手羽先と手羽元の違いとは?特徴と下ごしらえについて

手羽先と手羽元の違いとは?特徴と下ごしらえについて
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唐揚げや煮物、照り焼きなど、ジューシーでうまみたっぷりな手羽先や手羽元。鶏肉の中でもお手頃な価格で販売されており、食卓に登場する機会も多いのではないでしょうか?

手羽先、手羽元はそれぞれどの部位かご存知ですか?それぞれの特徴や下ごしらえの方法についてご紹介していきます。

◆手羽先・手羽中・手羽元の違い

手羽先と手羽中、手羽元の違いとは?

・手羽先

羽の先端部分で、L字型をしていることが特徴。肉は少なめです。

手羽先には、ゼラチン質が豊富に含まれておりコクがあります。煮物や揚げ物、スープなどに向いています。

・手羽中

手羽中は手羽先の先端部分を取り除いたものです。手羽中を縦半分に切って食べやすくしたものは、手羽中ハーフとして販売されています。

肉質は引き締まっていて、やわらかいことが特徴。炒め物やグリル、煮物などに使用されます。

・手羽元

手羽元は付け根に近い部分で、骨が太く手羽先よりも肉が多くついています。肉質はやわらかく程よく脂肪もあります。

骨付きなので煮物にすると骨からもいい出汁がでます。揚げ物や水炊きにもよく合います。

手羽先、手羽元ともに身がふっくらとしていて皮にハリがあるものが新鮮です。パックの中にドリップがたまっているものは鮮度が落ちているので避けましょう。

鶏肉は水分が多くあまり日持ちがしないので、すぐに食べない場合は冷凍保存がおすすめです。

下味をつけてから1つずつラップで包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。冷凍保存の目安は2〜3週間です。

◆手羽先と手羽元の栄養

【手羽先 手羽元 (可食部100gあたり)】

手羽先 皮付き 生 手羽もと 皮付き 生
エネルギー 207㎉ 175㎉
たんぱく質 17.4g 18.2g
脂質 16.2g 12.8g
カリウム 210㎎ 230㎎
カルシウム 20㎎ 10㎎
マグネシウム 16㎎ 19㎎
リン 140㎎ 150㎎
0.6㎎ 0.5㎎
亜鉛 1.5㎎ 1.0㎎
ビタミンK 45㎍ 39㎍
ビタミンB1 0.07㎎ 0.08㎎
ビタミンB2 0.09㎎ 0.10㎎
ナイアシン 5.4㎎ 6.9㎎
ビタミンB6 0.30㎎ 0.45㎎
パントテン酸 0.84㎎ 0.89

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・肌の潤いを保つ!コラーゲン

コラーゲンは皮膚や血管などに存在する繊維状のたんぱく質の一種です。

鶏手羽にはコラーゲンが豊富に含まれており、皮膚の潤いを保ったり、骨の強度を高めて骨粗しょう症予防や骨折予防にも効果が期待できると言われています。

・骨のカルシウム沈着を助ける!ビタミンK

ビタミンKはビタミンDとともにカルシウムの吸収をよくする働きがあります。

また、骨からカルシウムが溶けて血液に流れ出るのを防ぐ役割があり骨形成に重要な働きをしています。

さらに、血液凝固成分を作り、ケガをして出血をした際に出血を止める役割もあります。食品に含まれているビタミンKの他に、腸内細菌によっても合成されます。

・三大栄養素の代謝に関わる!ナイアシン

ナイアシンはビタミンの一種で、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わりエネルギーを作るのに欠かせない補酵素として働きます。

また、皮膚や粘膜の健康を保つ働きもあります。さらに、アルコールの分解にも欠かせないビタミンです。

お酒と一緒にナイアシンを含む食材を食べることで二日酔い予防にも効果が期待できます。

◆赤い部分は食べられる?

しっかりと火を通したはずの手羽先や手羽元の骨が赤かったり、赤い血のようなものが出てくるのが気になったことはありませんか?

これは、骨の中にある骨髄液という血液を作るもとになる成分が染み出てきたもので、食べても問題はありません。骨髄液にはコラーゲンも含まれており、うまみのもとでもあります。

気になる場合は、お肉を常温に戻してから調理したり、下ゆでをしてから調理するのがおすすめです。

◆下ごしらえの方法

下ごしらえの方法

・ペーパータオルで水けをふきとる

鶏肉から出てくるドリップは臭みの原因になります。ペーパータオルで水けをふき取ってから調理します。

・切れ込みを入れる

手羽元は余分な皮を切り落としておきます。

骨に沿って、両側に2本包丁で切れ込みを入れることで、味が染み込みやすくなり、骨からもうまみが出やすくなります。火の通りも早くなり、食べやすくなりますよ。

・下ゆでをする

料理によりますが、沸騰したお湯で5〜10分ほどゆでてから、揚げ物や炒め物などに使用しましょう。下ゆでをすることで骨髄液が出にくくなる効果もあります。

白ねぎの青い部分やしょうがと一緒にゆでると臭みを取り除く効果もあるので料理によって使用してみてください。

◆レシピ|手羽先の照り焼き

手羽先を甘辛しょうゆ味に味付けしたご飯が進むおかずです。おつまみにもぴったり!

レシピ|手羽先の照り焼き

【材料(2人分)】
手羽先…8本
塩、こしょう…各少々
薄力粉…大さじ1

Aしょうゆ…大さじ2
A酒…大さじ2
A砂糖…大さじ1
Aみりん…大さじ1
Aおろししょうが…小さじ1

白いりごま…小さじ1
グリーンリーフ…1枚
サラダ油…大さじ1

【作り方】
①手羽先はペーパータオルで水けをふきとり、骨に沿って2本切り込みを入れる。塩、こしょうをふり、薄力粉をまぶす。【A】を混ぜ合わせておく。

作り方①

②フライパンにサラダ油を中火で熱し、手羽先の皮を下にして並べ入れる。焼き色がつけば裏返して、弱火で焼く。

作り方②

③火が通れば、ペーパータオルで余分な油をふき取る。【A】を加えて中火で煮からめる。

作り方③

④皿に盛り、グリーンリーフを添える。白ごまを散らせば出来上がり。

作り方④

◆手羽先レシピのまとめ

手羽先や手羽元の特徴や下処理方法についてご紹介しました。

ジューシーでうまみたっぷりな鶏手羽には、たんぱく質やコラーゲンも豊富。揚げ物や煮物、グリルなどさまざまな料理で美味しくいただきましょう。

健康維持のためにはバランスのいい食事を継続することが大切です。

たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルをバランスよく取れる食事を心がけましょう。

特にたんぱく質は体を作る栄養素なので、毎食適量をしっかりと摂取する必要があります。

高齢者は噛みにくい肉を避けがちですが、大豆製品だけでなく肉や魚からも良質なたんぱく質を摂取するのがおすすめです。噛みにくい場合は、ひき肉や薄切り肉を使用すると食べやすくなりますよ。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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