初夏の風を感じるようになる頃、スーパーマーケットの魚コーナーに並び始めるイサキ。釣りをたしなむ方には、身近なターゲットとしても知られていますね。今回はイサキについて、その栄養価やおいしいレシピをご紹介します。
目次
イサキとはどのような魚?
少し薄めの茶色い魚体に、黄色味がかったヒレが特徴のイサキ。スズキ目イサキ科の魚で、暖流域、日本沿岸では、福島県以南の太平洋沿岸及び瀬戸内海、新潟県以南の日本海に分布しています。旬は梅雨前から夏にかけての産卵期で、「梅雨イサキ」や、「麦わらイサキ」とも呼ばれています。
漢字では、「伊佐木」と書き、北海道・東北を除く多くの地域で古くから食べ親しまれてきた魚だけに、イサキだけではなく、クロブタ、クッカ、イッサキなど、地方により、多くの呼び名があります。
中でも、和歌山県から三重県にかけての紀州地域では「鍛冶屋殺し」と呼ばれることがあります。恐ろしい呼び名ですが、これは、イサキの骨がとても鋭くて固く、のどに骨が刺さった鍛冶屋が、それが原因で亡くなったという話がもとになっているといわれています。
そんなイサキですが、旬の時期には脂がしっかりとのっていておいしい白身の魚で、刺身や塩焼き、煮つけなどいろいろな料理に利用できます。クセがなく、さまざまな食材や調味料を合わせやすいことから、日本料理だけではなく、イタリア料理のカルパッチョ、アクアパッツァや、中華料理の揚げ物などとしても、楽しむことができます。
和歌山県や長崎県では、1匹ずつ大切に活〆されたイサキが、ブランドイサキとして商品化されています。
イサキに含まれる栄養
①たんぱく質
たんぱく質は、脂質、糖質とともに三大栄養素の一つに数えられ、私たちが生命を維持していくために欠かせない栄養素の一つです。筋肉や血管、内臓、骨をつくるほか、免疫細胞の材料、血液の成分ともなるほか、1gあたり4kcalのエネルギーを作り出すことができます。
②ビタミンB12
ビタミンB12は、細胞の分裂を促す酵素を助ける補酵素として働くほか、赤血球の中のヘモグロビンの合成を助ける働きがあります。そのため、ビタミンB12が不足すると、悪性貧血を発症することがあり、動悸やめまい、だるさ、また下痢などの症状を引き起こす場合があります。
③DHA/EPA
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペタンエン)は、それぞれ魚類に含まれている不飽和脂肪酸の一種で、私たちの体では作り出すことができない、必須脂肪酸です。
DHAは脳や目の網膜をはじめとする神経細胞に多く含まれていて、脳の健康を守り、痴呆などの予防に役立つといわれています。
また、EPAはコレステロール値の安定に役立ち、血栓を防いで高脂血症を予防し、動脈硬化や心筋梗塞をはじめとする循環器病の予防効果があることが知られています。
今回ご紹介したイサキをはじめ、さまざまな食材を調理しておいしく食べ、健康で長生きできることはとても幸せなことですね。しかし、仕事に家事にと忙しい日々の中、毎日食材を用意してきちんと3食作り、食べることは、意外に難しいものです。何より、買い物から調理、片付けがストレスになってしまっては元も子もありませんね。
時には、【まごころケア食のお弁当】を利用し、上手に息抜きをしてみてはいかがでしょうか?管理栄養士が栄養バランスを考えて作ったお弁当なので、美味しく食べて栄養バランスを整えることもできますよ。
1食分ずつ冷凍された状態でとどくお弁当は、忙しい日々に、また、急用で食事の支度ができなくなってしまった日にも、電子レンジでチンするだけで食べられる、とても便利なお弁当です。
イサキの中華風あんかけ
【材料】 2~3人分
・イサキ・・・中1匹または切り身2~3切れ
・干しシイタケ・・・3枚
・ニンジン・・・5cm程度
・さやいんげん・・・6個
・しょうが・・・1/2かけ
・白ネギ・・・1/2本
・塩・・・少々
・片栗粉(又は小麦粉)・・・適宜
・中華スープのもと・・・適宜
・熱湯・・・300cc
・揚げ油・・・適宜
【作り方】
①イサキはうろこと内臓、エラなどを取り除き、火通りよくなるように身に切り目を入れます。切り身の場合は、身の厚みに合わせ、煮魚を作る時のように、必要に応じて切り目を入れます。塩少々を振ってから、全体に片栗粉または小麦粉をまぶしておきます。(切り目にもしっかりとまぶしつけておきます。)
②干しシイタケは冷水に入れて戻し、石づきを落としてから細切りにしておきます。お好みで、戻し汁はスープにご利用くださいね。
③ニンジンは細切りに、さやえんどうはがくとスジを取り、白ネギは半分はみじん切りに、残り半分は白髪ねぎにしておきます。
④揚げ油を180℃に熱し、①のいさきを揚げ始めます。丸ごとの場合はレードルなどで上からも揚げ油を静かに回しかけ、しっかりと火を通します。
⑤鍋にサラダ油少々を敷き、③のみじん切りのネギ、しょうがを加え炒め始めます。
香りが出てくれば、②の干しシイタケ、③のにんじんを炒め、全体に油が回ったら水(お好みで、②の干しシイタケの戻し汁)300cc、中華スープの素を加えます。ひと煮立ちさせ、③のさやいんげんを加えて、しょうゆや塩こしょう(分量外)で味を整え、水溶き片栗粉を加え、とろみをつけます。
⑥④のイサキが揚がったら油を切って器に盛り、⑤のあんをかけて、③の白髪ネギを天盛りにします。
イサキレシピのまとめ
イサキをはじめとする魚介類、また、多くの野菜類は、旬があり、食卓からも季節が感じられるのが良いところですね。旬の食材は、その時体に必要な栄養素を含んでいることが多いものです。
毎日自炊は大変!でも、栄養バランスが整った食事をとり、健やかな体を維持したい、という方におすすめなのが、まごころケア食のお弁当です。これは!と感じたら、ぜひ手軽に注文できる「初回限定7食セット」をお試しくださいね。
記事一覧へ戻る