そのままおつまみにしたり、料理に加えたりと常備しておくと何かと便利な「コンビーフ」。どのような材料で作られているかご存知ですか?コンビーフとコンミートの違いや栄養、保存方法、使い方についてご紹介していきます。
目次
◆コンビーフとは
コーンビーフは英語では「Corned Beef」表記され、直訳すると「塩漬けの牛肉」という意味です。その名の通り、牛赤身肉を塩せきしてから高温高圧で加熱し、繊維をほぐして牛脂や香辛料、調味料などを加えて作られます。
すでに加熱調理されていて味もついているのでそのまま食べることもでき、常備しておくと何かと便利な食品です。また、賞味期限が約3年と長く、常温で保存可能なことから防災グッズや登山用の食事などにも活用されています。
コンビーフとコンミートの違い
「コンビーフ」とよく似た缶詰に「コンミート」がありますが、この違いをご存知ですか?違いは材料にあります。コンビーフは牛肉100%で作られていますが、コンミートは牛肉以外に馬肉などの畜産肉も使用されています。
どちらも製造工程は同じですが、牛肉100%のコンビーフよりもコンミートの方が値段は安くなります。どちらも味がついているのでそのまま食べることができますし、料理にアレンジすることも可能。お好みで使い分けてみるのもいいですね。
コンビーフの保存方法
未開封の状態では長期保存が可能ですが、開封後はその日のうちに食べ切るのがおすすめです。一度に食べきれない時は容器から取り出して保存容器に移し、冷蔵庫で保存しましょう。3〜4日を目安になるべく早めに食べ切るのがおすすめです。
また食べやすい大きさにカットしてラップで包み冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存することも可能です。使用する場合は冷蔵庫で自然解凍してから調理します。1ヶ月ほどを目安に使い切るようにしましょう。
コンビーフの使い方
コンビーフは味がついているのでそのまま食べることもできますが、少しアレンジすることでさらに美味しく食べることができます。ポテトサラダなどサラダの具材に加えたり、キャベツやにんじん、きゅうりなどの野菜と和え物にしても美味しいです。サンドイッチの具材にもぴったりですし、ご飯の上にのせて卵黄や温泉卵を乗せれば簡単丼ぶりの完成。
また、加熱して食べても美味しいので、炒め物やチャーハン、パスタ、スープなどの具材にもおすすめです。コンビーフに味がついているので、他の調味料の分量を調整することが美味しく作るポイントです。さまざまな料理にアレンジして味わってみてくださいね。
◆コンビーフの栄養
【コンビーフ(可食部100gあたり)】
エネルギー…203㎉
たんぱく質…19.8g
脂質…13.0g
炭水化物…1.7g
ナトリウム…690㎎
カルシウム…15㎎
リン…120㎎
鉄…3.5㎎
亜鉛…4.1㎎
ビタミンB1…0.02㎎
ビタミンB2…0.14㎎
ビタミンB6…0.04㎎
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
コンビーフのカロリーは100gで203kcal、1缶(80g)では162kcalになります。牛肉の他の部位と比べてみると、かた(100g)257 kcal、サーロイン(100g)334kcal、もも(100g)209 kcal、ヒレ(100g)195 kcalと牛肉の中では比較的低カロリーです。
また、脂身が少ない部位で作られることが多いので、脂質も100gあたり13.0gと控えめ。これはもも肉と同じくらいの脂質量です。
さらに、牛肉100%で作られているコンビーフにはたんぱく質が豊富。たんぱく質は筋肉や内臓、骨、皮膚、髪の毛、血液などを作るもとになります。これらは毎日新しく作られているので毎日摂取することが大切です。
・糖質の代謝を助ける!ビタミンB1
ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝にかかわっており、疲労回復を助ける効果があります。また、脳と神経を正常に保つ働きもしています。水に溶けやすいので、煮汁も一緒にとれる料理にすると効果的に摂取できます。
・脂質の代謝をサポートする!ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンです。脂質が新しい細胞を作る手助けをすることで、皮膚や粘膜などを健康に保つことができます。子どもや胎児の発育を助ける働きがあることから「成長ビタミン」とも呼ばれています。
・貧血予防に効果的!鉄
鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。
体内で吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンCを含む食材と一緒にとることで吸収率がアップします。
・味覚を正常に保つ!亜鉛
亜鉛には細胞を作り成長を促す働きがあり、美しい肌や髪を保つためにも欠かせない栄養素です。また、インスリンや性ホルモンの合成にも関わっています。さらに、亜鉛は舌の表面の味蕾にある味を感じる細胞を作る働きがあり、不足すると味覚異常の原因になります。
◆コンビーフの簡単レシピ
コンビーフのロールパンサンド
マヨネーズとカレー粉で味付けしたコンビーフをはさんだサンドイッチです。グリーンリーフときゅうりのシャキシャキ食感がアクセントになります。カレー粉の分量はお好みで調整してください。
【材料(2人分)】
コンビーフ…1缶(80g)
玉ねぎ…1/8個
Aマヨネーズ…大さじ1
Aカレー粉…小さじ1/2
A塩・こしょう…各少々
きゅうり…1/3本
グリーンリーフ…1枚
ロールパン…4個
バター…適量
【作り方】
① 玉ねぎはみじん切りにして、きゅうりは斜め薄切りにする。グリーンリーフは一口大にちぎる。
② 耐熱ボウルにコンビーフを入れてフォークでほぐす。玉ねぎを加えて混ぜ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で1分30秒加熱する。ラップを外して粗熱をとり、【A】を加えて混ぜ合わせる。
③ ロールパンに縦に切れ込みを入れて内側にバターをぬる。グリーンリーフ、きゅうり、②を等分してはさめば出来上がり。
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コンビーフレシピのまとめ
塩味のシンプルな味付けでいろいろな料理にアレンジしやすいコンビーフ。賞味期限が長く長期保存も可能なので、ご家庭にストックしておくと朝食やおつまみなどに手軽に使えて便利な食材です。そのまま食べるのはもちろんいろいろな料理に加えてアレンジも楽しんでみてくださいね。
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