ブロッコリー|花を食べる野菜

ブロッコリー|花を食べる野菜
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ブロッコリーとは

ブロッコリーはアブラナ科アブラナ属の緑黄色野菜で、食用とするのは主に花蕾と茎です。

ブロッコリーの歴史

原産地は地中海沿岸で、キャベツの原種が交雑を繰り返して現在のブロッコリーになったと考えられています。古代ローマではすでに食用されており、17世紀にイタリアからヨーロッパへ普及したといわれています。日本に伝わったのは明治時代ですが、本格的に栽培されるようになったのは第二次世界大戦後で、1980年代になってから一般に普及しました。

ブロッコリーの種類

・ブロッコリー
株の頂花蕾を収穫したものです。太い茎から10~15本ほどの細い花茎が分かれ、先端についた花蕾が丸く密集しています。成長すると菜の花に似た黄色の花を咲かせます。花が咲いても食べることはできますが、通常は花が咲く前のものを収穫して食用とします。
・茎ブロッコリー
茎の部分が長く、花蕾がブロッコリーほど密集していないのが特徴で、食用の菜の花に似た形状です。頂花蕾を収穫した後の側花蕾を収穫したものと、茎ブロッコリー専用に品種改良されたものがあります。茎ブロッコリーの専用品種には、ブロッコリーと中国野菜の芥藍(カイラン)をかけ合わせたスティックセニョールや、ブロッコリーの変種とケールをかけ合わせたアレッタ、イタリア野菜で花蕾が紫色のパープルスプラウティングや、同じくイタリア野菜のスピガリエッロなどがあります。
・ブロッコリースプラウト
ブロッコリーの新芽です。一般的に出回っているものは、水耕栽培されたものがパック詰めで販売されています。発芽から3日目のブロッコリースプラウトは特に栄養豊富といわれており、ブロッコリースーパースプラウトとも呼ばれています。

ブロッコリーの下ごしらえ

花蕾の部分を小房に分けるときは、できるだけ大きさをそろえるようにしましょう。中心に近い花蕾は大きい塊のまま切り落とし、茎部に切り込みを入れ手で割くようにします。茎は皮を厚めに切り落とし、食べやすい大きさに切ります。小房に切ってから、ため水の中で洗いましょう。ゆでるときはたっぷりのお湯を沸かし、塩を入れます。ゆでているときに浮き上がってしまうので、箸で上下を返すか、落し蓋をしてゆでます。ゆで時間は小房の大きさで変わりますが2~3分を目安にし、ゆで加減は食べてみて確認するのが確実です。ゆであがったらざるにあげ、自然に冷まします。水に浸けると水っぽくなってしまうのでやめましょう。

スルフォラファン

スルフォラファンは、ブロッコリーに特徴的な成分です。イソチオシアネートの一種で抗酸化作用があり、肝機能の改善や肥満予防、血糖値を低下させる効果や美肌効果など、さまざまな効果が期待されている成分です。ブロッコリーにも含まれていますが、ブロッコリースプラウトにはより多くのスルフォラファンが含まれています。スルフォラファンは加熱に弱いため、生食する方が効率よくスルフォラファンを摂取することができます。

ブロッコリーの栄養

ビタミンE

ビタミンEは脂溶性のビタミンです。血行を促進する作用があるため、血行不良からくるさまざまな不調を和らげる効果が期待できます。体の末端まで酸素と栄養素を運べるようになり、冷え性や肩こりの改善の他、肌トラブルの改善にも効果が期待できます。また抗酸化作用によって血管の老化を防いだり、ホルモンバランスを整える効果もあります。

ビタミンK

ビタミンKは脂溶性のビタミンです。出血したときに止血する因子を活性化する働きがあり、正常な血液凝固作用には欠かせません。また骨の形成を促進する作用があるため、骨粗しょう症の治療薬としても利用されています。

葉酸

葉酸は水溶性のビタミンで、ビタミンB群の仲間です。赤血球の生成に必要であり、また遺伝情報にかかわるDNAの合成にもかかわっていることなどから、妊娠中の女性には特に必要なビタミンといわれています。

ビタミンC

ビタミンCは水溶性のビタミンで、別名をアスコルビン酸といいます。骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に不可欠ですが、人は体内でビタミンCを合成することができないため、食事から摂る必要があります。血管や歯、軟骨などの健康を保つほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑制したり、ストレスや病気に対する抵抗力を強める効果があるといわれます。

食物繊維

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。ブロッコリーにはどちらも含まれていますが、その多くは不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は保水性が高く、胃や腸内で水分を保持して膨らみ、腸を刺激して蠕動運動を促進します。また大腸内でビフィズス菌など有用菌の増殖を促進し、腸内環境を整えるために有効です。

モリブデン

モリブデンは人の体内では肝臓や腎臓に多く存在するミネラルです。鉄分の働きを高めて、造血を促進する作用があります。食事から摂取したプリン体を尿酸に変換したり糖質や脂質の代謝にもかかわっています。

薬膳の効果

ブロッコリーは五臓の働きを良くするので、虚弱体質の人や疲れているときに効果的です。とくに胃腸や腎臓の働きを改善するといわれています。

ブロッコリーのレシピ

ブロッコリーは濃い緑色が鮮やかで、かたく締まったつぼみがぎっしりとつまっているものを選びましょう。つぼみが黄色くなっていたり、すき間が空いているものは鮮度が落ちています。茎の切り口がみずみずしく、空洞になっていないものが良品です。ブロッコリーはあまり日持ちしません。保存するときは新聞紙やキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れましょう。小房に分けてかためにゆでてから、よく水分をきって冷凍することもできますが、解凍後の食感はゆでたてのときとは異なります。

【ブロッコリーのフライ】

ブロッコリーのフライ

【材料】(作りやすい分量)
・ブロッコリー        1株
・マヨネーズ         大さじ2
・水             大さじ2
・小麦粉           大さじ2
・パン粉           適量
・サラダ油(揚げ油)     適量
・塩             適量

【作り方】
1.ブロッコリーは小房に分けて水洗いし、よく水分をきっておきます
2.耐熱皿か耐熱ボウルに入れてラップをふんわりとかけ、500Wの電子レンジで2分~3分加熱します。そのまま食べるにはまだかたいくらいのかたさになったら電子レンジから出してラップを外し、冷ましておきます。加熱のし過ぎに注意しましょう。
3.マヨネーズに水を加えて溶きのばしてから小麦粉を加えて混ぜます。
4.ブロッコリーの花蕾の部分を3.にくぐらせてからパン粉をつけます。

作り方4

5.180℃くらいの油に入れて揚げます。カラリときつね色になったら油をきり、塩をふってできあがりです。

作り方5

ブロッコリーレシピのまとめ

ブロッコリーは主に花蕾と茎を食用とする緑黄色野菜です。さまざまなビタミンやミネラルを含むほか、スルフォラファンという健康成分を含みます。付け合わせやサラダだけではなく、いろいろな調理方法で楽しみましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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