腸内環境を整える効果で有名なヨーグルト。ヨーグルトにはその他にも生活習慣病を予防する効果や口臭・体臭予防にも効果が期待できることをご存知ですか?ヨーグルトの健康効果についてご紹介します。
目次
◆ヨーグルトについて
ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を加え、発酵させて作る発酵食品です。ヨーグルトの歴史は古く、ヨーロッパや北欧では数千年前から食べられていたと言われています。日本でも奈良時代にはヨーグルトの原型のようなものが作られていたそうですが、一般家庭に普及してよく食べられるようになったのは戦後からです。
ヨーグルトは発酵によりたんぱく質や脂質が分解されているので消化吸収に優れています。また、乳糖も20~30%ほどは分解されているので、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう方も食べることができます。お腹の調整を整える効果はもちろん、コレステロールの吸収を抑える効果や骨粗しょう症の予防など様々な健康効果が期待できる食材です。
◆ヨーグルトの種類
・プレーンヨーグルト
生乳を乳酸菌で発酵させたシンプルなヨーグルトのこと。砂糖やフルーツを加えていないものを指します。
・ハードヨーグルト
生乳を発酵させて寒天やゼラチンで固めたヨーグルトのこと。砂糖や香料、果汁などを加えたものが一般的です。
・ソフトヨーグルト
発酵させたヨーグルトをかき混ぜてなめらかにし、砂糖や果汁、果肉などを加えたもの。
・ドリンクヨーグルト
ヨーグルトを砕いて液状にした飲み物のこと。砂糖や果汁を加えているものが多い。
・フローズンヨーグルト
ヨーグルトに甘味料や果物などを加えてアイスクリームのように凍らせた氷菓。凍らせても乳酸菌は生きています。
◆ヨーグルトの健康効果とは?
・整腸作用
ヨーグルトと言えばまず思いつくのが優れた整腸作用。健康な腸の腸内細菌のバランスは、善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1の状態。このバランスが崩れると便秘や肌荒れだけでなく、糖尿病やがん、うつなどの原因になるとも言われています。ヨーグルトには善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。ヨーグルトに含まれている乳酸菌は腸に届く前に胃酸でほとんどが死滅してしまいますが、死んでしまった菌は腸内の善玉菌のエサとなり善玉菌を増やす効果があります。
・骨粗しょう症予防
牛乳と同じくヨーグルトにもカルシウムが豊富で、プレーンヨーグルト100gあたり、120㎎のカルシウムが含まれています。75歳以上の1日当たりのカルシウム摂取推奨量は男性が700㎎、女性は600㎎、上限は男女ともに2500㎎です。1日にヨーグルト200gを食べると1日に必要なカルシウムの約1/3を摂取することが可能です。カルシウムは吸収されにくい栄養素ですが、ヨーグルトに含まれているカルシウムは乳酸とくっつくことで「乳酸カルシウム」となり、体内に吸収されやすい形になっています。また、ヨーグルトにはカルシウムの吸収に必要なリンも含まれているためカルシウムを効率よく摂取することができます。
・生活習慣病予防
腸内細菌のバランスは肥満や糖尿病、動脈硬化や大腸がんなどの生活習慣病と関係があると言われています。ヨーグルトに含まれる乳酸菌はコレステロール値を低下させたり、免疫力を高めてがんを予防するなど生活習慣病予防にも効果が期待できます。腸には免疫細胞の約6割が集まっていると言われています。腸内環境を整えることで免疫力がアップし、風邪やウイルスに負けない体を作る効果もあります。
・口臭・体臭予防
口臭や体臭は腸内環境の乱れが原因となっていることが多くあります。腸内環境が乱れて便秘になると腸内に有害物質が溜まります。この状態が続くと有害物質は血液を通って全身をめぐり、口臭や体臭の原因になるのです。ヨーグルトを食べることで腸内環境が整い、口臭・体臭予防に効果が期待できます。
◆乳酸菌の種類で効果が違う
ヨーグルトの種類によっても含まれている菌の種類は様々です。ビフィズス菌や乳酸菌のブルガリア菌やサーモフィルス菌、ガセリ菌などがよくヨーグルトに使われています。ビフィズス菌は整腸作用が高いと言われており便秘解消に効果的です。ガセリ菌には整腸作用の他にも内臓脂肪を減らす効果があると言われています。各メーカーから様々なヨーグルトが販売されているので、味だけでなく目的に合わせて選んでみるのもおすすめです。
◆ヨーグルトの栄養を上手にとるコツ
・夜に食べる
便秘の解消にはヨーグルトを夜に食べると効果的です。寝ている間に善玉菌が増えて、翌朝の快便が期待できます。寝る1時間前に摂取することがポイントです。
・1日に200gが目安
ヨーグルトは1日に200gくらい摂取すると効果的です。朝、夜に100gずつ食べるのがおすすめです。乳酸菌は腸内に住み着くわけではないので、腸内環境を整えるためには毎日食べるとより効果を実感することができます。
・自分の体に合うヨーグルトを食べる
市販されているヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌の種類は様々。腸内環境のバランスは人それぞれなので、1種類を2週間ほど続けて食べてみて体調の変化を観察してみましょう。もし効果がなければ、違うものに変えて自分の体に合うものを見つけるのがおすすめです。
・食物繊維が含まれている食品と一緒に食べる
便秘の解消には食物繊維が欠かせませんが、ヨーグルトには食物繊維が含まれていません。食物繊維が豊富な野菜や果物と一緒に食べることで、さらに整腸作用を高めることができます。食物繊維が豊富なバナナやりんご、ドライフルーツなどと一緒に食べたり、野菜ディップのソースにヨーグルトを使用するのもおすすめです。
◆ヨーグルトの簡単レシピ
ヨーグルトのラッシー
ヨーグルトと牛乳で作るさっぱりとしたラッシー。ボウルで混ぜ合わせるだけでできるお手軽ドリンクです。カレーのお供はもちろん、おやつにもおすすめです。
【材料(2人分)】
プレーンヨーグルト…200g
牛乳…200ml
砂糖…大さじ2
レモン果汁…大さじ1
ミント2枚
氷…適量
【作り方】
①ボウルにプレーンヨーグルト、牛乳、砂糖、レモン果汁を加えて混ぜ合わせる。
②グラスに氷を入れて、①を注ぐ。ミントを飾れば出来上がり。
◆ヨーグルトレシピのまとめ
お腹の調子を整えるだけでなく、骨粗しょう症の予防や生活習慣病予防にも効果が期待できるヨーグルト。毎日継続して食べることでより効果を高めることができます。ぜひ、毎日の食事にヨーグルトを取り入れてみてくださいね。
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