スーパーにはメークインや男爵など、さまざまな品種のじゃがいもが並んでいますが、品種によって食感や煮崩れのしやすさなどが異なります。
料理に合わせてじゃがいもを選ぶことで、もっとじゃがいも料理を美味しく作ることができますよ。
じゃがいもの品種ごとの特徴とおすすめの料理についてご紹介していきます。
目次
◆じゃがいもはどんな野菜?
じゃがいもは南米のアンデス山脈あたりが原産のナス科ナス属の食物です。
荒野でも育てやすい野菜として世界中で栽培されており、米、麦、とうもろこしに次ぐ世界四大作物にも入ります。
じゃがいもには風邪予防や美肌を作るために欠かせないビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは水溶性で加熱に弱い性質がありますが、じゃがいものビタミンCはでんぷんに包まれているので加熱調理をしても損失が少なく効率的にビタミンCを摂取することが可能です。
その他にも高血圧予防に効果的なカリウムや生活習慣病予防に効果的な食物繊維も豊富です。
◆じゃがいもの種類
じゃがいもといえば、メークインや男爵が有名ですが、他にもさまざまな品種があります。
ホクホクとした食感のものやねっとりとした食感のものまで、品種によって特徴もさまざまです。ぜひお好みや料理によって、使い分けてみてくださいね。
・メークイン
細長い卵型で、果肉は淡い黄色をしています。でんぷんの含有量は少なめで、きめが細かくしっとりとした食感です。
皮のデコボコが少ないので皮がむきやすく煮崩れしにくいので、カレーやシチュー、おでんなどの煮込み料理に向いています。
名前の由来は5月の女王という意味の「May Queen」で、メイクイーンやメイクィーンと表記されることもありますが、正式名称はメークインです。
・男爵
じゃがいもの代表品種で、形は丸く果肉が白いことが特徴です。でんぷん質が多く含まれているのでホクホクとした食感をしています。
煮崩れしやすいことが特徴で、粉ふきいもやポテトサラダ、コロッケなどに向いています。
・キタアカリ
丸い形で、果肉が明るい黄色をしていることが特徴。
ホクホクとした食感で甘みが強い品種です。ジャガバターやポテトサラダ、ポテトフライ、コロッケなどに向いています。
・北海こがね
長い楕円形をしており、果肉はやや黄色みがかった色をしています。
ねっとりとした食感で煮崩れしにくいことが特徴です。フライドポテトやおでんなどに向いています。
・とうや
大粒で丸い形をしており、果肉は黄色をしています。
クセのない味わいで、なめらかな食感が特徴。煮崩れしにくいので煮物やカレー、シチューなどに向いています。
・インカのめざめ
果肉が鮮やかな黄色をしている小粒の品種です。ホクホクとした食感で、甘みが強いことが特徴。栗やナッツのような風味があります。
煮崩れが少なく煮物に向いています。フライドポテトにしても美味しいです。
・キタムラサキ
皮や果肉が紫色をしている品種です。この紫色はポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものです。
ややねっとりとした食感で、煮崩れは少なめです。フライドポテトに向いています。
◆じゃがいもの選び方
じゃがいもを選ぶ際は、皮が乾いていてかたいもの、傷がないもの、重量感があるものを選びましょう。
購入後は新聞紙で包み、日の当たらない冷暗所で保存します。
この時にりんごと一緒に包んで保存すると、りんごのエチレンガスの働きで発芽を防ぐことができます。
じゃがいもの芽には、ソラニンやチャコニンという天然毒素が含まれています。
大量に食べてしまうと下痢や腹痛、吐き気、めまいなどの症状が現れる場合があるので、必ず取り除いてから調理しましょう。
芽だけでなく、そのまわりの部分も取り除くようにすると安心です。
◆レシピ|ポトフ
煮込み時間が長くなるポトフには煮崩れしにくいメークインなどの品種がおすすめです。具材はベーコンやセロリなどを加えても美味しいです。
【材料(2人分)】
ウインナーソーセージ…6本
じゃがいも(メークイン)…2個
にんじん…1/3本
玉ねぎ…1/2個
キャベツ…1/6個
水…400ml
顆粒コンソメ…小さじ2
塩・こしょう…各少々
粒マスタード…適量
【作り方】
①じゃがいもは皮をむいて半分に切り、水にさらして水けをきる。にんじんは縦4等分に切る。玉ねぎはくし形に切る。キャベツは大きめのざく切りにする。
②鍋に①と水、顆粒コンソメを入れて蓋をして中火にかける。沸騰したら弱火で約15分煮る。
③ウインナーソーセージを加えて更に5分煮て、塩・こしょうで味を調える。皿に盛り、粒マスタードを添える。
【ポイント】
・加熱時間はじゃがいもの大きさによって調整してください。
◆じゃがいもレシピのまとめ
じゃがいもは品種によって食感や煮崩れのしやすさなどが変わります。
品種の特徴を知れば、さらにじゃがいも料理を美味しく作ることができそうですね。
ホクホク食感に仕上げたいコロッケには男爵やキタアカリを使用したり、シチューや煮物には煮崩れにしにくいメークインやとうやを使用してみたりと、品種の特徴やお好みに合わせて使い分けをしてみてはいかがでしょうか?
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