「菜の花」の栄養|春の訪れを告げる食材で美肌効果も!

「菜の花」の栄養|春の訪れを告げる食材で美肌効果も!
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一足早く春の訪れを告げる野菜「菜の花」。菜の花にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、とても栄養価の高い野菜です。美肌効果や生活習慣病予防の効果も期待できる菜の花の栄養と簡単レシピをご紹介します。

◆菜の花とはどんな食材?

菜の花とは

菜の花は「菜花(なばな)」や「花菜(はなな)」とも呼ばれているアブラナ科の野菜です。春に旬を迎えますが、12月ごろから店頭にも並び始め、一足早く春を告げる野菜です。
「菜の花」は特定の植物の名前ではないことをご存知でしたか?アブラナ属のつぼみと花茎、柔らかい若葉のことをまとめて「菜の花」と呼びます。アブラナ属の野菜には、小松菜や青梗菜、キャベツ、ブロッコリーなどがあります。
菜の花には食用の他にも観賞用や菜種油用があり、それぞれ品種が異なります。食用として食べられている菜の花には、「和種」と「西洋種」があり、和種はつぼみと花茎と葉を食べ、西洋種は主に花茎と葉を食べます。
菜の花は緑黄色野菜の一種で、栄養価の高い野菜です。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、その中でもビタミンCの含有量は野菜の中ではトップクラス。ビタミンCには美肌効果や風邪予防などの効果が期待できます。また、アブラナ科の野菜にだけ含まれているイソチオシアネートはがん予防に効果が期待できると言われています。

◆菜の花の選び方と保存方法

・つぼみがかたく締まっているもの
・葉や茎の緑が鮮やかなもの
・切り口がみずみずしいもの

購入後は湿らせたキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。花が咲き始めると風味が落ちてしまうので、早めに食べきるのがおすすめです。

◆菜の花に含まれる栄養

【和種なばな(可食部100gあたり)】
エネルギー…33㎉
たんぱく質…4.4g
炭水化物…5.8g
カリウム…390㎎
カルシウム…160㎎
鉄…2.9㎎
β-カロテン当量…2200μg
ビタミンB1…0.16㎎
ビタミンB2…0.28㎎
ビタミンB6…0.26㎎
葉酸…340㎍
ビタミンC…130㎎
食物繊維総量…4.2g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

・抗がん作用も!イソチオシアネート

イソチオシアネートとはアブラナ科の野菜に含まれている辛み成分です。抗酸化作用があり、免疫力を高める効果や抗ガン作用が期待できます。また、胃腸を刺激して食欲を増進させる効果や解毒作用、殺菌作用もあります。

・免疫力を高める!ビタミンC

ビタミンCはコラーゲンの合成にかかわるビタミンで、ストレスから体を守る働きをします。活性酸素を消去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果があります。また、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や炎症の治りをよくする効果や免疫力を高める効果も期待できます。

・老化防止にも効果的!ビタミンE

強い抗酸化作用を持ち、体をストレスから守る効果や老化を抑える効果があります。不飽和脂肪酸の酸化を防いでシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。

・生活習慣病予防の効果も!β-カロテン

β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。また、肌荒れ予防にも効果が期待できます。ビタミンAに変換されなかったものは抗酸化物質として働き、動脈硬化やがんなどの生活習慣病の予防、老化防止に効果が期待できると言われています。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえて安定させるなどの効果もあります。カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。

◆菜の花の栄養をとるコツ

菜の花の栄養を上手にとるコツ

・茹ですぎには注意

菜の花に豊富なビタミンCは水溶性の栄養素なので、茹でるとビタミンCが水に溶け出てしまいます。長時間茹でたり、茹でた後に水にさらすとビタミンCの含有量が少なくなってしまうので、短時間で茹でることがポイントです。ビタミンCの流出を抑えることができる電子レンジ調理もおすすめです。

・油と一緒に調理する

菜の花に含まれているβ-カロテンやビタミンEは脂溶性の栄養素なので、油と一緒に摂取することで体内への吸収率がアップします。菜の花のソテーやパスタなど、油と一緒に調理して食べるのがおすすめです。

・カルシウムが豊富な食材と一緒に食べる

菜の花に豊富に含まれているビタミンCには、カルシウムの吸収を助ける効果があります。カルシウムが豊富な牛乳、チーズなどの乳製品や、小魚などと一緒に食べることで骨粗しょう症予防の効果が期待できます。さらに、ビタミンDが豊富なきのこ類や鮭、イワシなどの魚介類を一緒に食べることで、より骨粗しょう症予防に効果的です。

・たんぱく質と一緒に食べる

たんぱく質が豊富な食材と一緒に食べることで、菜の花に含まれているビタミンCがコラーゲンの生成を助けて美肌を作る効果が期待できます。肉、魚、卵、大豆製品などと一緒に組み合わせて食べましょう。

◆菜の花のおすすめレシピ

菜の花の和風ツナマヨサラダ

菜の花とツナをマヨネーズで味付けすることで、苦味もそれほど気にならず食べやすくなります。しょうゆと白すりごまを加えて和風に仕上げたサラダです。

菜の花の和風ツナマヨサラダ

【材料(2人分)】
菜の花…1/2束
ツナ(缶・オイル漬け)…1缶(70g)
ミニトマト…3個
Aマヨネーズ…大さじ1
Aしょうゆ…小さじ1
A白すりごま…小さじ2

【作り方】
① 菜の花は根元の固い部分を切り落として、長さを半分に切り穂先と茎に分ける。塩少々を加えた熱湯に茎を入れて約30秒茹でる。穂先も加えて約30秒茹でてザルにあげる。粗熱が取れたら水気を絞る。ミニトマトは半分に切り、ツナは汁気を切る。

作り方①

② ボウルに①と【A】を入れて混ぜ合わせれば出来上がり。

作り方②

【ポイント】
・菜の花は茎の太い部分から茹でることで、ゆで加減を均一にすることができます。
・菜の花の茹で時間は太さによって調整してください。余熱でも火が通るので、少し固めの状態でザルにあげることがポイントです。

◆菜の花レシピのまとめ

ビタミン、ミネラルが豊富で栄養満点な菜の花。栄養をムダなくいただくためには油と組み合わせて調理するのがおすすめです。定番のお浸しやパスタ、揚げ物などさまざまな料理に活用して一足早い春の味を楽しんでみてはいかがでしょうか?

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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