サラダにかけたり炒め物に使用したりと毎日の料理に大活躍なオリーブオイル。オリーブオイルにはオレイン酸が多く含まれており、悪玉コレステロールを下げる、動脈硬化を予防するなどの嬉しい効果もあります。オリーブオイルの栄養についてご紹介します。
目次
◆オリーブオイルについて
オリーブの果実を圧搾して作られるオリーブオイルは地中海料理には欠かせないヘルシーな油です。産地や生産者によっても風味や香りが違い、フルーティーなものからコクがあるものまで様々。そのままサラダにかけたり、炒め物や揚げ物などにも使用できます。酸化しにくい特徴がある油なので加熱調理にもむいていて使い勝手のいい油です。
オリーブオイルで注目の成分は不飽和脂肪酸のオレイン酸です。脂質の一種である脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。飽和脂肪酸はバターやラードなど動物性の脂質に多く含まれており、常温では固形です。飽和脂肪酸をとりすぎると、血中のコレステロール値や中性脂肪が高くなり、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の原因にもなります。一方、不飽和脂肪酸は魚類や植物に多く含まれており、常温でも液体という特徴があります。不飽和脂肪酸のオレイン酸には悪玉コレステロール値を下げる働きがあり、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
◆オリーブオイルの種類
オリーブオイルには国際基準があり、風味や酸度でクラス分けがされています。
・エキストラバージン
オリーブの果実を絞っただけのオイルのこと。酸度が低く、フレッシュな香りと風味が特徴です。加熱調理にも使用できますが、風味豊かなエキストラバージンはサラダにかけたりパンにつけたりとそのままの風味を楽しむのがおすすめです。地方や生産者によっても風味が変わるので、好みで選んでみるのも楽しいです。
・ピュア
精製オリーブオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。エキストラバージンに比べて香りがマイルドで、素材の味を活かしたい料理にむいています。
・ノンフィルター
ノンフィルターとはろ過されていないバージンオイルのことです。香りが強く苦味や辛みがあることが特徴です。澱が多いので長期保存にはむいていません。
◆オリーブオイルの保存方法
オリーブオイルは温度や湿度に影響を受けやすいオイルです。10度以下になると白濁し固まるので、冷蔵庫での保存は避けて冷暗所で保存しましょう。また、光に弱い性質があるので、遮光性の高いボトルに入っているものを選ぶのがおすすめです。開封すると少しずつ酸化してくるので、3か月程度を目安に使い切りましょう。
◆オリーブオイルの栄養
【オリーブオイル(可食部100gあたり)】
エネルギー…921㎉
脂質…100g
ビタミンA(β-カロテン当量)…180㎍
ビタミンE…7.4㎎
ビタミンK…42㎍
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・ビタミンA
ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンです。
粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。また、肌荒れ予防にも効果が期待できます。強い抗酸化作用を持ち、アンチエイジングにも効果があると言われています。
・体の老化を防ぐ!ビタミンE
強い抗酸化作用を持ち、体の老化を抑える効果があります。不飽和脂肪酸の酸化を防ぎシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。
・骨のカルシウム沈着を助ける!ビタミンK
ビタミンKはビタミンDとともにカルシウムの吸収をよくする働きがあります。また、骨からカルシウムが溶けて血液に流れ出るのを防ぐ役割があり骨形成に重要な働きをしています。さらに、血液凝固成分を作り、ケガをして出血をした際に出血を止める役割もあります。食品に含まれてるビタミンKの他に、腸内細菌によっても合成されます。
◆オリーブオイルの健康効果とは?
・悪玉コレステロール値を下げる
オリーブオイルに含まれている脂肪酸の多くはオレイン酸です。オレイン酸は悪玉コレステロール値を下げる働きがあります。さらに嬉しいのが善玉コレステロールは下げずに、悪玉コレステロールだけを下げる働きがあること。動脈硬化の予防や心筋梗塞など生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
・便秘解消
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は小腸で吸収されにくく、大腸まで運ばれて腸を刺激し蠕動運動を活発にする効果があります。また、潤滑油の役割をして便通の通りをよくし、便秘の解消に効果が期待できます。
・アンチエイジング
加齢とともに気になってくる肌のシミや肌荒れなどの肌トラブルや、動脈硬化などの生活習慣病の症状。これらは活性酸素による細胞の酸化が関係していると言われています。オリーブオイルには活性酸素を消去する作用の強いオレイン酸やポリフェノール、ビタミンEが豊富に含まれています。私たちの体はもともと活性酸素を抑える酵素をもっていますが、加齢と共にだんだん量が減ってきます。抗酸化作用のある食材を毎日の食事に取り入れることで、アンチエイジング効果が期待できます。
◆レシピ|おろし玉ねぎドレッシング
すりおろした玉ねぎとオリーブオイルで作るうま味たっぷりなドレッシング。オリーブオイルは風味豊かなエキストラバージンを使用するのがおすすめです。野菜サラダはもちろんチキンサラダやローストビーフサラダなどお肉系のサラダにもよく合います。
【材料(2人分/作りやすい分量)】
玉ねぎ…1/4個
A酢…小さじ2
A砂糖…小さじ1
Aしょうゆ…大さじ1
A塩…ひとつまみ
Aこしょう…少々
オリーブオイル…大さじ1
【作り方】
①玉ねぎはすりおろす。
②ボウルに【A】を入れて混ぜる。オリーブオイルを少しずつ加えながらその都度よく混ぜて乳化させる。①を加えて混ぜ合わせれば出来上がり。
【ポイント】
・作ってからしばらくおくと味がなじんで美味しくなります。
◆オリーブオイルレシピのまとめ
生活習慣病予防や腸内環境を整える効果も期待できるオリーブオイル。しょうゆとの相性も抜群なので、洋食だけでなく和食にも大活躍です。そのままサラダにかけたり、炒め油に使用したりと毎日手軽に使うことができるところも嬉しいポイント。美容と健康のためにヘルシーなオリーブオイルを毎日の料理に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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