完全栄養食「卵」のおすすめレシピ

完全栄養食「卵」のおすすめレシピ
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

たまご焼きや温泉卵、ポーチドエッグ、オムライス、ケーキなどおかずからスイーツまで卵を使った料理は世界中にたくさんあり、私たちの食卓には欠かせない食材。卵はその栄養価の高さから完全栄養食と言われています。そんな身近な食材「卵」に含まれる栄養やおすすめレシピについてご紹介します。

◆卵が完全栄養食と言われる理由は?

卵には体に必要な栄養素のうち、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素がすべて含まれています。たんぱく質は卵1個(50g)当たり6.2gも含まれており、アミノ酸スコアは100!
アミノ酸スコアとはたんぱく質の栄養価を数値化したもので、100に近いほど良質なたんぱく質と言えます。人間が体を作るのに必要な約20種類のアミノ酸のうち9種類のアミノ酸は体内で作ることができません。この9種類を「必須アミノ酸」といい食事から摂取する必要があります。卵は必須アミノ酸9種類がすべて含まれている良質なたんぱく源!ぜひ毎日の食事に取り入れたい食材です。

◆卵にはどんな栄養素が含まれている?

卵にはどんな栄養素が含まれている?

卵には良質のたんぱく質に加え、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンEなどのビタミン類が豊富。カルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルも含まれています。
ビタミンやミネラルなどの多くの栄養素は卵黄に含まれており、卵白にはビタミンB2が多く含まれています。栄養素をバランスよくとるには、全卵で食べるのがおすすめです。
鶏卵(生/可食部100gあたり)
エネルギー…151㎉
たんぱく質…12.3g
脂質…10.3g
炭水化物…0.3g
ナトリウム…140㎎
カリウム…130㎎
カルシウム…51㎎
マグネシウム…11㎎
リン…180㎎
鉄…1.8㎎
ビタミンA(レチノール活性当量)…150㎍
ビタミンD…1.8㎍
ビタミンB1…0.06㎎
ビタミンB2…0.43㎎

・レシチン

レシチンは細胞膜を構成する成分で、脂肪やコレステロールが血管壁に付着するのを防ぎ、動脈硬化の予防に効果があると言われています。また、レシチンには脳内伝達物質を作る働きがあり、脳機能を活性化し記憶力の向上、認知症の予防効果が期待できます。

・リゾチーム

リゾチームとは卵白に含まれている酵素で、強い殺菌効果があり体に有害なウイルスを溶かす働きがあります。その殺菌効果から風邪薬にも使用されている成分です。

・ルテイン

卵黄に含まれているルテインは目の網膜の黄斑に存在するカロテノイドのこと。強い抗酸化作用があり、目の病気の予防・改善に役立ちます。

◆卵の大きさの違い

卵はSS~LLまで重さによって6つの種類に分けられています。

SS 40g以上、46g未満
46g以上、52g未満
MS 52g以上、58g未満
58g以上、64g未満
64g以上、70g未満
LL 70g以上、76g未満

卵黄の大きさはどのサイズでもそれほど変わりはなく、サイズが大きくなるごとに卵白の量が多くなります。スーパーで一般的に販売されているM・Lサイズで比べてみると、卵黄の重量はM・Lサイズともに約20g、卵白の重量はMサイズ約30g、Lサイズ約40gとなっています。
卵の大きさの違いは鶏の年齢や個体差などによって変わります。若い鶏の卵は小さく、年をとるにつれて大きい卵を産むようになります。
ちなみに、殻の色が白いものと茶色いものが販売されていますが、色の違いはにわとりの種類が違うだけで、どちらも栄養価に変わりはありません。

◆栄養価アップの食べ方は?

栄養価アップの食べ方は?

・ビタミンCを含む食材と一緒に食べる

卵に含まれていないビタミンCを一緒に食べることで栄養価がアップします。パプリカやブロッコリー、じゃがいもなどの野菜や果物と一緒に食べると効果的です。

・食物繊維と一緒に食べる

卵に不足している食物繊維を一緒に食べることで、栄養価がアップ!食物繊維が豊富な海藻類、根菜類、豆類、きのこ類などと一緒に食べましょう。

・半熟で食べる

ビタミンB群やたんぱく質など熱に弱い栄養素は生で食べると効果的に摂取できますが、生卵に含まれているアビジンという成分はビオチンの吸収を阻害する働きがあります。ビオチンは肌の老化を防ぎ白髪を予防する効果がある栄養素です。ビオチンを効率的に摂取したい場合は加熱して食べると効果的です。また、生の卵白に含まれるアルブミンというたんぱく質がアレルギーの原因になることもあります。そのため、卵白が固まり、卵黄が生に近い半熟の状態が最も効果的に栄養を摂取できます。さらに半熟卵は固ゆで卵に比べて消化吸収がいいので、体調がすぐれない時にもおすすめです。

◆卵は1日に1個まで?

「コレステロールが上がるから卵は1日1個まで」と聞いたことがある方も多いはず。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」でコレステロールの目標量(上限)が決められていたため、コレステロールが多く含まれる卵は控えましょうと言われていました。ですが、2015年版の「日本人の食事摂取基準」からコレステロールの摂取上限値の記載が撤廃されました。これは、コレステロールを多く含む食品が血中コレステロール値を上げる十分な科学的根拠がないためとされています。
卵は1日に1個以上食べても大丈夫ということですが、どんな食材も食べすぎはよくありません。卵は栄養バランスに優れた食材なので、適度に食事に取り入れていきたいですね。

◆レシピ|きのこのスペイン風オムレツ

食物繊維が豊富なきのこをたっぷりと加えたオムレツ。卵に不足している食物繊維をプラスすることで栄養価がアップします!お好みでケチャップをつけてお召し上がりください。

きのこのスペイン風オムレツ

【材料(2~3人分)】
しめじ…1/2株
まいたけ…1/2パック
玉ねぎ…1/4個
薄切りベーコン…1枚
卵…4個
粉チーズ…大さじ1
牛乳…大さじ1
塩…少々
こしょう…少々
オリーブ油…大さじ1
ケチャップ…お好みで

【作り方】
①しめじとまいたけは小房にわける。玉ねぎは1㎝角に切る。薄切りベーコンは1㎝幅に切る。

作り方①

②ボウルに卵を溶きほぐし、粉チーズ、牛乳、塩、こしょうを加えて混ぜ合わせる。

作り方②

③フライパンにオリーブ油を熱し、①を加えて炒める。具材がしんなりとしたら、②を加えて大きく混ぜる。半熟状になれば型を整える。

作り方③

④焼き色がついたら、フライパンよりも一回り大きい皿をかぶせて上下を返し、フライパンにもどし入れて裏面も弱火で焼く。火が通れば皿に盛り、食べやすい大きさに切り分ける。
お好みでケチャップをつけていただく。

作り方④

ポイント
・フライパンは直径20㎝のものを使用しました。
・具材はトマトやパプリカなどを加えても美味しいです。

◆まとめ

卵は栄養バランスがよく手頃な価格で購入できる優秀な食材。卵を使った料理も数多くあるので、飽きることなく食べられますね。ぜひ、毎日の食事に卵料理を取り入れて栄養バランスのいい食生活を目指しましょう。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

記事一覧へ戻る