キャベツはカルシウム豊富な食材と一緒に食べよう!

キャベツはカルシウム豊富な食材と一緒に食べよう!
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

サラダや炒め物、煮物などさまざまな料理に大活躍なキャベツ。キャベツにはビタミン類が豊富に含まれており、栄養価も高い野菜です。特に注目したい成分は胃腸の健康を守る効果があるビタミンU。別名キャベジンとも呼ばれます。キャベジンという名前は聞いたことがある方も多いのでは?キャベツに含まれる栄養と簡単レシピについてご紹介していきます。

◆キャベツとはどんな食材?

キャベツとは

キャベツはヨーロッパが原産の野菜で、ブロッコリーなどと同じアブラナ科アブラナ属の野菜です。その歴史は古く、古代ギリシャ時代から食べられていたと言われています。キャベツの祖先は同じアブラナ科の野菜であるケール。葉の形が変化して現在のキャベツになりました。日本に入ってきたのは江戸時代ごろとされており、明治時代に洋食文化が広まったことでよく食べられるようになったそうです。
1年中購入することができる野菜ですが、時期によっても品種や産地が異なりそれぞれに特徴があります。3月〜5月ごろに収穫される「春キャベツ」は、葉がやわらかく、巻きが緩いことが特徴です。主に千葉県や神奈川県、茨城県で栽培されており、みずみずしく生食に向きます。6月〜10月ごろに収穫されるものは「夏キャベツ」と呼ばれ、主に長野県や群馬県などの高冷地で収穫される高原キャベツです。春キャベツと冬キャベツの中間的な特徴があります。11月〜3月ごろに収穫される「冬キャベツ」は「寒玉キャベツ」とも呼ばれます。主に愛知県などで栽培されており、葉がしっかりと巻かれていてずっしりと重みがあります。甘味があり、生食の他に煮込み料理にも適しています。

◆キャベツの選び方と保存方法

・ずっしりと重みがあるもの
・葉の緑が濃く鮮やかなもの
・切り口がみずみずしいもの

購入後は、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。カットしてあるものは乾燥しないようにラップに包んでから冷蔵庫で保存しましょう。

◆キャベツに含まれる栄養

【キャベツ(可食部100 gあたり)】
エネルギー…23㎉
炭水化物…5.2g
カリウム…200㎎
カルシウム…43㎎
マグネシウム…14㎎
ビタミンA(β-カロテン当量)…50㎍
ビタミンK…78㎍
ナイアシン…0.2㎎
葉酸…78㎍
ビタミンC…41㎎
食物繊維総量…1.8g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

・胃腸の健康維持に効果的!ビタミンU

キャベツから発見された栄養素で、別名「キャベジン」とも呼ばれるビタミン様物質です。胃腸の粘膜を丈夫にし、傷ついた組織を治す働きがあります。また、胃酸の過剰な分泌を抑える働きがあり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防や治療に有効とされています。

・骨のカルシウム沈着を助ける!ビタミンK

ビタミンKはビタミンDとともにカルシウムの吸収をよくする働きがあります。また、骨からカルシウムが溶けて血液に流れ出るのを防ぐ役割があり、骨形成に重要な働きをしています。さらに、血液凝固成分を作り、ケガをして出血をした際に出血を止める役割もあります。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえて安定させるなどの効果もあります。カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。

・抗がん作用が期待できる!イソチオシアネート

イソチオシアネートとはアブラナ科の野菜に含まれている辛み成分です。抗酸化作用があり、免疫力を高める効果や抗ガン作用も期待できます。また、胃腸を刺激して食欲を増進させる効果や解毒作用、殺菌作用もあります。

◆栄養を上手にとるコツ

キャベツの栄養を上手にとるコツ

・生で食べる

キャベツに豊富に含まれているビタミンCやビタミンUは水溶性の栄養素です。これらの栄養素をムダなく摂取するためには生で食べるのがおすすめです。千切りにして主菜の添え物にしたり、サラダや和物にするのがおすすめです。切った後に水にさらすと栄養素が流れ出てしまうので、サッと洗う程度にして長時間水にさらすことは避けましょう。

・加熱は短時間にする

ビタミンCやビタミンUは熱に弱い性質があります。サッとゆでる、強火で短時間で炒めることで水溶性の栄養素の残存率が高くなります。また、煮汁ごと食べることができるスープなどにすれば、流れ出た栄養素もムダなくとることができます。

・カルシウムを含む食材と一緒に食べる

キャベツに豊富なビタミンKは骨の健康を保つために必要な栄養素です。骨を作るもとになるカルシウムが豊富な食材と一緒に食べることで骨粗しょう症予防の効果が期待できます。カルシウムが豊富な牛乳やチーズなどの乳製品、小魚などと組み合わせて食べると効果的です。

◆キャベツのおすすめレシピ

キャベツの洋風トマト鍋

トマトの水煮とコンソメで作る洋風仕立てのお鍋。鍋の締めはご飯とピザチーズでリゾット風にしたり、ゆでたパスタを加えてトマトスープパスタにするのがおすすめです。

キャベツの洋風トマト鍋

【材料(2人分)】
鶏もも肉…1枚
キャベツ…1/4個
にんじん…1/3本
エリンギ…1個
ウインナーソーセージ…4本
にんにく…1片
オリーブ油…大さじ1
Aトマトの水煮…1缶(400 g)
A水…400ml
A顆粒コンソメ…大さじ1
A塩、こしょう…各少々
粉チーズ…適量
ブラックペッパー…適量

【作り方】
① 鶏もも肉は一口大に切り、キャベツはざく切りにする。にんじんはピーラーでリボン状にけずり、エリンギは長さを半分に切って縦4〜6等分の棒状に切る。にんにくは輪切りにする。

作り方①

② 鍋にオリーブ油とにんにくを入れて弱火にかける。香りが出てきたら、鶏肉を加えて中火で炒める。表面の色が変われば、【A】を加える。

作り方②

③ 沸騰したら、キャベツ、にんじん、エリンギ、ウインナーソーセージを加えて煮る。具材に火が通れば、スープごと取り皿に取り分けてお好みで粉チーズ、ブラックペッパーをふっていただく。

作り方③

【ポイント】
・キャベツは煮込みすぎないようにすると栄養をムダなくとることができます。

◆キャベツレシピのまとめ

ビタミンが豊富で栄養満点なキャベツは時期によってもそれぞれ特徴があります。春キャベツはやわらかさを活かして生でサラダにしたり、冬キャベツはロールキャベツやスープなどの煮込み料理にしたりとさまざまな料理にアレンジしてみてはいかがでしょうか?

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この記事の提供元:シルバーライフ

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