しじみの栄養と保存方法 冷凍すると栄養価が高くなる?

しじみの栄養と保存方法 冷凍すると栄養価が高くなる?
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

肝機能を高める成分が多く含まれていることから二日酔い予防に効果的な食材としても知られているしじみ。他にもさまざまな栄養がぎゅっと詰まっている栄養満点な食材です。

しじみに含まれる栄養や栄養を上手にとるポイントについてご紹介していきます。

◆しじみとはどんな食材?

しじみとは

しじみはシジミ科に属する2枚貝のことです。淡水と海水が混じりあっている汽水域に生息しているセタシジミやヤマトシジミ、淡水域に生息しているマシジミなどの種類があります。

日本で食用として多く出回っているのは、ヤマトシジミで、マシジミは漁獲量が少ないためほとんど流通していません。

現在は、国産よりも輸入物が多く流通しており、中国や台湾、韓国、ロシアなどから輸入されています。

◆しじみの選ぶポイント

・殻にツヤがあるもの
・殻の模様が鮮明なもの
・殻が濃い褐色をしているもの
・むき身は粒の大きさがそろっているもの

◆砂抜きの方法と保存方法

砂抜きの方法と保存方法

ボウルやバットにしじみを入れて約1%の塩水を注ぎ、冷暗所に30分ほどおきます。

しっかりと砂を吐いたら、殻をこすり合わせるようにして汚れをきれいに洗い落とします。殻が割れているものや口が開いているものは取り除いてから調理しましょう。

真水で砂抜きすることもできますが、コハク酸などのうまみ成分が逃げてしまうので、薄い塩水で行うのがおすすめです。

砂抜きしたしじみは、冷蔵庫で2〜3日保存可能です。すぐに使えない時には冷凍しておくのもおすすめです。

冷凍保存にする場合は、砂抜きをしてから水気を切り、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫で凍らせます。2〜3週間を目安に使い切りましょう。凍ったまま料理に使用できます。

◆しじみに含まれる栄養

しじみには、良質なたんぱく質やビタミンB群、ビタミンA、カルシウム、鉄などが豊富に含まれています。肝機能を高める成分も多く含まれている栄養価の高い食材です。

【しじみ (可食部100gあたり)】
エネルギー…54㎉
たんぱく質…7.5g
脂質…1.4g
炭水化物…4.5g
カリウム…83㎎
カルシウム…240㎎
マグネシウム…10㎎
リン…120㎎
鉄…8.3㎎
亜鉛…2.3㎎
ビタミンA…33㎍
ビタミンE…1.7㎎
ビタミンB1…0.02㎎
ビタミンB2…0.44㎎
ナイアシン…1.5㎎
ビタミンB12…68.0㎍

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・貧血の予防に!ビタミンB12

ビタミンB12は赤血球を作るために必要なビタミンで、貧血予防にも欠かせない栄養素です。

また、傷ついた神経細胞を修復する働きがあり、手足のしびれ改善にも効果が期待できます。牛、豚、鶏などのレバーや魚介類に多く含まれています。

・肝機能を高める!タウリン

タウリンはアミノ酸の一種です。肝機能を高める効果や血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす効果、動脈硬化や心疾患の予防、視力の回復などに効果が期待できます。

牡蠣やサザエ、イカやタコなどにも多く含まれています。

・二日酔いにも効果的!オルニチン

オルニチンはアミノ酸の一種で、肝臓の働きを助け、疲労を回復する働きがあります。

アルコールの解毒作用をサポートする働きがあるので、お酒を飲みすぎた時や肝機能が弱っている時に摂取することで、二日酔いの予防、改善効果が期待できます。

また、成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。細胞の新陳代謝を活発にする効果があるので美肌効果も期待できます。

・脳の活動源になる!グリコーゲン

グリコーゲンとは牡蠣やえびなどにも含まれている多糖類のことです。体内で分解されるとブドウ糖になり、脳や筋肉の活動エネルギーになります。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。

また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果もあります。

カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。

・貧血予防に効果的!鉄

鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。

また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。

体内で吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンCを含む食材と一緒にとることで吸収率がアップします。

◆栄養を上手にとるコツ

しじみの栄養を上手にとるコツ

・冷凍する

しじみは冷凍するとうまみや栄養価が高くなり、より美味しく食べることができます。

肝機能を高める効果が期待できるオルニチンは、冷凍することで約8倍にもなると言われています。

・汁ごと食べる

タウリンやビタミンB群などは水溶性の栄養素なので、調理によって栄養が煮汁に溶け出してしまします。栄養をムダなく摂取するためには、お味噌汁などで煮汁ごと食べるのがおすすめです。

・お酒と一緒に食べる

しじみが二日酔いに効くと言われている理由は、タウリンやオルニチンなど、肝機能を高める効果や疲労回復効果が期待できる成分が豊富に含まれているからです。お酒と一緒にしじみ料理を食べることで、二日酔い予防に効果的です。

◆しじみのおすすめレシピ

しじみのミルクスープ

しじみのうまみがたっぷりと詰まったミルクスープです。しじみは冷凍を使用するのもおすすめです。

レシピ|しじみのミルクスープ

【材料(2人分)】
しじみ…140g
玉ねぎ…1/4個
じゃがいも…1個

A水…200ml
A白ワイン…30ml

有塩バター…10g
薄力粉…大さじ1
顆粒コンソメ…小さじ1/2
牛乳…150ml
塩・こしょう…各少々
パセリのみじん切り…少々

【作り方】

下準備:しじみは砂抜きをして、殻をこすり合わせるようにして洗い水けをきる。

①玉ねぎとじゃがいもは1㎝の角切りにする。じゃがいもは水にさらして、水けをきる。

作り方①

②鍋にしじみと【A】を入れて蓋をし、中火にかけてしじみの口が開くまで加熱する。ザルにあげてしじみと煮汁を分ける。

作り方②

③鍋にバターを溶かして玉ねぎを中弱火で炒める。しんなりとしてきたらじゃがいもを加えてさっと炒め合わせ、薄力粉を加えて粉っぽさがなくなるまで炒める。

作り方③

④②の煮汁とコンソメを加えて蓋をして、沸騰したら弱火で5〜6分煮る。

⑤煮えたら、牛乳としじみを加えて温めて、塩・こしょうで味を調える。器に注ぎ、パセリのみじん切りを散らす。

作り方⑤

◆しじみレシピのまとめ

肝機能の働きを助け、疲労を回復する成分が豊富に含まれているしじみ。お酒をよく飲む方は積極的に取り入れたい食材です。

下処理をして冷凍しておけば日持ちもするので、食べたい時に手軽に使用することができます。

定番のお味噌汁はもちろん、酒蒸しやパスタ、炊き込みご飯など、さまざまな料理で美味しくいただきましょう。

健康維持のために食事内容に気をつけたいけれど、毎日バランスを考えて料理をするのが大変という方にもおすすめなのが、「まごころケア食」のお弁当です。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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