ミョウガ|夏が旬の野菜

ミョウガ|夏が旬の野菜
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◆ミョウガとは?

ミョウガはショウガ科ショウガ属の植物で、ショウガの仲間です。本州から沖縄まで自生していて、日本では古くから親しまれています。日本各地で栽培されていますが、日本以外に食用として栽培しているのは、台湾と韓国の一部地域だけのようです。初夏から秋にかけてが旬で、6~8月頃に採れるものは夏ミョウガ、8~10月頃に採れるものは秋ミョウガと呼ばれ、秋ミョウガの方がやや大きめです。

ミョウガの歴史

ミョウガは日本を含むアジア東部が原産地といわれています。「魏志倭人伝」の中にはすでにミョウガが登場しており、日本に存在することが記されています。そのころにはまだ、あまり食用にはしていなかったようですが、平安時代に記された「延喜式」にはミョウガを食べていたことがうかがえる記載があります。江戸時代の後期には畑で栽培されるようになり、独特の風味は江戸の庶民にも好まれていたようです。

ミョウガの種類

・ミョウガ

「花ミョウガ」とも呼ばれ、花が咲く前のつぼみを食用にします。紅色から紅紫色で特有のさわやかな香りとシャキシャキとした食感が特徴です。

・ミョウガタケ

20~30㎝くらいに成長した、ミョウガの若い茎を食用としたものです。日光に当たらないように軟白栽培した後、日光にあてると紅色に色付き、きれいなグラデーションになります。花ミョウガと同じような使い方ができますが、旬の時期は花ミョウガよりも早く、3月から7月です。

ミョウガを食べると物忘れをする

「ミョウガを食べすぎると物忘れをする」という昔からの言い伝えがあります。これには科学的根拠はなく、ミョウガを食べても物忘れはしません。反対にミョウガに含まれる香り成分であるαピネンには、集中力を高める効果が期待できるといわれています。この言い伝えの由来は、物覚えが非常に悪いお坊さんの話からきています。周利槃特(しゅりはんどく)は自分の名前すらも覚えていられないというお坊さんで、自分でも物覚えの悪さ、愚かさに途方に暮れていました。それを見ていたお釈迦様は、周利槃特にほうきを渡して毎日掃除をするように言いつけます。周利槃特は毎日毎日、雨の日も風の日も掃除をし続け、やがて「ほうきの周利槃特」と呼ばれるようになります。毎日掃除をし続けて何十年か経つと、周利槃特は自分の心のゴミや垢が全て落ち、阿羅漢と呼ばれる聖者の位になりました。お釈迦様は「悟りを開くためには、たくさんのことを覚えればよいのではない。わずかなことでも徹底することが大切である。」と説きました。この周利槃特が亡くなった後、お墓の周りに生えた珍しい草が「自分の名を背に荷なって努力し続けた」周利槃特にちなんで、「茗荷(ミョウガ)」と名付けられたということです。

◆ミョウガの栄養

αピネン

ミョウガに含まれているαピネンは、ヒノキなどの木にも含まれる香りの成分です。森に入った時に最初に香るのがαピネンの成分といわれます。鼻から吸い込んだ香りの成分は、鼻腔の上方にある粘膜から脳を刺激します。また気道から血管にも入り、体内を循環することで、香りの成分は微量であっても全身に作用します。αピネンには、血行促進作用、うっ滞除去作用、睡眠改善効果や、免疫力を上げる効果などの効果があるといわれています。

アントシアニン

ミョウガの紅紫色はアントシアニンという色素成分です。ポリフェノールの一種で、抗酸化作用、血小板凝集阻害作用、視機能改善作用、がん予防効果などの効果が期待されています。

薬膳の効果

ミョウガは余分な熱をとり、血行を改善する働きがあるので、月経痛や月経不順、更年期障害などに効果的と考えられています。また解毒の作用により、口内炎や風邪の予防にも有効といわれます。

◆ミョウガのレシピ

ミョウガは鮮やかな紅色で、つやのあるものが新鮮です。ふっくらとハリがあり、身が締まっているものを選びましょう。先端から花が出ているものは繊維がかたくなっていることがあります。また半透明になっている部分があるものは、収穫から時間が経っている可能性があるので避けましょう。
ミョウガは繊維に沿って縦に切るか、繊維を断って横に切るかでも食感が変わります。またミョウガの香りは揮発性が高いため、できるだけ使う直前に刻むようにしましょう。時間が経つと、特有のさわやかな香りが逃げてしまいます。アク抜きで水にさらす場合も、短時間にしましょう。

【ミョウガの天ぷらとかき揚げ】

ミョウガの天ぷらとかき揚げ

【材料】(2人分)
・ミョウガ        4本
・バナメイエビ(生)   150gくらい
・小麦粉         適量
・片栗粉         適量
・炭酸水         適量
・揚げ油(サラダ油)   適量

【作り方】
1.バナメイエビは殻をむき、背中に切り込みを入れて背ワタを取り除きます。水洗いして、よく水気を拭き取っておきます。エビが大きい場合は半分に切っておきます。

作り方1

2.ミョウガ2本は縦に半分に切り、残りの2本は厚めの小口切りにします。

作り方2

3.天ぷら衣を作ります。片栗粉:小麦粉:炭酸水を1:4:6の割合で混ぜます。先に粉同士をよく混ぜておき、炭酸水は揚げ始める直前に入れます。

4.揚げ油を170~180℃に温めます。

5.初めに縦に切ったミョウガを揚げます。混ぜておいた粉に炭酸水を入れて軽く混ぜ、ミョウガに衣をつけて油に入れ、からりと揚げます。

作り方5

6.ミョウガが揚げ終わってからかき揚げを作ります。バナメイエビに片栗粉を薄くまぶします。ビニール袋に入れて振ると、均等に薄く片栗粉をつけることができます。残った衣に小口切りのミョウガと粉を払ったエビを入れて混ぜます。衣が重く感じたら、炭酸水を少量ずつ足して調節して下さい。

7.小さめのレードルなどを使って、形を整えながら油に入れます。厚みがあるとエビに火が通りにくいことがあるので、平たく成型しましょう。エビが赤くなり、からりと揚がったらできあがりです。

※エビは冷凍のものでも大丈夫です。
※揚げ衣は、炭酸水が無ければ冷水で大丈夫です。粉類に水分を入れたら、混ぜすぎないのがからりと揚げるコツです。小麦粉と片栗粉の割合も、大体の目安です。片栗粉がなければ小麦粉だけでも大丈夫です。

◆『ミョウガのレシピ』まとめ

ミョウガのおいしさは、特有の香りとシャキシャキとした食感です。ミョウガの香りの成分であるαピネンに、さまざまな健康効果が期待されています。旬の時期に、たっぷりと味わいましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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