小粒でピリリと食中毒予防 山椒

小粒でピリリと食中毒予防 山椒

ウナギに添えられているスパイス、と言えば山椒。ピリリとした辛味や清涼感ある香りが特徴ですね。なぜ古の人々はこのように辛いスパイスを食べ、料理に使うようになったのでしょうか?今回は山椒の効能や魅力、簡単に作ることができるちりめん山椒の作り方をご紹介します。

山椒とはどのようなスパイス?

山椒は日本原産のミカン科サンショウ属の落葉低木で、北海道から屋久島、また、朝鮮半島南部にかけて自生しています。山椒は、もともとはハジカミと呼ばれていました。ただし、ショウガの中にもハジカミ(椒)と呼ばれるものがあるため、山のハジカミ(椒)ということで、サンショウ(山椒)と呼ばれるようになりました。
強い日差しや乾燥には比較的弱く、日当たりがあまりよくない山中の湿潤な環境を好みます。基本的には雌雄異株で、レモンや柚子と同様、枝には鋭いトゲがあるのが特徴です。
一口に山椒といっても、トゲがなく、雌雄の区別がない朝倉山椒(兵庫県養父市原産の突然変異種)や、ブドウ山椒(朝倉山椒の亜種で、粒が大きく房状にたくさん実る品種)、高原山椒(岐阜県飛騨地方で多くみられる品種、小粒で香りがよいのが特徴)、その他、食用にはされないものをも含めると、亜種200種以上を、日本をはじめとするアジア各国で見ることができます。

山椒はさまざまな部分が利用できる

山椒の小さな葉にも、実と同様にとてもさわやかな香りが含まれていますね。この香り成分は葉の表面にカプセルのように包まれた形で存在しているので、すり鉢ですりつぶしたり、手のひらでパンと叩いて刺激を与えたりすると、さわやかな香りが引き立ちます。
春の香りとしてタケノコの木の芽和えや吸い物の吸い口としても利用されています。

五月の中旬頃から、チリチリと縮れたような形をした花山椒が市場に出回ります。流通量はさほど多くはないのですが、日本料理の彩りとして、また、佃煮の材料として利用されています。

果皮

梅雨頃の、緑色で柔らかい実山椒とは違い、夏の終わりから秋にかけてみられる山椒は、成熟した実を乾燥させ、黒い種子を取り除いた果皮になります。これは粉山椒としてウナギのかば焼きに添えられたり、七味唐辛子の材料として利用されたりしています。

山椒の枝はとても固く、抗菌作用があることから、上質なすりこ木として利用されています。

山椒の栄養価とは?

「山椒は小粒でピリリと辛い」とのことわざができるほど、日本では最も古くから利用されてきたスパイスの一つです。また、漢方では果皮を生薬としても利用されています。では、どのような成分が含まれ、どのように私たちの体に作用する効果があるのかをご紹介します。

① サンショオール(サンショール)

サンショオールはピリピリとしびれを感じる辛味成分のことで、内臓の働きを活発にし、消化不良を改善し、食べすぎなどによる胸のつかえを取る働きがあるとされています。
また、新陳代謝を活発にすることから血行が良くなったり発汗作用が高まったりして、冷え症や肩こり、神経痛の改善にも効果があるといわれています。
殺菌・抗菌作用があり、過去には回虫駆除薬としても使用されていました。
古くからうなぎなどに山椒を添えるのは泥臭さを消すだけではなく、殺菌効果や食中毒予防効果を期待してのことなのですね。

② シトロネラール

シトロネラールは山椒を含む柑橘系の植物が持つ香り成分で、鎮静・鎮痙作用、抗不安作用を持つほか、抗菌、殺虫作用や抗炎症作用を持っています。そのため、シトロネラールの香りを含むエッセンシャルオイルは、虫よけにも利用されています。

③ ジテルペン

ジテルペンとは、山椒が持つ特有の爽やかな香り成分のことです。ジペルデンには免疫細胞を刺激して活性化させたり、抗酸化作用を高めたりする働きがあります。

ちりめん山椒

・ちりめんじゃこ・・・100g
・山椒の水煮30
・日本酒・・・100cc
・水・・・50cc
・みりん・・・大さじ2
・しょうゆ・・・大さじ2
(大さじ1+大さじ1に分けておきます)
・山椒の水煮・・・大さじ2~

材料

【作り方】
① ちりめんじゃこはたっぷりの熱湯に30秒程度つけてすぐにザルにあげ、水分を切っておきます。

作り方①

② 鍋に日本酒、水、みりん、しょうゆの半量を入れて火にかけ、沸騰させてから、①のちりめんじゃこを入れて弱めの中火で煮ていきます。このまま鍋をゆすって全体に味をつけるようにしながら、煮汁が1/3程度になるまで煮詰めます。(このときヘラや箸を使って混ぜると、ちりめんじゃこが崩れやすくなります。できるだけ、鍋をゆすってムラをなくすようにしてください。)

作り方②

③ 水分が減ったところに残りのしょうゆ、山椒の実を入れて鍋をゆすって全体をざっと混ぜ、写真のように水分がなくなるまで煮詰めます。

作り方③

④ 蒸れないように薄くバットに広げ、冷まします。

作り方④

⑤ 冷めてから清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保存します。

作り方⑤

まとめ

日本で古くから愛されてきた山椒。中国ではしっかりと乾燥させたものを花椒として、麻婆豆腐の辛味漬けや生薬として大切に使用されてきました。湿気が多く暑い四川省では、食中毒予防を兼ねて唐辛子や山椒を多く使用するということですが、古くからこれらの薬効が知られていたことには驚きますね。
昨今、猛暑に襲われる昨今の夏、上手に山椒を利用して、元気にお過ごしくださいね。

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