高齢者の一人暮らし、何かと不便に感じることもあるのではないでしょうか。
高齢になると身体が不自由になり、日常生活を送ることすら困難に感じる方も多いかと思います。
また、ご家族が高齢で一人暮らしをしていて心配といった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、高齢者が抱えるお悩みをふまえて、日常生活で使える便利グッズを紹介します。
グッズを活用することは、高齢者の一人暮らしのQOLを高めることにもつながります。
目次
高齢者の一人暮らしでよくあるお悩み【グッズ活用】
便利グッズを活用して日常の不便さを取り除くことは、QOL(Quality of life=生活の質)向上につながります。
どんなグッズを活用するとよいか、日常生活での困りごとをもとに検討するとよいでしょう。
高齢者のご家族が購入される場合は、本人にヒアリングしてみたり、家を訪問して不便な部分を確認したりしましょう。
①身体を起こした状態でいるのが大変
足腰が弱っていることで、身体を起こしているのが辛いといったお悩みがあります。
身体を起こした状態が大変だからと横になっている時間が長くなると、行動への意欲が余計に弱まります。
すると、寝たきりの状態になるリスクも高まります。
高齢者の一人暮らしでやることがなかったりすると、余計にそのような状態に陥りやすいため注意が必要です。
②排泄・入浴がスムーズにできない
高齢者は足腰に加えて手の力も弱くなるので、トイレや浴室の利用が難しくなっていきます。
トイレの便座にしゃがんだり、浴槽に入ったりするときには特に、転倒のリスクが高くなるため配慮が必要です。
手足の力が弱くてもスムーズに利用できるようなサポートグッズが求められます。
③食べるのに時間がかかる
高齢者によっては、食べる行為に時間がかかる方も少なくありません。
食事を楽しむことは、QOL向上に欠かせない要素のひとつです。
食事に不自由さを感じると、食欲が減退したり食事の準備が億劫になったりします。
一人暮らしだとなおさら、栄養バランスに配慮した食事を意識しなくなる可能性が高いので、食事がスムーズにできる、あるいは食事が楽しめるようなグッズを活用したいところです。
④歩行に困難さを感じている
足腰が弱ると必然的に、歩行に苦労します。
歩くのが辛いからと自宅にこもりがちになったり、部屋の中でもあまり動かなくなったりすると、さらに足腰が弱くなってしまいます。
適度な運動は健康維持にも欠かせないので、歩行の困難さはグッズを活用して改善するとよいでしょう。
⑤目が悪い、耳が遠い
視力が弱まっていたり、耳が遠くなっていたりする高齢者には、それらをサポートできるグッズがあると便利です。
これらの機能が低下すると、人とのコミュニケーションを取ることに抵抗を感じる方も少なくありません。
改善されることで人と交流する機会が増え、QOL向上にもつながります。
また視力や聴覚は、危険を察知するなど身を守るうえでも大切です。
見えやすくなったり聞こえやすくなったりすることで、テレビや新聞から情報収集するのも楽になります。
⑥防犯面が心配
高齢者が安心して一人暮らしするためには、防犯への配慮が必要です。
地震などの自然災害や、空き巣などの人的被害に備えるためのグッズを活用しましょう。
急なけがや病気のときに家族へ連絡できるようなグッズもあると安心です。
高齢者の一人暮らしにお勧め!QOLアップの便利グッズ
①身体を起こした状態でもリラックスできるグッズ
長時間座ること、身体を起こすことが難しい方には、リクライニングチェアや座椅子などがおすすめです。
さらに、そういった椅子に座りながら作業がしやすい小型のテーブルがあれば、趣味が楽しみやすくなります。
毎日外出することが困難な状態でも、家の中で身体を起こして何かするだけで、身体機能の低下を防げます。寝たきり状態になるリスクを低下させるためにも有効です。
▼おすすめグッズ
・リクライニングチェア
・座椅子
・小型の折りたたみデスク
・サイドテーブル
②安全に排泄・入浴するためのグッズ
手足に力を入れなくてもトイレやお風呂が利用できるようになるグッズや、転倒防止に有効なグッズがおすすめです。
排泄や入浴は毎日欠かせない行動なので、ストレスなく利用できるものを選ぶようにしましょう。
▼おすすめグッズ
・浴槽台(座りながら入浴できる)
・シャワーチェア(浴室内で座れる)
・手すり
・トイレ用アーム
・トイレのセンサーライト
③食事を快適にするグッズ
食べるという行為の負担を軽減できるグッズを活用すると、食事への意欲が高まります。
持ちやすい取っ手付きの食器や、掴みやすいお箸などがあると便利です。
また自炊をしている場合、少量を作れる家電があると無駄なく料理できるうえ、時短につながることもあります。
調理することが困難な場合には、宅食サービスや宅配弁当サービスを利用することも一つの方法です。
自分で献立を考えなくても、栄養バランスの整った食生活が維持できます。
▼おすすめグッズ
・取っ手付きの食器
・介護用のカトラリー
・一人暮らし向けの調理家電
④歩行をサポートするグッズ
歩行を補助するグッズがあれば、行動意欲が高まります。
適度な運動をすることで、健康維持にもつながります。また外出して社会参加することは、QOL向上の観点でも効果的です。
歩くことをサポートするグッズは、安定感のあるものを選ぶことが大切です。
▼おすすめグッズ
・シルバーカー(荷物の運搬、椅子の役割をする)
・歩行器
・杖
・転倒予防のスリッパ、靴
⑤視覚・聴覚を補助するグッズ
視覚や聴覚の補助というと、老眼鏡やルーペ、補聴器などがあります。
使いやすさはもちろんのこと、外出時に使用するのにも抵抗感がないよう。目立ちにくくおしゃれなデザインを選ぶとよいでしょう。
▼おすすめグッズ
・老眼鏡
・ルーペ
・補聴器
・収音機
⑥緊急時に役立つグッズ
一人暮らしの高齢者が安心して暮らすためには、防犯対策やいざというときの備えが不可欠です。
緊急時に使用することを考えると、ボタン一つで操作できるなど、グッズを選ぶときは使いやすさを重視しましょう。
また、地域の見守りサービスを活用することで、一人暮らしでも安心です。
お住まいの自治体でどういったサービスが行われているのか、ぜひ確認してみてください。
▼おすすめグッズ
・防災ラジオ
・防災グッズ
・LEDセンサーライト(防犯用)
・見守りカメラ
・緊急呼出ボタン(ボタンを押すと自動的に家族に電話がつながる)
・高齢者向けのスマホ
高齢者のための便利グッズ選び
高齢者の一人暮らしで使うグッズを選ぶときのポイントは、次の3つです。
・日常生活の悩みを解決できるグッズを選ぶ
・安全性が保障されたグッズを選ぶ
・本人が使いやすいグッズを選ぶ
日々の暮らしで不便さや不安を感じていることは何か考え、それらを改善、サポートできるグッズを選ぶことが大切です。
悩みに即応できるグッズを活用することで、QOLの向上が期待できます。
また高齢者が使うものなので、何より安全性が高いものを、また使いやすさを重視することも大事なポイントです。
高齢者が安心して一人暮らしできる便利グッズ
高齢者の一人暮らしは、本人もご家族も、不安や心配が尽きないもの。本人としては、不便さを感じる場面も多いことでしょう。
そこで取り入れたいのが、日常生活に役立つ便利グッズです。便利グッズを活用して不安や不自由さをなくすことで、QOLの向上にもつながります。
今回ご紹介したグッズを参考にしていただき、より快適で安心な生活が送れるような環境づくりをしてくださいね。
記事一覧へ戻る