃のオーブンに入れて約20分焼いてできあがりです。

作り方11

※パンの耳が気になる場合は、耳を切り落としてください。
※焼き時間はオーブンの機種などによって異なりますので、調整してください。

卵レシピのまとめ

株式会社シルバーライフの【まごころケア食】では、管理栄養士が考えたバランスの良いお食事をご提供しております。健康な毎日のためにぜひお役立てください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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