にんにくは体を温め免疫力を高める!

にんにくは体を温め免疫力を高める!
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

炒め物や揚げ物の下味に出番が多いにんにく。食欲をそそる味や香りが特徴で、手軽に使えるスタミナ食材として、私たちの食卓になくてはならない存在ですね。今回はにんにくの栄養やおいしいレシピについてご紹介します。

にんにくとはどんな食材?

にんにくはネギ科の野菜で、地中海沿岸から中央アジアにかけて、が、原産地と推定されていますが、正確には分っていません。しかし、西アジアではかなり古くから栽培されており、ピラミッドの建設にかかわる労働者が賃金の代わりの一つとして受け取り、体力維持のために食べていたという話は有名ですね。
日本へは弥生時代に中国、朝鮮半島を経由して伝えられ、さまざまな薬効があることから、「大蒜(たいそう)」という漢方薬としても利用されていました。古事記や日本書紀にもにんにくに関するものと思われる記載があるほか、日本最古の薬物辞典『本草和名』(918年)には、その栽培方法が紹介されているということです。
このように漢方薬、食材として利用される一方で、仏教の伝来により、にんにくはネギや玉ねぎ、らっきょう、ニラとともに五葷(ごくん)として、食べてはいけない食材の一つに数えられ、日本ではあまり口にされることはありませんでした。
2018年のデータによると、にんにくは青森県が国内総生産量の66%を占め、ついで北海道、香川県、北海道と続いています。
普段食べている白い部分は鱗茎といい、中央にある硬い軸は花芽に当たる部分で、伸びた花芽を摘み取ったものが、一般に「にんにくの芽」として流通しています。

にんにくの栄養価とは?

がんによる死亡率の高さが問題となっていたアメリカ。1980年にアメリカ国立がん研究所が「デザイナーフーズ計画」を発表しました。これは、がん予防に効果があると考えられる野菜を、その効能の高さ順にピラミッド状にあらわしたものです。
にんにくは、その頂点に君臨しています。ここからはその栄養価や健康効果をご紹介します。

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質からエネルギーを生み出し、疲労を回復したり、糖が主な栄養源である脳の働きを健やかに保ったりする役割があります。不足するとイライラ、意識障害、しびれやむくみなどの症状が現れることがあります。
これらの症状が現れる脚気は、かつては江戸煩いとも呼ばれ、ビタミンB1不足からくる病気であったことが確認されています。

銅は鉄がヘモグロビンに取り込まれるために大切な栄養素です。鉄だけを取っていても銅が不足すると貧血を引き起こすことが確認されています。
また、さまざまな免疫細胞のエネルギーを産出する酵素を作り出すミネラルでもあります。免疫力を支えるためにも意識して取っておきたい栄養素の一つですね。

ビタミンB6

ビタミンB6は、たんぱく質の分解、代謝に欠かせない栄養素です。ビタミンB6は腸内細菌からもある程度の量が作り出されており、欠乏することはあまりありません。しかし、不足すると口内炎や口角炎ができてしまったり、手足のしびれや倦怠感、眠気などを引き起こしたりすることがあります。

アリシン

にんにくをはじめとするネギ科の植物には、アイリンという成分が含まれています。にんにくを切ったりすりつぶしたりすることにより、このアイリンが空気に触れ、アリシンへと変化します。
アリシンは、ビタミンB1と結合し、私たちの体内で糖質の代謝を促進する働きがあります。その結果、ビタミンB1の働きを長く保ち、素早く疲労回復して体力を維持することができるようになるのです。

スコルニジン

スコルジニンはスコルジンとも呼ばれ、アリシンが加熱することによって生まれる成分です。毛細血管を広げ、血行を促進して代謝を促進する働きがあります。その結果、肌の再生が活性化され、シミやそばかす、肌荒れなどの改善につながります。

にんにくのおすすめレシピ

えびのアヒージョ

体をあたためる働きがあるえびや旬の野菜を、にんにくの香り高いオイルで煮ながらいただく料理です。鍋のようにゆっくりと楽しめるので、家族でお酒を楽しむとき、映画を見ながら、など、おうち時間を楽しむときにもおすすめですよ。
【材料】   2人分
・えび(バナメイ、ブラックタイガーなどお好みで、冷凍エビなどでも大丈夫です)・・・8匹
・お好みの野菜・・・適宜
・にんにく・・・2かけ程度(サイズやお好みにより加減してください)
・オリーブオイルまたはサラダオイル・・・200cc程度
(使用する鍋のサイズで加減してください)
・バケット、またはサンドイッチ用食パン・・・適宜

材料

【作り方】
① にんにくは縦半分に切り、芽を取り除いてから、みじん切りにするか鍋などで軽く叩きつぶしておきます。
② エビは殻をむいて背ワタをとり、片栗粉で軽く揉み洗いしてからしっかりと水分を切っておきます。
③ 野菜類はそれぞれ下処理してから、必要に応じて下茹でしておきます。バケットまたはサンドイッチ用のパンは一口大に切り、弱火で水分を飛ばすようにトースターで焼いておきます。

作り方③

④ フォンデュ用、または小鍋にサラダオイルと①のにんにくを入れて弱火にかけ、にんにくの香りが出てくるまで加熱します。

作り方④

⑤ えびやお好みの野菜をオイルで煮ていただきます。③のバケットまたはサンドイッチ用の食パンに乗せて食べてもおいしいですよ。
ブロッコリーなど油が溜まりやすい野菜は、油に浸けてしまわず、にんにくやエビなどの香り、旨みがついたオイルをかけて食べるのがおすすめです。

作り方⑤

⑥ 残ったオイルはパスタや洋風の炒め物などに使うとおいしいです。残さずご利用くださいね。

作り方⑥

にんにくレシピのまとめ

私たちの体にとても良い効果、効能があるにんにく。その力はとても強く、取り過ぎると胃腸を炒めてしまうことがあります。
過ぎたるは猶及ばざるが如し、特に生のにんにくの食べすぎには注意し、ほどほどの量をおいしくいただき、健康な体づくりに役立てましょう。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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