トマト缶の栄養にはリコピンが豊富!ホールトマトとカットトマトの違いは?

トマト缶の栄養にはリコピンが豊富!ホールトマトとカットトマトの違いは?
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パスタや煮込み料理、スープなど、さまざまな料理に大活躍なトマト缶。1缶100円前後と値段もお手頃で、常備しておくと何かと便利な食材です。

トマト缶には普段サラダで食べているトマトよりも抗酸化作用の強いリコピンが豊富に含まれていて栄養満点!トマト缶に含まれている栄養と簡単レシピをご紹介します。

◆トマト缶とはどんな食材?

トマト缶とは

トマト缶はトマトを水煮にして缶に詰めたもので、トマトがまるごと入っている「ホールトマト」とカットされた状態になっている「カットトマト」があります。

トマト缶には普段サラダなどで食べているトマトとは違う調理用のトマトが使用されています。

メーカーによっても違いはありますが、ホールトマトとカットトマトの違いはトマトの形状だけでなくトマトの種類が違うことが多いようです。

ホールトマトにはサンマルツァーノ種という細長いトマトが使われていることが多く、カットトマトにはロマーノ種などのラウンド型のトマトがよく使用されています。

ホールトマトのトマトは果肉が煮崩れしやすいため、煮込み料理やトマトソースなどに向いています。また、トマトが丸ごと入っているので種も多く適度な酸味があることも特徴です。

一方、カットトマトのトマトはあらかじめ一口大にカットされており、果肉がしっかりとしていて加熱調理をしても形が残りやすいという特徴があります。

スープなどトマトの食感を残したい料理にはカットトマトを使用するのがおすすめです。また、カットトマトは種が取り除かれているので酸味が少なめであっさりとしています。

◆トマト缶の保存方法

開封後使いきれなかったものはガラス容器などに入れて冷蔵庫で保存し、2〜3日を目安に使い切りましょう。

冷凍保存にする場合は、冷凍用の保存袋に入れて平らにしてから冷凍します。冷凍したものは2〜3週間を目安に使い切るのがおすすめです。

◆トマト缶の栄養

トマトには抗酸化作用の強いリコピンやβ-カロテンなどが豊富に含まれています。

さらに、高血圧予防にも効果的なカリウムや腸内環境を整える食物繊維も豊富。ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養価の高い野菜です。

【トマトの水煮 ホール 食塩無添加(可食部100gあたり)】
エネルギー…21㎉
たんぱく質…0.9g
炭水化物…4.4g
カリウム…240㎎
マグネシウム…13㎎
リン…26㎎
ビタミンA(β-カロテン当量)…570㎍
ビタミンB1…0.06㎎
ビタミンB2…0.03㎎
ビタミンB6…0.10㎎
葉酸…21㎍
ビタミンC…10㎎
食物繊維総量…1.3g

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・がん予防が期待できる!リコピン

リコピンとは、トマトなどに含まれている赤い色素成分で、カロテノイドの一種です。生活習慣病やがん、老化の原因になる活性酸素を消去する抗酸化作用があります。その抗酸化力はβ-カロテンの2倍以上とも言われています。

・生活習慣病予防にも!β-カロテン

β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める働きがあります。

ビタミンAに変換されなかったものは抗酸化物質として働き、動脈硬化やがんなどの生活習慣病予防や老化防止に効果が期待できると言われています。

・むくみの解消に!カリウム

カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。

・腸内環境を整える!食物繊維

不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することで便通を促して便秘の解消に役立ちます。

また、有害物質を排出する効果もあります。水溶性食物繊維は、腸内環境を整える効果や血糖値の急激な上昇を抑える、コレステロールの吸収を抑制する効果が期待できます。

食物繊維は噛み応えがあるので満腹感を感じやすく、しかも低カロリーなので肥満予防にも効果的。糖尿病や高血圧などの生活習慣病予防にも効果が期待できます。

◆トマト缶の栄養を上手にとるコツ

トマト缶の栄養を上手にとるコツ

サラダなどで生食にするトマトは「ピンク系」と呼ばれる皮が薄く果肉がやわらかいトマトです。

一方、トマト缶に使用されているトマトは「赤系」のトマトで果肉が厚く濃厚な味わいが特徴。加熱調理をすることでよりうま味が増します。

赤系のトマトにはピンク系のトマトよりもリコピンが豊富に含まれているので、トマト缶を使った料理を食べることでリコピンを効率的に摂取できます。

リコピンは脂溶性の栄養素なので、油と一緒に調理することで体内への吸収率がアップします。また、加熱することでトマトの細胞壁が壊れてリコピンが油に溶け込みやすくなり吸収率がより高くなるとも言われています。

煮込み料理やスープ、パスタのソースなど、「加熱×油」の調理法にすることで、生のトマトを食べるよりも効率的にリコピンを摂取することができ、生活習慣病予防や老化防止にも効果が期待できます。

◆トマト缶のおすすめレシピ

チキンステーキ トマトソース

皮をパリッと焼いた鶏肉にうま味たっぷりなトマトソースをたっぷりかけた一品です。

トマトのレシピ|チキンステーキ トマトソース

【材料(2人分)】
鶏もも肉(小)…2枚
玉ねぎ…1/2個
にんにく…1/2片
Aトマトの水煮(ホール)…200g
A水…50ml
A顆粒コンソメ…小さじ1
A砂糖…小さじ1
塩・こしょう…各少々
オリーブ油…大さじ2
パセリのみじん切り…少々

【作り方】
①玉ねぎとにんにくはそれぞれみじん切りにする。トマトの水煮のトマトをつぶしておく。

作り方①

②小鍋にオリーブ油大さじ1とにんにくを入れて弱火にかける。香りが出てきたら、玉ねぎを加えて中弱火でじっくりと炒める。【A】を加えて沸騰したら弱火にして約10分煮る。塩、こしょうで味を調える。

作り方②

③鶏もも肉に塩、こしょうをふる。フライパンにオリーブ油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を皮を下にして並べ入れる。フライ返しで押さえながら焼いて香ばしい焼き色がついたら上下を返し、弱火で中まで火を通す。

作り方③

④③を皿に盛り、②のソースをかける。パセリのみじん切りを散らせば出来上がり。

作り方④

【ポイント】
・トマトの食感を残したい場合はカットトマトを使用するのもおすすめです。

◆トマト缶レシピのまとめ

強い抗酸化作用があり栄養価も高いトマト缶。保存性にも優れているので、常備しておくと何かと便利です。料理や好みにあわせてホールトマトとカットトマトを使い分けてみるのもおすすめ。

スープや煮込み料理などさまざまな料理に活用して栄養満点なトマト缶を美味しくいただきましょう。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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