王様の野菜モロヘイヤの栄養とおすすめの簡単レシピ

王様の野菜モロヘイヤの栄養とおすすめの簡単レシピ
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

刻むと粘り気が出てくることが特徴のモロヘイヤ。抗酸化作用のあるビタミンがたっぷりと含まれていて、とても栄養価の高い野菜です。なんと、β-カロテンはほうれん草の約2倍。ビタミンC・Eも含まれており、アンチエイジングや夏バテ予防にも効果が期待できます。モロヘイヤの調理方法や栄養について詳しくご紹介します。

◆モロヘイヤとは

中近東原産の野菜で、アラビア語で「王様の野菜」が語源となっています。エジプトでは5000年以上前から栽培されており、王様の病気の特効薬として珍重されていたそうです。ビタミンもたっぷりと含まれており、とても栄養価が高い緑黄色野菜で夏バテの予防にも効果が期待できます。
旬の時期は7月~9月頃、日本で食べられるようになったのは1980年代と比較的最近ですが、その栄養価の高さに注目が集まり全国に普及しました。
若葉を食べる野菜で、ゆでて刻むと粘りが出てくるのが特徴です。葉に近い部分の柔らかい茎は食べることができますが、根元に近い部分は固いので取り除いて調理します。
お浸しや炒め物、スープ、刻んでソースにするなど様々なアレンジが可能です。

◆美味しいモロヘイヤの見分け方

美味しいモロヘイヤを見分けるポイントはこちら!
・葉の色が濃く鮮やかなもの
・葉にハリがあってみずみずしいもの
・茎が太すぎないもの

購入後はキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。2~3日で使い切るのがおすすめです。

◆モロヘイヤには毒がある?

栽培の手軽さから家庭菜園でも人気のモロヘイヤですが、家庭で収穫したものには注意が必要です。さやの実の中にある種には毒性の強い成分が含まれています。スーパーで販売されているものは安全ですが、家庭菜園で収穫したものには気をつけましょう。また、茎にも毒性がある可能性があるので、葉だけを調理するのがおすすめです。

◆モロヘイヤの栄養とは

モロヘイヤ(可食部100gあたり)

エネルギー…38㎉
水分…86.1g
カリウム…530㎎
カルシウム…260㎎
マグネシウム…46㎎
リン…110㎎
鉄…1.0㎎
マンガン…1.32㎎
ビタミンA(β-カロテン当量)…10000㎍
ビタミンK…640㎍
ビタミンB1…0.18㎎
ビタミンB2…0.42㎎
ビタミンC…65㎎
食物繊維総量…5.9g

とても栄養価の高い野菜ですが、その中でも含有量が多いのがβ-カロテンです。同じ緑黄色野菜のほうれん草と比べると、約2倍も含まれています。また、ビタミンB2もほうれん草の約2倍、カルシウムは約5倍も含まれています。
モロヘイヤの注目の栄養素と働きについてご紹介します。

・免疫力アップ!β-カロテン

カロテンは緑黄色野菜に含まれている色素の成分で、体内でビタミンAと同じ働きをします。強い抗酸化作用で活性酸素を消去、粘膜を丈夫にして免疫力を高める効果があります。

・身体の老化を防ぐ!ビタミンE

強い抗酸化作用を持ち、体の老化を抑える効果があります。不飽和脂肪酸の酸化を防ぎシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。

・脂質の代謝をサポートする!ビタミンB2

ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンです。
脂質が新しい細胞を作る手助けをすることで、皮膚や粘膜などを健康に保つことができます。子どもや胎児の発育を助ける働きがあることから「成長ビタミン」とも呼ばれています。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルで、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させる効果があります。ビタミンDと一緒にとることで吸収がよくなります。ビタミンDは卵や、紅鮭、いわし、にしんなどに多く含まれています。

◆モロヘイヤの下処理方法

モロヘイヤはさっとゆでてから食べることが多い野菜です。まず、下処理の方法からご紹介します。

①葉を摘みとります。茎は柔らかい部分は食べることができます。茎も使用する場合は、根元部分の茎は固いのでやわらかい部分のみを食べやすい長さに切ります。

下処理方法①

②鍋に湯を沸かし、塩少々を加えます。茎、葉の順に加えてゆでて冷水にとります。
葉のゆで時間は20~30秒ほどが目安です。
水気を切って、料理に使用してください。

下処理方法②

◆モロヘイヤに合う料理は?

・お浸し、和え物

さっとゆでたモロヘイヤをお浸しにしたり和え物に。モロヘイヤを細かく刻んでさらに粘り気を出し、納豆やオクラと混ぜ合わせても美味しいです。

・スープ、おみそ汁

コンソメベースの洋風スープから中華スープ、おみそ汁と和洋問わず使えます。細かく刻んで加えると、よりとろみを楽しむことができます。

・煮る

醤油味の煮びたしやトマト煮込み、カレーなど煮込み料理に加えても美味しいです。

・炒め物

モロヘイヤだけでシンプルに炒め物にしても美味しいですし、トマトやきのこと一緒に炒めても彩りのいい一品になります。薄切り肉と一緒に炒めればメイン料理にも。

・揚げる

モロヘイヤは揚げ物にしても美味しいです。おすすめはかき揚げ。にんじんやエビなどお好みの具材と組み合わせて作ってみてください。

◆モロヘイヤのおすすめレシピ

モロヘイヤとトマトの中華スープ

モロヘイヤの緑色が鮮やかなスープです。モロヘイヤを刻んで加えることで、とろみのあるスープになります。モロヘイヤとトマトはどちらも抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンCなどが豊富に含まれており、免疫力アップに効果的な組み合わせです。

モロヘイヤとトマトの中華スープ

【材料(2人分)】
モロヘイヤ…1束(100g)
トマト…1/2個
卵…1個
A水…400ml
A鶏ガラスープの素…小さじ1
Aしょうゆ…小さじ1
塩…少々
こしょう…少々

【作り方】
①モロヘイヤは葉をつみ、上記下処理方法の通りにゆでて水気を切り細かく刻む。
トマトは角切りにして、卵は溶きほぐしておく。

作り方①

②鍋に【A】を入れて沸かす。モロヘイヤ、トマトを加えて軽く煮る。
溶き卵を回し入れて、塩、こしょうで味を調える。

作り方②

ポイント
・モロヘイヤは細かく刻むほど粘り気が強くなります。
・お好みで、仕上げにごま油少々を加えても美味しいです。

◆モロヘイヤレシピまとめ

抗酸化作用のあるビタミンが豊富で、栄養満点のモロヘイヤ。和食にも洋食にも相性のいい野菜ですので、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね。栄養価の高いモロヘイヤを食べて暑い季節も元気に乗り切りましょう。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

記事一覧へ戻る