豆乳には食物性たんぱく質が豊富に含まれており、女性に嬉しいイソフラボンも豊富。そのまま飲むのはもちろん料理やスイーツ作りにも大活躍です。豆乳に含まれている栄養とおすすめレシピについてご紹介します。
目次
豆乳とはどんな食材?
豆乳の原材料は大豆。大豆をゆでて絞った液体が豆乳です。豆乳には大豆と同じように、食物性たんぱく質が豊富で、強い抗酸化作用がある大豆サポニンやレシチン、ポリフェノールの一種大豆イソフラボンなども含まれています。
豆乳は大きくわけて「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3種類に分類されます。
・無調整豆乳
大豆と水だけで作られ、大豆固形分が8%以上(大豆たんぱく質換算3.8%以上)の豆乳を指します。豆乳の中では最も栄養成分が豊富に含まれています。大豆そのものなので、大豆の青臭さも感じられます。
・調整豆乳
豆乳に砂糖や塩、油分、香料などを加えて飲みやすくしたものです。大豆固形分が6%以上(大豆たんぱく質換算3.0%以上)のものを指します。無調整豆乳に比べると食物性たんぱく質の量は少なくなります。
・豆乳飲料
調整豆乳に果汁やコーヒーなどを加えて更に飲みやすくしたものです。果汁入りのものは大豆固形分が2%以上(大豆たんぱく質換算0.9%以上)、その他のものは大豆固形分が4%以上(大豆たんぱく質換算1.8%以上)となります。
豆乳に含まれる栄養
無調整豆乳 (100gあたり) |
調整豆乳 (100gあたり) |
|
エネルギー | 46㎉ | 64㎉ |
水分 | 90.8g | 87.9g |
たんぱく質 | 3.6g | 3.2g |
炭水化物 | 3.1g | 4.8g |
ナトリウム | 2㎎ | 50㎎ |
カリウム | 190㎎ | 170㎎ |
カルシウム | 15㎎ | 31㎎ |
鉄 | 1.2㎎ | 1.2㎎ |
亜鉛 | 0.3㎎ | 0.4㎎ |
ビタミンB1 | 0.03㎎ | 0.07㎎ |
ビタミンB2 | 0.02㎎ | 0.02㎎ |
ビタミンB6 | 0.06㎎ | 0.05㎎ |
食物繊維総量 | 0.2g | 0.3g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・強い抗酸化作用がある!大豆サポニン
大豆の苦味やえぐみの成分でポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化予防に効果が期待できます。また、コレステロール値や中性脂肪を下げる働きもあります。
・動脈硬化予防にも!レシチン
レシチンは脂質の一種で、体内で細胞膜を作る成分です。脂肪やコレステロールが血管壁に付着するのを防ぐ効果があるので、動脈硬化予防に効果が期待できます。
・更年期障害を和らげる効果も!大豆イソフラボン
ポリフェノールの一種で、女性ホルモンの「エストロゲン」に似た働きをすることから、ハリのある肌を作り、骨粗しょう症の予防に役立ちます。更年期以降の女性はエストロゲンの分泌量が大幅に減るため、特に意識してとるのがおすすめです。
・むくみの解消に!カリウム
カリウムは身体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防に効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
・腸内環境を整える!オリゴ糖
オリゴ糖は腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やす効果があります。腸内環境を整えて便秘解消の効果が期待できます。
豆乳と牛乳の栄養価の違い
牛乳の代わりに豆乳を料理などに使用する方も多いのではないでしょうか?
牛乳と豆乳に含まれる栄養成分の違いについてみていきましょう。
無調整豆乳 (100gあたり) |
調整豆乳 (100gあたり) |
普通牛乳 (100gあたり) |
|
エネルギー | 46㎉ | 64㎉ | 67㎉ |
水分 | 90.8g | 87.9g | 87.4g |
たんぱく質 | 3.6g | 3.2g | 3.3g |
炭水化物 | 3.1g | 4.8g | 4.8g |
ナトリウム | 2㎎ | 50ml | 41㎎ |
カリウム | 190㎎ | 170㎎ | 150㎎ |
カルシウム | 15㎎ | 31㎎ | 110㎎ |
鉄 | 1.2㎎ | 1.2㎎ | 0.02㎎ |
亜鉛 | 0.3㎎ | 0.4㎎ | 0.4㎎ |
ビタミンB1 | 0.03㎎ | 0.07㎎ | 0.04㎎ |
ビタミンB2 | 0.02㎎ | 0.02㎎ | 0.15㎎ |
ビタミンB6 | 0.06㎎ | 0.05㎎ | 0.03㎎ |
食物繊維総量 | 0.2g | 0.3g | 0g |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
豆乳に含まれているたんぱく質は植物性、牛乳は動物性という違いがあります。
牛乳にはカルシウムが豊富に含まれいるので骨粗しょう症予防に効果的です。一方、豆乳はカルシウムの含有量は少ないですが、鉄が多く含まれており、貧血予防に効果が期待できます。
豆乳の栄養の上手な取り方
・ビタミンCを含む食品と一緒に食べる
豆乳に含まれている鉄分は非ヘム鉄という吸収率の高くない鉄分です。ビタミンCを含む食品と一緒にとることで、鉄の吸収率がアップします。ビタミンCを多く含む食品はパプリカ、ブロッコリー、菜の花、いちご、オレンジ、キウイフルーツなど。
・ダイエット中なら無調整豆乳を
ダイエット中にしっかりと摂取したいたんぱく質は無調整豆乳に豊富に含まれています。調整豆乳や豆乳飲料は砂糖や塩分が入っているので、カロリーが高めです。
豆乳の活用方法について
豆乳はそのまま飲む以外にも料理やスイーツにも大活躍!調整豆乳、無調整豆乳の使い分けのポイントをご紹介します。
・無調整豆乳
豆乳の中では最も大豆の味が濃く、栄養成分も豊富に含まれている無調整豆乳。砂糖などが入っていないので、様々な料理に活用できます。スープやパスタ、シチュー、グラタンなど普段牛乳で作るものを豆乳にアレンジして作るのがおすすめです。大豆独特の青臭さが苦手という方も料理に使えば食べやすくなりますよ。
・調整豆乳
砂糖や塩分が入っており、飲みやすい調整豆乳は甘みがついているのでスイーツ作りにおすすめです。豆乳プリンやパンナコッタ、パンケーキやドーナツなど冷たいスイーツから焼き菓子まで色々と活用できますよ。スムージーなどのドリンクに使用しても美味しいです。料理に使用する際は甘みがついていることを考慮して味付けをすることがポイントです。
レシピ|豆乳チャイ
豆乳とスパイスを使って作るチャイです。お好みではちみつを加えてどうぞ。
【材料(2人分)】
カルダモン(ホール)…2個
ブラックペッパー(ホール)…6粒
しょうが…1/2片
水…150ml
紅茶(アッサム)…5g
調整豆乳…250ml
はちみつ…お好みで
【作り方】
①カルダモンは縦に割いておく。しょうがは薄切りにする。
②鍋に①とブラックペッパー、水を入れて火にかける。沸騰したら、紅茶を加えて火を少し弱め約1分煮る。豆乳を加えて中火にし、沸騰直前まで温める。
③茶こしでこしながらカップに注ぐ。お好みではちみつを加えていただく。
ポイント
・紅茶はアッサムやセイロンがおすすめです。
・はちみつの代わりにお砂糖を加えても。
豆乳レシピのまとめ
良質な植物性たんぱく質やイソフラボンが豊富な豆乳。好みや用途に合わせて無調整豆乳と調整豆乳を使い分けするのもおすすめです。ドリンクや料理、スイーツなどに栄養満点な豆乳を活用して良質なたんぱく質をとりましょう。
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