おつまみやスイーツ作りにも大活躍なアーモンド。その小さい実には抗酸化作用のあるビタミンEや体の調子を整えるミネラルが豊富に含まれています。美容と健康にも効果が期待できるアーモンドの栄養についてご紹介します。
目次
◆アーモンドとは?
アーモンドはバラ科の植物で、高さが5~6mほどの落葉高木です。野生種のビターアーモンドと食用として栽培されているスイートアーモンドがあります。私たちが普段食べているのはスイートアーモンド。日本に輸入されているものはほとんどがアメリカ産です。
おつまみやスイーツの材料としても欠かせないアーモンドには様々な栄養がギュッとつまっています。抗酸化作用の強いビタミンEや腸内環境を整える食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルがバランスよく含まれていることが特徴です。
◆アーモンドの栄養
【アーモンド 乾(可食部100gあたり)】
エネルギー…587㎉
水分…4.7g
たんぱく質…19.6g
脂質…51.8g
炭水化物…20.9g
ナトリウム…1㎎
カリウム…760㎎
カルシウム…250㎎
鉄…3.6㎎
亜鉛…3.6㎎
ビタミンA(β-カロテン当量)…11㎍
ビタミンE…30.3㎎
ビタミンB1…0.20㎎
ビタミンB2…1.06㎎
葉酸…65㎍
食物繊維総量…10.1g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
◆アーモンドの健康効果
・コレステロール値の低下
アーモンドの主成分は脂質ですが、そのほとんどは不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノール酸です。オレイン酸は悪玉コレステロール値を下げる働きがあります。また、腸の働きを活性化して便秘の解消に役立つと言われています。リノール酸は血中総コレステロール値を低下させ、動脈硬化を予防する効果が期待できます。
・アンチエイジング
アーモンドには「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが豊富です。アーモンド100gあたりにはビタミンEが30.3㎎含まれています。ビタミンEには強い抗酸化作用があり、不飽和脂肪酸の酸化を防ぎシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。
・便秘解消
アーモンドには食物繊維も豊富。100gあたり水溶性食物繊維が0.8g、不溶性食物繊維が9.3gと不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することで便通を促して便秘の解消に役立ちます。
・むくみの解消
アーモンドにはカリウムが100g中760㎎含まれています。カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があります。体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消に効果があります。また、高血圧予防にも効果が期待できます。
・貧血予防
アーモンドには貧血予防に役立つ鉄も豊富に含まれています。100gあたりの含有量は3.6㎎。鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。鉄は体内で吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンCを含む食材と一緒にとることで吸収率がアップします。
・美肌効果
アーモンドには皮膚や粘膜を健康に保つのに欠かせないビタミンAやビタミンB2、肌の老化を抑える効果が期待できるビタミンEも豊富。さらに腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれており、美肌効果が期待できます。
◆アーモンドオイルとアーモンドミルク
アーモンドオイルはアーモンド独特の甘い香りと香ばしさが特徴。クセがなくそのままサラダにかけるのはもちろん、加熱調理やお菓子作りにも使える油です。実と同じくビタミンEが豊富に含まれていて酸化しにくいという特徴があります。
アーモンドミルクは水に浸したアーモンドを細かく砕き、漉して作る飲み物です。牛乳に比べて低カロリーで糖質も低く健康志向の方に人気を集めています。アーモンドミルクは液状になっているため、実をそのまま食べるよりも消化吸収に優れており効率的に栄養を摂取できるメリットもあります。また、固いものが食べにくくなってきた高齢者の方にもアーモンドの栄養が丸ごととれるアーモンドミルクはおすすめです。甘みが入っていないものも販売されているので、料理にも活用できます。
◆栄養を上手にとるコツ
・1日20~25粒が目安
ビタミンEの摂取目安量は50~74歳の男性で7.0㎎、75歳以上の男性で6.5㎎。50~64歳の女性で6.0㎎、65歳以上の女性で6.5㎎です。アーモンド20粒には約6㎎のビタミンEが含まれているので、20~25粒で1日に必要なビタミンEを摂取することができます。脂質が多く含まれている食材なので食べすぎには注意しましょう。
・皮ごと食べる
アーモンドの皮にはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは強い抗酸化作用で体の酸化を防ぎ、アンチエイジング効果が期待できます。ポリフェノールをとるためには皮つきのアーモンドを食べるのがおすすめです。
◆アーモンドのレシピ
かぼちゃとアーモンドのサラダ
香ばしく炒ったアーモンドの食感と風味がアクセント。かぼちゃの甘さに爽やかなヨーグルトの風味がよく合います。かぼちゃには抗酸化作用の高いビタミンACEが豊富。美容に嬉しい食材で作るサラダです。
【材料(2人分)】
かぼちゃ…250g
スライスアーモンド…10g
レーズン…20g
Aマヨネーズ…大さじ1
Aプレーンヨーグルト…大さじ1
A塩・ブラックペッパー…各適量
【作り方】
①かぼちゃは種とワタを取り除いて、皮を包丁でところどころむく。
2~3㎝角に切り耐熱皿にのせてラップをかけ、電子レンジ600Wで約3分加熱する。
竹串がすっと通るくらいになれば、粗熱をとる。
②スライスアーモンドはフライパンできつね色になるまで乾煎りする。
③ボウルに①とレーズン、【A】を加え、かぼちゃを少しつぶしながら混ぜ合わせる。②の半量を混ぜて皿に盛り、残りのアーモンドをトッピングすれば出来上がり。
◆アーモンドレシピまとめ
そのまま食べるだけでなく料理に加えたり、アーモンドミルクやオイルを活用すれば毎日の食事に取り入れやすいですよね。ビタミンEや体の調子を整えるミネラルなど女性に嬉しい栄養素が豊富なアーモンドを今日の料理に加えてみてはいかがでしょうか?
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