ザーサイはどんな野菜?栄養とおすすめレシピ

ザーサイはどんな野菜?栄養とおすすめレシピ
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ザーサイとはどんな野菜?

ザーサイはアブラナ科アブラナ属の越年草です。カラシナの変種で茎の根元部分が肥大し、コブ状のボコボコとした形になっています。この根元の肥大した部分を漬物にしたものもザーサイと呼ばれます。中国では中華がゆには欠かせない薬味であり、そのまま食べるほか、中華まんや餃子の具、麺やスープの具など、いろいろな料理に使われています。ドイツのザワークラウト、韓国のキムチなどとともに、世界三大漬物のひとつとされています。

ザーサイの歴史

中国でザーサイの漬物が作り始められたのは1898年ころからといわれており、比較的最近のことです。四川省の涪陵(フーリン)で農業を営んでいた邱寿安(キュウジュアン)氏が家庭で作り始めたものが人気となり、販売するようになったといわれます。1930年ころにはザーサイを作る工場が建てられ、涪陵のザーサイは特産品となりました。日本では1968年(昭和43年)に調味済みのザーサイをビン詰にした商品が発売されたことで、一般に広まりました。

野菜としてのザーサイ

ザーサイは茎を食用にする茎菜類です。漬物には茎の根元部分のコブ状に膨らんだ部分を使用しますが、茎の上部を調理して食べることもできます。中国でもごく最近までザーサイがどのような野菜であるか、詳しいことはわかっていませんでした。環境によって栽培が難しく、四川省でしか栽培できない特産品として扱われていました。遺伝子解析により大介菜(ターチェツァイ)の茎が異常に肥大した系統であるとわかり、現在は大介菜が栽培できるところでは栽培が可能となっています。日本でも福島県や茨城県、神奈川県などでも栽培されているようですが、まだまだ生産量は少なく、多くは中国から輸入されています。

ザーサイの作り方

中国の四川省で行われている、伝統的な作り方のひとつを紹介します。
1.風干し
ザーサイをひもに数珠状につなげて10日から2週間、風干しします。風干しによってザーサイのうま味成分が増し、ザーサイ特有の肉質と歯ごたえが生まれます。
2.塩漬け
塩漬けを3回繰り返し、乳酸発酵をすすめます。
3.洗浄・成形・調味
かたい部分などを取り除きます。花椒や唐辛子などの香辛料や調味料を調合したものを混ぜ、甕にすき間なく詰め込んでいきます。
4.発酵熟成
1年以上かけて発酵熟成させます。

ザーサイの栄養

漬物であるため塩分を多く含みます。持病などで塩分を控える必要がある場合は、食べ過ぎに注意しましょう。

ビタミンK

ビタミンKは脂溶性のビタミンです。止血に必要な血液凝固因子であるプロトロンビンの合成過程において、ビタミンKは補酵素として働きます。またカルシウムが骨に利用されるのを促進する働きがあり、骨粗しょう症の治療薬としても使われることがあります。腸内細菌によっても生産されますが生産量は多くないので、食事からも摂取する必要があります。タンパク質と油脂と一緒に摂取することで吸収率が上がります。

カリウム

カリウムの多くは、体内の細胞内液に存在しています。細胞外液に含まれるナトリウムとバランスをとり、細胞を正常に保ったり、血圧を調整しています。

体内の鉄は、その多くが血液中の赤血球を作るヘモグロビンの成分となっています。ヘモグロビンは酸素と結びつき、体内のすみずみにまで酸素を運びます。鉄分が不足すると正常な赤血球がつくられず、鉄欠乏性貧血の原因となります。貧血では体内に十分な酸素が運ばれなくなるため、疲れやすくなったり、息切れや動悸などの症状があらわれます。

薬膳の効果

ザーサイには胃腸の働きを活性化し、食欲を増進したり消化吸収を高める効果があります。また気力を充実させ、イライラを和らげる効果があるともいわれています。

ザーサイのレシピ

味付けされて食べやすくカットされ、ビン詰めや真空パックなどの商品は、スーパーなどで手軽に購入でき、開封してそのまま食べることができます。開封後は冷蔵庫で保存しましょう。本漬けされたザーサイが、丸ごと真空パックなどで売られているものは塩抜きが必要です。塩抜きの方法は、表面に付いた調味液を流水で洗い流してから、丸ごとの場合は1個を1/4程度に切ってからスライスします。均一に塩抜きができるように、できるだけ厚みをそろえて切るようにしましょう。スライスしたザーサイをざるに入れて、流水で軽く洗います。大きめのボールに入れ、たっぷりの水を入れて塩抜きをします。途中、味見をしながら水を交換し、好みの塩味になったらざるにあげて水をきります。キッチンペーパーなどで包み、しっかりと水分をとって塩抜きが完了です。お好みの味付けをしたり、調理に使用しましょう。塩抜きの時間は商品や切り方によっても異なりますが、1~2時間くらいが目安です。あまり長時間水に浸けると食感が悪くなることがあります。商品の中には、スライス済みで塩抜きされていないものもあります。購入する際は、塩抜きが必要かどうかを確認するようにしましょう。塩抜き後はあまり日持ちしませんが、小分けにしてラップに包み、冷凍しておくことができます。

【ザーサイのスープ】

ザーサイのスープ

【材料】(2~3人分)
・ザーサイ(塩抜き後味付け済みのもの)  30g
・小松菜                 50g
・長ねぎ                 20㎝くらい
・乾燥きくらげ              3g
・絹豆腐                 1/2丁
・鶏がらスープの素            小さじ1
・水                   500ml
・酒                   大さじ2
・みりん                 小さじ1/2
・塩、こしょう              適量

【作り方】
1.きくらげはたっぷりの水に浸けて戻しておきます。ザーサイときくらげは2~3㎜くら
いの千切りにしておきます。小松菜は2㎝くらいの長さに切り、長ねぎは斜めにスライスします。(写真では小松菜は冷凍を使用しています。)

作り方1

2.鍋に水と鶏がらスープの素、酒、みりんを入れ、1.を入れて加熱します。
3.沸騰してきたら火を弱め、食べやすい大きさに切った豆腐を入れます。

作り方3

4.豆腐に火が通ったら、塩とこしょうで味をととのえてできあがりです。

ザーサイレシピのまとめ

ザーサイはからし菜の変種で、根元の肥大した部分を漬物に使います。世界三大漬物のひとつにも挙げられていますが、ザーサイが誕生したのは100年ほど前と、比較的最近のことです。中国ではそのまま食べるほか、いろいろな料理に利用されています。ぜひ利用してみましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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