適度な酸味と甘味が美味しいプルーンは、ビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれている栄養満点なフルーツです。ドライフルーツで食べることが多いですが、生でも美味しく食べることができます。プルーンの栄養とスイーツレシピをご紹介します。
目次
◆プルーンとはどんな食材?
プルーンはすももの一種です。すももには大きく分けて「プラム」と呼ばれている日本すももと「プルーン」と呼ばれている西洋すももがあります。西洋すももをプルーンと呼ぶのが一般的ですが、生のすももを「プラム」、乾燥させたものを「プルーン」と分類する場合もあります。
プルーンは抗酸化作用が高いβ-カロテンや貧血予防に欠かせない鉄、生活習慣病予防にも効果的な食物繊維など、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれている栄養満点なフルーツ。そのまま食べるのはもちろん、料理やお菓子作り、ジャムなどさまざまなアレンジも楽しめます。
ドライフルーツとして食べられることが多いプルーンですが、旬の時期には生のプルーンも店頭に並びます。品種によっても旬の時期は異なりますが、生のプルーンが店頭に並ぶのは7月〜10月ごろ。プラムよりも果肉がしまっており、程よい酸味と甘味が特徴です。国内では長野県や北海道で多く生産されています。
ドライプルーンは、旨味や栄養素がギュッと濃縮されており、1年中食べられるところが魅力。ビタミンやミネラルを手軽に摂取することができます。
◆美味しいプルーンの選び方と保存方法
美味しい生プルーンの選び方
・皮の色が均一なもの
・ハリがあるもの
・表面にブルームという白い粉がついているもの
熟していないものは冷暗所で保存し、熟したものは冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
熟していないプルーンは酸味が強いですが、完熟させると美味しく食べることができます。皮にシワがよってくれば食べごろです。
◆プルーンに含まれる栄養
【プルーン可食部100gあたり】
生 | 乾燥 | |
エネルギー | 49㎉ | 235㎉ |
たんぱく質 | 0.7g | 2.5g |
炭水化物 | 12.6g | 62.4g |
カリウム | 220㎎ | 480㎎ |
リン | 14㎎ | 45㎎ |
鉄 | 0.2㎎ | 1.0㎎ |
ビタミンA (β-カロテン当量) |
480㎍ | 1300㎍ |
ビタミンB1 | 0.03㎎ | 0.07㎎ |
ビタミンB2 | 0.03㎎ | 0.07㎎ |
ビタミンB6 | 0.06㎎ | 0.34㎎ |
ナイアシン | 0.5㎎ | 2.2㎎ |
食物繊維総量 | 1.9g | 7.2g |
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・生活習慣病予防にも効果的!β-カロテン
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。また、肌荒れ予防にも効果が期待できます。
ビタミンAに変換されなかったものは抗酸化物質として働き、動脈硬化やがんなどの生活習慣病の予防や老化防止に効果が期待できると言われています。
・貧血予防に効果的!鉄
鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。
・むくみの解消に!カリウム
カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防に効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
・アンチエイジング効果も期待できる!アントシアニン
青紫色の色素の成分で、プルーンの皮の部分に多く含まれています。強い抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。皮ごと食べると効果的です。
・生活習慣病予防にも効果的!食物繊維
プルーンには水溶性食物繊維、不溶性食物繊維どちらも豊富に含まれています。水溶性食物繊維の一種であるペクチンも豊富に含まれており、血糖値の急な上昇を防ぐ働きや、コレステロール値を下げる働きがあります。また、腸内環境を整えて生活習慣病の予防、改善にも効果が期待できます。
◆プルーンの栄養を上手に取るコツ
・ビタミンCを含む食材と一緒に食べる
プルーンには鉄が含まれていますが、体に吸収されにくい非ヘム鉄です。ビタミンCを含む食材と一緒に食べることで、体内への吸収率がアップして効率的に栄養を摂取できます。
ビタミンCが豊富ないちごやキウイフルーツ、グレープフルーツなどと一緒にヨーグルトにトッピングしたり、じゃがいもやさつまいものサラダにプルーンを加えるのもおすすめです。
・ドライフルーツは食べ過ぎに注意
ドライプルーンは、β-カロテンの含有量がドライフルーツの中でもトップクラス。鉄は生のものに比べて5倍と豊富に含まれていますが、濃縮されている分カロリーが高くなります。
ドライプルーン約5粒(50g)で117.5kcalなので、1日に4〜5個を目安に食べすぎないように気をつけましょう。
◆レシピ|プルーンのパウンドケーキ
ドライプルーンをたっぷりと混ぜ込んだパウンドケーキです。
【材料(17×8×6㎝のパウンド型1台分)】
無塩バター…100g
グラニュー糖…100g
卵…2個
薄力粉…100g
ベーキングパウダー…2g
ドライプルーン…100g
【作り方】
下準備
・無塩バターと卵は室温にもどす。
・薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるう。
・パウンド型にオーブンシートを敷く。
・オーブンを180度に予熱する。
① プルーンはそれぞれ4等分に切る。
②ボウルに無塩バターを入れて、ハンドミキサーでクリーム状になるまで混ぜる。グラニュー糖を加えてふんわりとするまでさらに混ぜる。
③卵を溶きほぐして、②に3回に分けて加えてその都度よく混ぜる。きれいに混ざれば、ふるった薄力粉とベーキングパウダーを加えてゴムベラで切るように混ぜ合わせる。
④①を加えて混ぜ合わせ、パウンド型に入れる。表面をならして中央を少しくぼませる。
⑤180度に予熱したオーブンで約40分焼く。焼きあがれば熱いうちに型から取り出してケーキクーラーにのせて冷ます。冷めたらお好みの厚みに切り分ける。
【ポイント】
・プルーンはソフトタイプを使用しました。
・焼き時間はオーブンによっても変わるので調整してください。中央に竹串を刺してみてどろっとした生地がついてこなければ焼き上がりです。
・焼き色がつきすぎるようであれば、アルミホイルをかぶせて焼いてください。
◆プルーンレシピのまとめ
ビタミンやミネラルがバランスよく含まれているプルーン。手軽に食べられるドライフルーツは朝食やおやつにも取り入れやすく手軽にビタミンやミネラルを摂取することができます。生でもドライでも美味しく食べることができる栄養満点なプルーンを毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?
記事一覧へ戻る