毎日食べたい 納豆|栄養の健康効果とおすすめレシピ

毎日食べたい 納豆|栄養の健康効果とおすすめレシピ
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

納豆とはどんな食材?

納豆は、蒸した大豆を納豆菌によって発酵させた日本の発酵食品です。納豆菌は枯草菌(こうそきん)の一種で、田畑や枯草など自然界に広く生息しており、もともとは稲わらに付いている納豆菌を利用して作られたのが藁苞(わらづと)納豆です。「納豆」というと一般的には粘りがある「糸引き納豆」を指します。

納豆の歴史

納豆がいつから食べられていたかは、はっきりとはわかっていません。縄文時代の終わりには稲作が伝わっており、米や大豆の栽培がされていた弥生時代には、すでに納豆のようなものが食べられていたともいわれています。納豆の発祥は煮豆とわらの出会いがきっかけになったと考えられています。弥生時代の住居である竪穴式住居の床に敷いてあった稲わらには、納豆に必要な納豆菌がいます。さらに大豆はそのままでは硬くて食べられないため、弥生時代の人も大豆を煮て食べていたと考えられています。煮た大豆が床の稲わらにこぼれて納豆菌が付着して発酵すれば、納豆ができる可能性は十分にあると考えられます。
納豆が庶民に広まったのは江戸時代といわれています。ざるにわらを敷いて、煮た大豆をのせ、室(ムロ)に入れて発酵させた「ざる納豆」と呼ばれたものを天秤棒で担いで売り歩く納豆売りが登場し、納豆は江戸の朝食の定番になったようです。

納豆の種類

納豆は一般的な糸引き納豆と、麹菌で発酵させた塩辛納豆に分けることができます。
・塩辛納豆
塩辛納豆は蒸した大豆に麹菌をつけて発酵させて作ります。色は黒くて、たまり醤油や八丁味噌に似ています。徳川家康が好んで食べたともいわれる浜納豆や、古くから寺院で作られていた寺納豆などがあります。そのまま食べることができますが、塩気が強いので、ごはんのお供として食べるのが一般的です。
・糸引き納豆
糸引き納豆はさらに大きく3つの種類に分けることができます。
丸大豆納豆:大豆を丸ごと煮て、納豆菌をつけて発酵させた納豆です。
ひきわり納豆:大豆を炒って粗く挽き、皮を取り除いて煮てから発酵させます・
五斗納豆:山形県米沢地方で作られる郷土食です。ひきわり納豆に麹や塩を混ぜてから樽で熟成させます。塩分を減らして作られたものを雪割り納豆と呼ぶこともあります。

世界の納豆

アジアの国々には、納豆に似た豆の発酵食品があります。
・テンペ
インドネシアで食べられています。テンペは煮た大豆にテンペ菌をつけ、バナナの葉に包んで発酵させて作られます。日本の納豆ほど強いにおいや粘りはありません。
・キネマ
ネパールやブータンで作られています。日本の納豆のように粘りがあり、主に味噌のような調味料として使われます。
・バーリュ
インドで作られています。味やにおいが日本の糸引き納豆に近く、調味料として使われます。
・豆豉(トウチ)
大豆や黒豆を麹と酵母で発酵させて作る中国の調味料です。

納豆に含まれる栄養

タンパク質

納豆の原料である大豆は、その約30%がタンパク質です。納豆は、大豆のタンパク質が納豆菌により大豆ペプチドの形に分解されているため、吸収が早いのが特徴です。

ビタミンK

ビタミンKは納豆には特に多く含まれているビタミンで、カルシウムを骨に沈着させたり、血液を凝固させるときに必要です。体内で腸内細菌によっても産生されるので、通常は不足しないビタミンですが、胃腸の働きが悪いときや抗生物質を服用しているときには不足する可能性もあります。

パントテン酸

パントテン酸は水溶性のビタミンで、糖質・脂質・タンパク質の代謝を活性化させる補酵素として働きます。副腎皮質ホルモンを合成し、ストレスに強い体を作る効果が期待されています。

モリブデン

納豆はモリブデンを多く含みます。モリブデンは肝臓や腎臓などに多く存在し、体内に入った有害物質を分解する酵素の成分として働きます。また鉄の代謝を促し、造血作用を高めます。

レシチン

レシチンはリン脂質の一種で、細胞膜や脳、神経などの形成に必要な成分です。また、血管からコレステロールを回収する、善玉リポタンパクの構成成分でもあるため、生活習慣病の予防効果が期待されています。

大豆サポニン

サポニンは植物に広く含まれている成分ですが、大豆には特に豊富に含まれています。大豆のえぐみや苦味は大豆サポニンから生じるものです。サポニンには強い抗酸化作用があり、成人病の予防効果が期待されています。

イソフラボン

イソフラボンはポリフェノールの一種で、大豆に多く含まれており、強い抗酸化作用があります。イソフラボンは女性ホルモンと構造が似ています。女性は特に更年期に入ると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少するため、骨粗しょう症やさまざまな更年期障害の症状がおこりやすくなります。イソフラボンを日常的に摂取することで、このような不調の予防や改善に効果が期待できます。

ナットウキナーゼ

納豆菌によって作られる納豆独自の酵素で、納豆の粘りに含まれています。血管にできた血栓を溶かす働きが知られていますが、熱に弱く、長時間加熱すると壊れてしまいます。

薬膳の効果

血行不良による冷えや肩こりなどの症状を緩和し、血栓を防ぐ効果があります。また、気分の落ち込みを解消する効果もあるといわれています。中国の納豆といえる豆豉は、香豉(こうし)という生薬として、風邪の熱や止血に用いられます。

納豆のおすすめレシピ

納豆は冷凍保存ができます。パックから出してラップに包むか、パックのままチャック袋などに入れて冷凍しましょう。

【納豆とニラのオムレツ】

納豆とニラのオムレツ

【材料】(2~3人分)
・卵          2個
・納豆         2パック
・ニラ         20g
・マヨネーズ      大さじ1
・うま味調味料     適量
・酒          大さじ1
・砂糖         ひとつまみ
・醤油         適量
・ごま油        大さじ1/2

【作り方】
1.納豆に付属のタレを混ぜておきます。タレがついていないときは、めんつゆや醤油で味を調えてください。
2.ニラは1㎝弱くらいに刻んでおきます。

作り方2

3.卵に納豆とニラ、マヨネーズ、うま味調味料、酒、砂糖を入れて混ぜ、お好みで醤油を足して味を調えてください。

作り方3

4.フライパンにごま油を入れて温めます。
5.卵液を流し入れ、フライパンのふちの方から手早く円を描くように混ぜます。

作り方5

6.卵がかたまり始めたら、手前に寄せて形を整えます。

作り方6

7.裏返して形を整えます。半熟で仕上げるときは、形が整ったらできあがりです。
8.中まで火を通すときは、裏返したら火を弱め、ふたをして加熱します。

納豆レシピのまとめ

納豆には納豆特有の成分が含まれており、多くの健康効果が期待されています。加熱により減少する成分もありますが、1日1パック食べれば健康効果が期待できるといわれます。いろいろな食べ方を工夫して、毎日のお食事に取り入れましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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