爽やかな風味とシャキシャキとした食感が美味しいみょうが。生で薬味に使用するイメージが強いかと思いますが、メイン料理や副菜にも大活躍の野菜です。また、みょうが独特の香りには食欲増進効果があり、夏バテ予防にも効果的!みょうがのおすすめ調理法と栄養についてご紹介します。
目次
みょうがとはどんな食材?
冷奴やそうめんの薬味に欠かせないみょうがはショウガ科ショウガ属の多年草で、本州から沖縄まで自生しています。日本では古くから食用とされていましたが、みょうがを食用として栽培しているのは日本だけです。
普段食べているのはみょうがの地下茎から出る花穂で、「花みょうが」とも呼ばれています。また、若い茎に土を盛るなどして軟白栽培したものを「みょうがたけ」と呼びます。
みょうがの旬は6月~10月頃。6月~8月頃に収穫されるものを夏みょうが、8月~10月頃に収穫されるものを秋みょうがといいます。
夏みょうがは少し小ぶりで、秋みょうがは大きく、色が鮮やかという特徴があります。
みょうがの選び方と保存法
美味しいみょうがを見分けるポイントはこの3つ!
・ふっくらと丸みがあるもの
・傷がなく、締まっているもの
・ハリとツヤがあるもの
購入後は湿らせたキッチンペーパーで包み、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
3~4日ほど保存可能です。香りを楽しむ野菜なので、できるだけ新鮮なうちに食べるのがおすすめです。
みょうがの栄養とは?
みょうがは約90%が水分でできており、100gあたり12㎉とヘルシーな野菜です。
特に注目したいのは、みょうがの爽やかな香り成分「αピネン」です。
みょうが(可食部100gあたり)
エネルギー…12㎉
水分…95.6g
たんぱく質…0.9g
炭水化物…2.6g
カリウム…210㎎
カルシウム…25㎎
マグネシウム…30㎎
鉄…0.5㎎
亜鉛…0.4㎎
マンガン…1.17㎎
ビタミンB1…0.05㎎
ビタミンB2…0.05㎎
ビタミンB6…0.07㎎
食物繊維総量…2.1g
・夏バテ予防にも効果的!αピネン
みょうがの爽やかな香りのもとは、αピネンによるもの。胃酸の分泌を促して、食欲アップや消化促進に効果があります。その他にも、血行をよくして汗をかきやすくする効果や、大脳皮質を刺激して、眠気を覚ます効果も期待できます。
・目の健康維持に効果的!アントシアニン
みょうがの表面の赤紫色はアントシアニンによるもの。ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があります。青紫色の色素の成分で、ブルーベリーやなす、紫キャベツ、黒豆、赤ワインなどにも含まれています。
光の刺激を目から脳に伝えるロドプシンの合成を促す効果があり、目が疲れる・ぼやけるといった症状を予防、改善する効果があります。
・むくみの解消に効果的!カリウム
カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があります。体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
栄養価アップの食べ方は?
・油で調理する
食欲増進作用のあるαピネンは油に溶けやすいので、油を使った料理にすると効率よく摂取することができます。
・アク抜きは短時間で
みょうがにはアクがあり生で食べる場合水にさらすことが多いですが、ビタミンやアントシアニンは水溶性なので、水にさらすと成分が流れ出てしまいます。あく抜きをする際はさっと水にさらす程度にしましょう。
・うなぎと一緒に食べて夏バテ予防!
たんぱく質やビタミン類が豊富なうなぎにみょうがのビタミンBをプラスすると夏バテ予防に効果的です。
みょうがの活用方法
・サラダ、和え物
みょうがを小口切りや千切りにして、豆腐サラダや冷しゃぶサラダに加えると爽やかな風味と食感がアクセントになります。また、酢の物とも相性がいいので、定番のきゅうりとわかめの酢の物に加えるのもおすすめです。
・おみそ汁
みょうがは味噌とも相性抜群です。シャキシャキとした食感と香りを活かすために加熱時間は短めにすることが美味しく作るポイントです。
・炒め物
シンプルにみょうがだけを炒めて、しょうゆやみりんで味付けをしても美味しいですし、豚肉や鶏肉と一緒に炒めればメイン料理にも。しょうゆ味やみそ味、オイスターソースなど味付けで様々なバリエーションが楽しめます。
・天ぷら、フライ
みょうがは天ぷらやフライにもおすすめです。シャキシャキとした食感が美味しいですよ。豚薄切り肉で巻いてフライにすればボリューム感のあるおかずにもなります。
・甘酢漬け、ピクルス
みょうがをさっとゆでてから甘酢に漬けるときれいなピンク色に発色します。さっぱりとした酢の物は箸休めや刻んでちらし寿司の具材に使用しても美味しいです。
みょうがのおすすめレシピ
豚肉とみょうがの甘酢炒め
豚肉とみょうがで作るメインのおかず。みょうがの風味とシャキシャキとした食感 が豚肉と相性抜群!味付けはしょうゆをベースにお酢を加えてさっぱりと仕上げます。暑い季節にピッタリの一品です。豚肉とみょうがの組み合わせは疲労回復効果が期待できます。また、油で炒めることでαピネンの吸収率がアップします。
【材料2人分】
豚ロース薄切り…180g
みょうが…6本
赤唐辛子…1/2本
Aしょうゆ…大さじ1
A酒…小さじ2
A酢…小さじ2
A砂糖…小さじ1
塩…少々
こしょう…少々
片栗粉…大さじ1/2
サラダ油…大さじ1
【作り方】
①豚肉は食べやすい大きさに切り、塩、こしょうで下味をつけて片栗粉をまぶす。みょうがは縦半分に切り、5㎜幅の斜め細切りにする。
②【A】を混ぜ合わせておく。
③フライパンにサラダ油を熱し、中火で豚肉を炒める。色が変わったら、みょうがを加えてざっと炒める。②を加えて強火で炒め合わせれば出来上がり。
ポイント
・赤唐辛子の分量はお好みで調整してください。
・みょうがから水分が出てくるので、強火で手早く炒めることがポイントです。
みょうがレシピまとめ
食欲アップや夏バテ予防など体に嬉しい効果があるみょうが。薬味だけで食べているのはもったいないくらい栄養満点です。ぜひ、メイン料理や副菜など、様々な料理に活用してみてくださいね。
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