ぶりと大根を甘辛しょうゆ味に煮た「ぶり大根」は冬の定番料理ですが、魚のくさみが残ってしまったり、味付けが決まらないといったことはありませんか?
ぶり大根を美味しく作るポイントはぶりや大根の下ごしらえを丁寧に行うことです。ぶりや大根の下ごしらえの方法からぶり大根の作り方を詳しくご紹介していきます。
目次
ぶり大根とは?
ぶりと大根を甘辛しょうゆ味に煮た和食の定番料理「ぶり大根」。富山県発祥の郷土料理で、今では全国で食べられています。
富山湾では、質のいいぶりが水揚げされることから、ぶりを使ったさまざまな料理が食べられてきました。
ぶりは、12月~3月頃に旬を迎える魚で、中でも12月~1月に漁獲される「寒ぶり」は身がしまり脂ものって特に美味しいと言われています。
ぶりは成長によって名前が変わる出世魚で、東日本ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、西日本ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリと呼び名が変わります。
また、ぶりは栄養価も高く、良質なたんぱく質に加えて疲労回復効果が期待できるタウリンやビタミンB1、B2、E、Dなども豊富に含まれています。
ぶり大根は、冬の定番の家庭料理ですが、魚の臭みが残ってしまったり、味付けが決まらないといったことはありませんか?
ぶり大根を美味しく作るためには、下ごしらえを丁寧に行うことがポイントです。
ぶり大根を作るコツ
・大根を米のとぎ汁で下ゆでする
大根には苦味やえぐみの原因になる成分が含まれています。
そのため、大根をそのまま煮汁で煮るとこれらの成分が残ったままになり、独特のにおいの原因になります。
大根を米のとぎ汁で下ゆですると、とぎ汁に含まれているでんぷんがえぐみの原因になる成分を吸着してくれるので美味しく仕上がります。
とぎ汁がない場合は、生米を大さじ1程度一緒に入れてゆでることも可能です。
・ぶりはあらを使用する
ぶりは切り身ではなく脂ののったあらを使用することがポイントです。
あらは、魚の頭の部分や骨についた身、ヒレ、エラなどの部分です。骨や皮からいいだしが出るので美味しく仕上がります。
お好みによって切り身で作ったり、切り身とあら両方を使用して作ることもできます。
・ぶりを霜降りにする
ぶりのあらには、血合いやぬめりなどの汚れがついており、きちんと下ごしらえをしないと生臭さが残ってしまう原因になります。
煮る前に霜降りをして臭みをとり除くことが美味しく作るポイントです。
霜降りとは、肉や魚に熱湯をかけたり、さっと湯でゆでることで食材の臭みを取り除く下処理方法です。
表面が白っぽくなり、霜が降りたように見えることから「霜降り」と呼ばれています。
また、霜降りを行うことでくさみを取り除く効果に加え、食材のうまみを閉じ込める効果もあります。
ぶりと大根の選び方
ぶりのあらを選ぶ際は、血合いの色が鮮やかな赤色をしているものやドリップが出ていないものを選びましょう。
大根は秋から冬にかけて甘みが増して美味しくなります。表面にハリがあり、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。
また、ヒゲ根が少なく均一に並んでいるものを選ぶこともポイントです。
大根は部位によって味やかたさが違うので、用途に合わせて部位を選ぶのがおすすめです。
葉に近い上の方が甘く、下にいくほど辛味が強くなるという特徴があります。煮物には肉質のやわらかい中央部分がおすすめです。
レシピ|ぶり大根
ぶりのうまみたっぷり!基本のぶり大根の作り方です。お好みで仕上げにしょうがの千切りを乗せても美味しいです。
ぶりからいいだしが出るので、だし汁を使用しなくてもうまみたっぷりの煮物に仕上がります。
【材料(2人分)】
ぶりのあら…200g
大根…1/4本
しょうが…1/2片
A水…140ml
A酒…100ml
Aしょうゆ…大さじ2
A砂糖…大さじ1
Aみりん…大さじ1
【作り方】
①大根は2㎝幅の半月切りにして、しょうがは皮付きのまま輪切りにする。
②鍋に大根を入れて、かぶるくらいの米のとぎ汁を注ぎ中火にかける。沸騰したら中弱火で約20分煮る。竹串がスッと通るくらいになれば、水洗いして水けをきる。
③ぶりの霜降りをする。ボウルに氷水を用意しておく。別の鍋に湯を沸かしてぶりのあらを入れ、表面が白っぽくなれば氷水にとる。指先で血のかたまりなどを取り除き、ペーパータオルで水けをふき取る。
④鍋に【A】を合わせ、しょうが、②、③を入れて中火にかける。沸騰したら、アクを取り除き、落とし蓋をして中弱火で約20分煮る。
⑤落とし蓋を外して、ときどき煮汁をかけながらさらに10分ほど煮る。好みの加減に煮詰まれば、皿に盛る。
【ポイント】
・大根の皮は少し厚めにむくことがポイントです。
・ぶりの霜降りは、表面の色が変わればO Kです。中まで火を通す必要はないので、表面の色が変わったらすぐに水にとりましょう。
・完成してからしばらくおくとより味がなじんで美味しくなります。
ぶり大根レシピのまとめ
ぶり大根を美味しく作るためのポイントについてご紹介しました。
大根の下ゆでやぶりの霜降りなど少し手間はかかりますが、ぶりのうまみたっぷりの煮物は冬にぜひ食べたい料理のひとつ。
ぜひ、少し時間がある時に丁寧に下ごしらえをして作ってみてくださいね。
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