ほろ苦い風味が特徴のピーマンと甘みが強くジューシーなパプリカ。
どちらも同じ唐辛子の仲間ですが、栄養に違いはあるのでしょうか?それぞれに含まれている栄養についてご紹介します。
また、栄養を効率的にとるポイントについても併せてご紹介します。
目次
ピーマンとパプリカの違いとは?
大きさの違いはありますが形がよく似ているピーマンとパプリカ。味わいは異なりますが、どちらも唐辛子と同じナス科トウガラシ属に分類される野菜で、栽培品種が異なります。
ピーマンは、中南米原産の唐辛子が品種改良されて誕生したと言われています。
緑色のピーマンは未熟な状態で収穫されたもので、完熟すると赤ピーマンになります。未熟な状態で収穫するので、青臭さとほろ苦い風味が特徴。炒め物や煮物などによく使用されます。
パプリカは、唐辛子から辛みを除いて生でも食べられるように品種改良されたものです。100g以上の大型で肉厚、ジューシーで甘みが強いことが特徴です。
青ピーマンは未熟な状態で収穫しますが、パプリカは成熟してから収穫されます。
生で食べても美味しいパプリカは、サラダやマリネに使用されることも多い野菜です。加熱するとさらに甘みが増すので、スープや炒め物などに使用しても美味しいです。
ピーマンとパプリカの栄養を比較
【ピーマンとパプリカの栄養(可食部100gあたり)】
ピーマン | 赤パプリカ | |
エネルギー | 20㎉ | 28㎉ |
たんぱく質 | 0.9g | 1.0g |
炭水化物 | 5.1g | 7.2g |
カリウム | 190㎎ | 210㎎ |
マグネシウム | 11㎎ | 10㎎ |
リン | 22㎎ | 22㎎ |
ビタミンA
(β-カロテン当量) |
400㎍ | 1100㎍ |
ビタミンE | 0.8㎎ | 4.3㎎ |
ビタミンB1 | 0.03㎎ | 0.06㎎ |
ビタミンB2 | 0.03㎎ | 0.14㎎ |
ナイアシン | 0.6㎎ | 1.2㎎ |
ビタミンB6 | 0.19㎎ | 0.37㎎ |
葉酸 | 26㎍ | 68㎍ |
ビタミンC | 76㎎ | 170㎎ |
食物繊維総量 | 2.3g | 1.6g |
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ピーマンとパプリカには、どちらもβ-カロテンやビタミンE、ビタミンCなど抗酸化作用の強いビタミンが豊富に含まれていることが特徴です。
比べてみると、赤パプリカにはβ-カロテンとビタミンCがピーマンの2倍以上、ビタミンEはピーマンの5倍以上も含まれています。
β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。
ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。
ビタミンEは、強い抗酸化作用があり、不飽和脂肪酸の酸化を防ぎシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。
ビタミンCは、コラーゲンの合成にかかわるビタミンで、ストレスから体を守る働きをします。活性酸素を消去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果があります。
ピーマンに含まれているビタミンCは加熱しても壊れにくいという特徴があり、効率的に栄養を摂取することができます。
また、ピーマン独特の青臭い香りのもとになっているピラジンには、血液をサラサラにする効果が期待できることから、心筋梗塞や脳梗塞の予防に効果が期待できると言われています。
パプリカは色で栄養がちがう?
赤、黄色、オレンジなどカラフルな色が特徴のパプリカ。この色の違いは、収穫のタイミングによって成熟加減が異なるからです。成熟するにつれて黄色→オレンジ→赤と色が変化します。
黄パプリカは最も早く収穫されるもので、少し苦味があります。
カロテノイドの一種ゼアキサンチンが含まれていることが特徴。強い抗酸化作用があり、目の健康維持に役立ちます。
赤パプリカは、β-カロテンやビタミンCが豊富に含まれています。
また、赤い色素の成分であるカプサンチンが含まれており抗酸化作用やがん予防に効果が期待できます。
オレンジパプリカには、赤パプリカと黄パプリカ両方の栄養素がバランスよく含まれていることが特徴です。
栄養を上手にとるコツ
・油で調理する
抗酸化作用の強いβ-カロテンは脂質と一緒に食べることで体内への吸収率が高くなります。
炒め物や揚げ物など油を使う料理に使用したり、ごま油やオリーブ油を使ったドレッシングをかける、ツナのオイル漬けで和えるのもおすすめです。
・繊維に沿って切る
ピーマンやパプリカの繊維はヘタからおしりに向かって縦方向に並んでいます。栄養を逃さないようにするなら、繊維に沿って縦に切るのがおすすめです。
また、繊維に沿って切ることで、ピーマンの苦味を感じにくくする効果も期待できます。繊維を断ち切るように切ると栄養素は流れ出やすくなりますが、やわらかく調理することができます。
・種とワタごと食べる
ピーマンとパプリカの種とワタの部分には血液をサラサラにする効果が期待できるピラジンが豊富に含まれています。
炒め物や煮浸し、丸焼き、ポタージュスープなどに丸ごと加え、種やワタも一緒に食べると栄養をムダなく摂取できます。
レシピ|パプリカの肉詰め
パプリカにミンチを詰めたボリュームタップリなメイン料理。フライパンでお手軽に作ることができます。
【材料(2人分)】
合びき肉…200g
パプリカ…2個
玉ねぎ…1/2個
溶き卵…1/2個分
パン粉…大さじ2
牛乳…大さじ1
塩…ひとつまみ
こしょう…少々
ナツメグ…少々
薄力粉…適量
サラダ油…小さじ1+大さじ1
ベビーリーフ…20g
トマトケチャップ…大さじ2
ウスターソース…大さじ1
【作り方】
①玉ねぎをみじん切りにする。フライパンにサラダ油小さじ1を中火で熱し、玉ねぎを炒める。しんなりとしたらバットに広げて冷ます。
②パプリカは半分に切って、ヘタ、種、ワタを取り除く。パン粉と牛乳を混ぜ合わせておく。
③ボウルに合びき肉、玉ねぎ、溶き卵、パン粉、牛乳、塩、こしょう、ナツメグを加えて粘り気が出るまでよく混ぜる。
④パプリカの内側に薄力粉を茶こしでふる。③を4等分してパプリカにそれぞれ詰める。
⑤フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、④のひき肉を下にして並べ入れる。焼き色がつけば上下を返す。水大さじ2を加えてふたをして、弱火で約8分蒸し焼きにする。
⑥トマトケチャップとウスターソースを混ぜてソースを作る。
⑦皿に⑤を盛り、⑥のソースをかける。ベビーリーフを添えれば出来上がり。
ピーマンとパプリカのまとめ
ピーマンとパプリカは抗酸化作用の強いビタミンが豊富に含まれている栄養満点な野菜です。
特に赤パプリカにはβ-カロテンやビタミンCが豊富。和洋中さまざまな料理に取り入れて美味しくいただきましょう。
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