胃腸の働きを高める新じゃが

胃腸の働きを高める新じゃが
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

コロッケにポテトサラダ、カレーライスに肉じゃが…じゃがいもを使ったメニューは老若男女問わず人気ですね。3月~5月ごろまでは、柔らかくて瑞々しい新じゃがも出回り、まさに旬の時期です。また、最近は色や味わい、食感の違いなど、実に様々な種類のじゃがいもが出回っています。今回はそんなじゃがいもの品種や栄養価、おいしいレシピをご紹介します。

そもそもじゃがいもとは?

じゃがいもは、はるか南米はアンデス山脈の標高3000m以上の高地が原産地の、ナス科の植物で、現在でも現地には多くの野生種が残っているといいます。スペイン人により、16世紀終わりごろにヨーロッパに持ち込まれ、当初は園芸種として栽培されていました。
その後、時を経て18世紀後半には食用の作物としての栽培方法が確立し、ヨーロッパで小麦と並ぶ主要作物として栽培されるようになります。
日本に入ってきたのは1600年頃、当時ジャカルタ在住だったオランダ人が長崎に伝えたのが始まりだといわれています。日本語の「じゃがいも」は「ジャカルタのいも」が語源だといわれています。
のちに北海道開拓が進み、寒冷地での栽培に適していたじゃがいもは北海道で多く栽培されるようになりました。
現在では多くの品種があり、調理の用途によって使い分ける楽しみがあります。

・男爵

丸くてゴツゴツした形で、古くから愛されているホクホク系。コロッケや粉ふき芋向き。過去には日本一の生産量を誇っていましたが、多くの新品種が台頭して生産量は減少しています。

・メークイン

男爵とともに古くから栽培されている品種。粘性があり、煮崩れしにくいので、カレーライスや肉じゃがなどに向いています。表面がつるりとした楕円形をしています。

・きたあかり

男爵を親に持つ品種でホクホク系。男爵よりも甘味があります。

・インカのめざめ

小ぶりでつるんとした卵型で、カロチンを多く含み黄色みが強く木の実のような風味があります。

・シャドークイーン

黒っぽい皮をむくと紫芋のような華やかな紫色をしていて、ホクホク系です。数あるじゃがいもの品種のなかでも味がよいのが特徴です。

じゃがいもの栄養価は?

① 炭水化物

じゃがいもの成分の多くはでんぷん質で、炭水化物は100gあたり17.6g含まれています。
ポテトサラダのように冷えたじゃがいものでんぷんはレジスタントスターチと言われ、消化吸収されにくいため、カロリーとして吸収されずに腸まで届きます。
血糖値があがりにくく、大腸がんの予防をしたり、歳を重ね、腸の動きが衰えることから起こる便秘や下痢を改善したりする働きがあります。

② カリウム

じゃがいも100gあたり、420mgのカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムや水分を体外に排せつする働きがあり、高血圧の予防、動脈硬化の抑制、また、むくみ改善に効果的です。さらに、カルシウムの沈着を助ける働きもあり、骨粗しょう症予防も期待できます。

③ ビタミンC

じゃがいもに含まれるビタミンCはでんぷん質に包まれているために熱に強いのが特徴で、じゃがいも100gあたり28mg含まれています。
ビタミンCは抗酸化作用が高く、肌の老化を防ぐほか、たんぱく質と結合して骨や皮膚、毛髪の生成を行います。また、日焼けによる皮膚のダメージを回復する働きがあります。

④ クロロゲン酸

じゃがいもの皮にはクロロゲン酸というポリフェノールの一種が含まれています。
クロロゲン酸は抗酸化作用が強く、がんや糖尿病、老化の予防に効果的です。

じゃがいもの選び方

皮に傷やシワがなく、手に取ると重量感があるものを選びます。芽の部分や皮が緑色がかっているものにはソラニンという有毒物質が含まれ、食べると食中毒を起こすことがあるので、注意が必要です。
保存するときは新聞紙などにつつみ、通気性のよい冷暗所におきます。新じゃがは水分が多く傷みやすいので、早めに使い切りましょう。

新じゃがの効果的な調理法

皮が薄く柔らかい新じゃがは、きれいに洗って芽の部分を包丁の角で取り除きます。じゃがいもなど炭水化物の多い食品を120℃以上で調理すると、アクリルアミドという発がん性物質が発生することが知られています。フライドポテトやポテトチップスはとてもおいしい食べ物ですが、量はほどほどにしておくことをおすすめします。

新じゃがのおすすめレシピ

【ほっこり!新じゃがのそぼろあんかけ】

【材料】       2人分

・じゃがいも     小3個
・豚ひき肉      150g
・玉ねぎ       1/4個
・しょうが      1/2かけ
・だし        300cc
・しょうゆ      大さじ1
・みりん       大さじ1
・片栗粉       大さじ1

材料

① じゃがいもは洗って必要に応じて皮をむき、芽を取り除いた後、一口大に切る。玉ねぎ、しょうがはそれぞれみじん切りにする。

作り方①

② じゃがいもを濡らしたキッチンペーパーでくるみ、耐熱容器に入れて600Wで約3分、中心まで火が通るまで加熱する。

作り方②

③ フライパンにサラダオイルを熱し、しょうがを炒める。香りが出てくれば豚ひき肉、玉ねぎを加えて炒め、火が通れば出汁を入れ、しょうゆ、みりんで味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつける。

作り方③

④ 器に②のじゃがいもを盛り③のそぼろ餡を回しかける。好みで小口に切ったネギを天盛りにする。

作り方④

『新じゃがレシピ』まとめ

大人から子どもまで、みんなに愛されるじゃがいも。家庭料理にも三ツ星レストランにも、ファストフードとしても楽しまれています。中医薬膳学では腹の冷えをとり、便秘を解消し、血圧を安定させる食材として知られています。
今回ご紹介したメイン食材として、また、みそ汁の具材やおやつのポテトと、さまざまに楽しんでくださいね。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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