小松菜とほうれん草の栄養の違いは?見分け方もご紹介

小松菜とほうれん草の栄養の違いは?見分け方もご紹介
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小松菜とほうれん草はどちらも葉物野菜ですが、小松菜はクセのない味わいで、ほうれん草は味が濃くうまみが強いことが特徴です。

味が違うだけでなく含まれている栄養も少し異なります。小松菜とほうれん草の見分け方や栄養の違い、栄養を上手にとるコツについてご紹介します。

小松菜とはどんな食材?

小松菜とは

小松菜は中国が原産のアブラナ科アブラナ属の野菜です。

江戸時代に小松川(現在の東京都江戸川区)で栽培されていたことからこの名前がついたと言われています。

ハウス栽培もされているので1年中食べることができますが、旬の時期は12月~2月ごろ。旬の時期は甘みも増してさらに美味しくなります。

緑の色が濃く、根元が太いもの、葉先までピンとしていてみずみずしいものが美味しい小松菜です。

ほうれん草とはどんな食材?

ほうれん草とは

ほうれん草はアカザ科ホウレンソウ属の野菜です。旬の時期は12月~1月頃で、露地ものは寒くなるとともに甘みが増します。

また、夏採りのほうれん草に比べて冬採りのほうれん草はビタミンCが約3倍も多く含まれています。

葉の色が濃く、ハリがあるもの、みずみずしいものが美味しいほうれん草です。

小松菜とほうれん草の見分け方

・茎

ほうれん草は根元が赤くなっていることが大きな違いです。

また、小松菜の茎は太く淡い緑色をしているのに対して、ほうれん草の茎は細く小松菜よりも濃い緑色をしていることも特徴です。

・葉

小松菜の葉は丸みを帯びた形をしていますが、ほうれん草は先が細くなっています。

・味

小松菜はクセがなく苦味も少ないことが特徴です。ほうれん草は、少し苦味がありますが、味が濃くうまみが強いことが特徴です。

小松菜は生食することができますが、ほうれん草には多量に摂取すると結石の原因になるシュウ酸が多く含まれているのでアク抜きが必要になります。

サラダほうれん草など生食できるものもありますが、普通のほうれん草はゆでてアク抜きをしてからいただきましょう。

小松菜とほうれん草の栄養

どちらもβ-カロテンが豊富に含まれている緑黄色野菜ですが、含まれている栄養は少し異なります。

【小松菜とほうれん草(可食部100gあたり)の栄養】

小松菜 ほうれん草
エネルギー 13㎉ 18㎉
たんぱく質 1.5g 2.2g
脂質 0.2g 0.4g
炭水化物 2.4g 3.1g
カリウム 500㎎ 690㎎
カルシウム 170㎎ 49㎎
2.8㎎ 2.0㎎
ビタミンA

(β-カロテン当量)

3100㎍ 4200㎍
ビタミンK 210㎍ 270㎍
ビタミンB1 0.09㎎ 0.11㎎
ビタミンB2 0.13㎎ 0.20㎎
ビタミンB6 0.12㎎ 0.14㎎
葉酸 110㎍ 210㎍
ビタミンC 39㎎ 35㎎
食物繊維総量 1.9g 2.8g

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・カルシウム

小松菜とほうれん草の栄養を比べてみると、特にカルシウムの含有量に違いがあります。

小松菜170㎎、ほうれん草49㎎と小松菜にはほうれん草の3倍以上もカルシウムが含まれています。

カルシウムは骨や歯を作るために必要なミネラルで、骨粗しょう症予防にも欠かせません。

・鉄

小松菜には2.8㎎、ほうれん草には2.0㎎含まれています。

鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。

筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。

・ビタミンA(β-カロテン)

小松菜には3100㎍、ほうれん草には4200㎍とほうれん草に特に豊富に含まれています。

強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を消去して動脈硬化やがんなどの生活習慣病予防にも効果が期待できると言われています。

また、目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要な栄養素で、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果もあります。

・ビタミンC

生の状態では100gあたり小松菜は39㎎、ほうれん草は35㎎含まれています。

ビタミンCは水溶性の栄養素なのでゆでると流れ出てしまいます。そのため、ゆでた状態100gでは、小松菜は21㎎、ほうれん草は19㎎になります。

水溶性の栄養素は加熱せずそのまま食べると効率的に摂取できます。生食もできる小松菜を生のままサラダやスムージーにするとビタミンCをムダなく摂取できます。

・葉酸

小松菜には110㎍、ほうれん草には210㎍含まれています。

ビタミンB群の一種である葉酸はビタミンB12と協力して赤血球を作り、食べたものをエネルギーに変えるのを助ける役割があります。

また、DNAを正常に作る材料にもなります。

栄養を上手にとるコツ

栄養を上手にとるコツ

・ゆですぎない

ゆでるとビタミンB群やビタミンC、カリウムなど、水溶性の栄養素が流れ出てしまうので、ゆですぎないように気をつけましょう。

ゆで時間は1〜2分程度が目安です。

・油と一緒に食べる

β-カロテンは脂溶性の栄養素なので、油と一緒に食べることで吸収率がアップします。

サラダにオリーブ油をかけたり、炒め物、揚げ物などにすると効率的に栄養を摂取することができます。

・たんぱく質やビタミンCを含む食材と一緒に食べる

鉄はたんぱく質やビタミンCを含む食材と一緒に食べることで体内への吸収率がアップします。

肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質と一緒に食べると効果的です。

小松菜やほうれん草にもビタミンCが含まれていますが、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、菜の花、じゃがいもなど、ビタミンCが豊富な野菜と組み合わせるとより効果が期待できます。

レシピ|鶏肉と小松菜の煮物

鶏もも肉と小松菜で作るシンプルな煮物です。お好みで、しいたけやしめじを加えても美味しいです。

レシピ|鶏肉と小松菜の煮物

【材料(2人分)】
鶏もも肉…1枚
小松菜…1/2束

Aだし汁…240ml
Aしょうゆ…大さじ2
Aみりん…大さじ2
A酒…大さじ1

サラダ油…小さじ1

【作り方】
①鶏肉はひと口大に切って、小松菜は4㎝長さに切る。

作り方①

②鍋にサラダ油を中火で熱し、鶏肉を炒める。色が変わったら、【A】を加える。

③沸騰したらアクを取り除き、小松菜を加える。蓋をして、中弱火で7〜8分煮る。

作り方③

小松菜とほうれん草のまとめ

クセのない小松菜とうまみが強いほうれん草。どちらも栄養価の高い緑黄色野菜なので、毎日の食事に積極的に取り入れたい食材です。

ほうれん草はアクが強いので、ゆでてアク抜きをしてから調理しましょう。

小松菜は生食、加熱調理どちらでも使用できます。小松菜は下ゆで不要なので、忙しい時には便利ですね。

栄養満点な小松菜とほうれん草をおひたしや煮物、炒め物など、さまざまな料理に加えて美味しくいただきましょう。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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