
初夏に旬を迎えるアジ。うま味たっぷりなアジは刺身やフライ、ソテーなど様々な調理法で食べられている人気の魚です。美味しいだけでなく、良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミン、DHAやEPAなどがバランスよく含まれている栄養満点の魚です。アジに含まれている栄養やおすすめのレシピについてご紹介します。
目次
◆アジとはどんな魚?
アジはアジ科アジ亜目に含まれる魚の総称のことです。多くの種類がありますが、一般的には、「マアジ」のことを指します。味がいいから「アジ」と名前がついたと言われており、日本では古くから食べられている魚です。旬の時期は5月~9月ごろで、ビタミンB1やカルシウム、タウリン、カリウムなどが多く含まれていて栄養バランスに優れた魚です。
◆美味しいアジの見分け方と保存方法
美味しいアジの見分け方はこちら。
・目が澄んでいるもの
・皮に光沢があるもの
・エラが鮮やかな赤色のもの
・ぜいごが尾の付け根までしっかりとついているもの
購入後すぐに調理しない場合は、内臓を取り除いて塩をふってしばらくおき、表面の水分をふきとってから冷蔵庫で保存しましょう。2~3日以内に召し上がってください。
◆アジの栄養とは
マアジ(皮つき生/可食部100gあたり)
エネルギー…126㎉
たんぱく質…19.7g
脂質…4.5g
ナトリウム…130㎎
カリウム…360㎎
カルシウム…66㎎
マグネシウム…34㎎
リン…230㎎
ビタミンB1…0.13㎎
ビタミンB2…0.13㎎
ビタミンD…8.9㎍
ビタミンB1やカルシウム、タウリン、カリウムなどが多く、必須アミノ酸もバランスよく含まれています。血液サラサラ効果が期待できるEPAやDHAも豊富です。
注目の栄養素について詳しくご紹介します。
・糖質の代謝を助ける!ビタミンB1
ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝にかかわっており、疲労回復を助ける効果があります。また、脳と神経を正常に保つ働きもしています。水に溶けやすいので、煮汁も一緒にとれる料理にすると効果的に摂取できます。
・骨粗しょう症の予防に!カルシウム
骨や歯を作るのに欠かせないミネラルで、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果があります。ビタミンDと一緒にとることで吸収がよくなります。ビタミンDは卵や、紅鮭、いわし、にしんなどに多く含まれています。
・コレステロール値を下げる!タウリン
タウリンはアミノ酸の一種で、視力の回復や動脈硬化の予防、心疾患の予防などに効果が期待できます。牡蠣やサザエ、イカやタコなどに多く含まれています。
・むくみの解消に効果的!カリウム
カリウムは身体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があります。体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
・血液をサラサラに!EPA(エイコサペンタエン酸)
魚油に多く含まれているn-3系脂肪酸の一種で、血栓の予防や高血圧の予防に効果があります。マイワシやサバ、ブリ、アジなどに多く含まれています。
・脳の働きをよくする!DHA(ドコサヘキサエン酸)
こちらも魚油に多く含まれているn-3系脂肪酸の一種で、認知症の予防改善や動脈硬化の予防改善、脳の発達促進に効果が期待できます。クロマグロの脂身やサバ、ブリなどに多く含まれています。
◆栄養を逃がさずおいしく食べるコツ
・刺身で食べる
血液サラサラ効果や脳内の情報伝達を助けるEPAやDHAは酸化しやすく、加熱すると流れ出てしまうので、刺身やカルパッチョなど生で食べると無駄なく摂取できます。
・骨ごと食べる
豆アジや小ぶりなアジは骨ごと食べるとカルシウムを無駄なく摂取できます。唐揚げや南蛮漬けにするのがおすすめです。
◆おすすめの調理方法
・刺身やカルパッチョ
脂がのっている旬のアジは刺身やすし、カルパッチョでいただくのがおすすめです。
先ほどもお伝えしたようにDHAなどの栄養素も無駄なく摂取できます。
たたきやなめろう、漬けにするのもおすすめです。
・焼き魚、ソテー
定番の塩焼きはもちろん、洋食にもおすすめ。バターで香ばしく焼いたムニエルにしたり、パン粉とハーブやチーズをのせてオーブンで焼いても美味しいですよ。
・揚げ物
フライや天ぷら、南蛮漬けがおすすめです。開いたアジに大葉や梅肉を巻いてフライにしても美味しいです。
・煮つけ
アジをショウガや梅と一緒に煮ると臭みもなくさっぱりと仕上がります。みそ煮もおすすめです。また、洋風のトマト煮込みにしても美味しいですよ。
◆アジのおすすめレシピ
アジのチーズ焼き
とろっととろけたチーズとふっくらとしたアジの相性が抜群の一品です。アジとチーズは骨粗しょう症予防にも効果的な組み合わせです。お好みで、乾燥ハーブを加えたり、薄力粉にカレー粉を混ぜてカレー味にしても美味しいです。
【材料(2人分)】
アジ(3枚おろし)…2尾分
ピザチーズ…20g
塩…少々
こしょう…少々
薄力粉…大さじ1
オリーブ油…大さじ1
トマト…1/2個
ベビーリーフ…20g
【作り方】
①アジに塩、こしょうをふり、薄力粉を薄くまぶす。
②フライパンにオリーブ油を熱し、①を皮目から焼く。
焼き色がつけば上下を返し、裏面にも軽く焼き目をつける。
ピザチーズをのせてふたをして、弱火で火を通す。
③皿に盛り、ベビーリーフとくし形に切ったトマトを添える。
ポイント
・チーズにも塩気があるので、下味の塩はふりすぎないようにしてください。
・ピザチーズは溶けるタイプのスライスチーズでも代用できます。
・お好みでタイムやオレガノなどの乾燥ハーブをふっても美味しいです。
◆『アジレシピ』まとめ
良質なたんぱく質にEPAやDHAなど美容と健康に役立つ栄養素が多く含まれている アジ。旬の時期の魚は美味しいだけでなく、値段もお買い求めやすくなるのが嬉しいところ。お刺身やフライなど、ぜひ色々な調理法で旬の味を楽しんでみてくださいね。
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