片栗粉の特徴や使い方について

片栗粉の特徴や使い方について
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料理にとろみをつけたり、揚げ物の衣にも使用される片栗粉。和食や中華でよく使用される食材ですが、片栗粉は何から作られているかご存知ですか?

今回は、片栗粉の特徴や片栗粉の基本的な使い方についてご紹介していきます。うまくとろみをつけるコツもぜひご覧ください。

片栗粉とはどんな食材?

片栗粉とは

片栗粉の原材料は「馬鈴薯でんぷん」です。本来は、ユリ科のカタクリという植物の鱗茎からとれるでんぷんで作られていましたが、現在はほとんど生産されていません。

そのため、現在はじゃがいもからとったでんぷんで作られているものがほとんどです。

あんかけや麻婆豆腐、かきたま汁などの料理にとろみをつけたり、唐揚げや竜田揚げなどの揚げ物の衣に使用したり、つみれや肉団子など生地のつなぎにも使用されます。

肉や魚にまぶしてから焼くことで食材の水分を閉じ込めてやわらかく仕上げる効果や、調味料のからみをよくする働きもあります。料理だけでなく和菓子作りにも使用され、幅広い料理に大活躍な食材です。

片栗粉と小麦粉の違い

片栗粉と小麦粉の違いとは?

小麦粉は小麦を製粉したもので、薄力粉や強力粉などの種類があります。

主成分はでんぷんで、グルテンというたんぱく質を含みます。片栗粉の主成分はでんぷんでたんぱく質はほとんど含まれていません。

小麦粉にはグルテンが含まれているため水を加えて混ぜると粘り気が出てきます。小麦粉は小麦の香りがありますが、片栗粉はほとんど香りがなく料理の味を邪魔しないことも特徴です。

片栗粉は水と熱を加えることで強いとろみがつく性質があります。粘度が増してのり状になることを糊化(コカ)といいます。

小麦粉も熱を加えることで糊化しますが、小麦粉は約90度で糊化するのに対して、片栗粉は約60度と低温で糊化することが特徴です。

片栗粉を唐揚げなどの揚げ物の衣に使用するとカリッとした軽めの仕上がりになります。色は少し白っぽい色に揚がり、冷めてもベタつかないという利点があります。

小麦粉を使用した唐揚げは衣がサクサクとして中はやわらかめの食感に仕上がります。表面がきれいなきつね色に揚がることも特徴です。

片栗粉とコーンスターチの違い

コーンスターチはとうもろこしのでんぷんから作られおり、お菓子作りや揚げ物の衣などに使用されます。片栗粉と同様にグルテンは含まれていません。

片栗粉は水を加えて加熱すると強いとろみがつきますが、温度が下がってくるととろみも弱くなるので、温かいまま食べる料理に使用するのが向いています。

一方、コーンスターチも同じようにとろみをつけるのに用いられますが、コーンスターチは片栗粉よりもとろみが弱いことが特徴。また、冷めてもとろみが持続するという特徴があるので、カスタードクリームやプリンなどのお菓子作りによく使用されます。

コーンスターチであんかけなどのとろみづけをすると片栗粉のように透明にはならず白っぽく濁った仕上がりになります。

片栗粉の保存方法

開封後はにおい移りの防止や湿気対策のために、密閉容器に入れて直射日光の当たらない冷暗所で保存しましょう。湿気に弱いので、シンクの下など湿度の高い場所は避けましょう。

気温や湿度が高い季節は冷蔵庫で保存するとダニの発生を防ぐことができます。

ただし、冷蔵庫で保存しているものを室内に出しっぱなしにするとカビが生える原因になるので、使用したらすぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう。

片栗粉に含まれる栄養

【片栗粉(可食部100gあたり)】
エネルギー…338㎉
たんぱく質…0.1g
脂質…0.1g
炭水化物…81.6g
カリウム…34㎎
カルシウム…10㎎
マグネシウム…6㎎
リン…40㎎
鉄…0.6㎎

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

片栗粉の主成分は炭水化物で、でんぷんが多く含まれています。体内に入るとブドウ糖に変換され、体のエネルギー源となります。

炭水化物をエネルギーに変えるためにはビタミンB1が欠かせないので、ビタミンB1が豊富な食材と一緒に食べるのがおすすめです。

ビタミンB1は、豚肉、うなぎ、たらこ、いくら、たい、大豆、えんどう豆、玄米などに豊富に含まれています。

とろみを上手につけるには?

とろみを上手につけるには?

あんかけやかきたま汁など、液体に上手くとろみをつけるためには3つのポイントがあります。

1.あらかじめ水で溶いておく

まず、片栗粉は料理に加える前にあらかじめ水で溶いておきましょう。片栗粉と水の割合は、1:2にすると失敗が少なくなります。お湯で溶くとダマができる原因になるので、必ずお水で溶きましょう。

2.混ぜながら片栗粉を加える

料理にとろみをつける場合は、スープや煮汁などを混ぜながら水溶き片栗粉を加えましょう。1か所に片栗粉がかたまって入ってしまうとダマができる原因になります。

料理を混ぜながら片栗粉を少しずつ加えることで、ダマができにくくきれいに混ざります。

3.とろみがつくまで加熱する

片栗粉は60度以上にならないととろみがつかないので、片栗粉を加えてから1分以上加熱しましょう。また、時間が経つととろみが弱くなってしまうので、食べる直前にとろみをつけるのがおすすめです。

片栗粉のおすすめレシピ

かぼちゃのそぼろあんかけ

ホクホクのかぼちゃ煮に鶏そぼろあんをかけた一品です。お好みでそぼろあんにおろし生姜を加えても美味しいです。

レシピ|かぼちゃのそぼろあんかけ

【材料(2人分)】
かぼちゃ…1/4個
鶏ひき肉…100g

Aだし汁…200ml
Aしょうゆ…大さじ1
Aみりん…大さじ1

Bだし汁…150ml
Bしょうゆ…小さじ2
Bみりん…小さじ2

C片栗粉…大さじ1
C水…大さじ2

【作り方】
①かぼちゃは種とワタを取り除いて一口大に切る。

作り方①

②鍋に【A】を合わせて①を入れ、中火にかける。沸騰したら落とし蓋をして弱火で約15分煮る。

作り方②

③別の鍋に【B】を合わせて中火にかける。沸騰したら鶏ひき肉を入れてほぐし、アクが出てくれば取り除きながら煮る。火が通れば混ぜ合わせた【C】を加えて混ぜ、とろみがつくまで1分ほど煮る。

作り方③

④皿に汁けを切った②を盛り付けて、③をかける。

作り方④

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片栗粉レシピのまとめ

片栗粉の特徴や小麦粉、コーンスターチとの違いについてご紹介しました。料理や用途に合わせて使い分けてみるのもいいですね。料理によってはそれぞれ代用することもできます。

それぞれの特徴をおさえて料理に活用してみてください。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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