スナップエンドウは、実の部分の豆だけでなくサヤごと食べることができるサヤエンドウの一種です。甘くてクセのない味のため、豆類が苦手な方にでもおいしく召し上がっていただくことができる野菜です。今回は、スナップエンドウの栄養やおいしい食べ方について詳しくお話していきます。
目次
スナップエンドウとは
スナップエンドウとは、サヤエンドウの一種で4~5月にかけてが旬の野菜です。グリーンピースの改良品種で豆が大きくなってもサヤが固くならずに、サヤごと食べられるのが特徴です。シャキシャキした食感と豆の甘みを楽しめる野菜で、スナックエンドウと呼ばれることもあります。
サヤエンドウの一種としては他に有名なものに絹さやがありますが、絹さやはスナップエンドウと比べると、さやが薄く実が小さいのが特徴です。
スナップエンドウを選ぶポイントと保存方法
スナップエンドウを選ぶときは、ガクが鮮やかな緑色をしていて、サヤが肉厚なものを選びましょう。全体的にふっくらしているものを選ぶと、豆が大きいため食感を楽しむことができます。
スナップエンドウは、鮮度が落ちやすい野菜ですので、購入したらポリ袋などに入れてなるべく空気に触れないように保存し、早めに召し上がることをおすすめします。乾燥すると鮮度や食感が損なわれるので、軽く湿らせたキッチンペーパーで包んでおくのも鮮度を保つ方法の一つです。もし、すぐに食べられない場合は、塩水で硬めに茹でて平らに並べて密閉容器に入れて冷凍しておきましょう。冷凍するときは水が残っていると解凍したときに水っぽくなってしまうので、キッチンペーパーでしっかりと水をふき取りましょう。冷凍すると1か月ほど保存することができます。
スナップエンドウの栄養
スナップエンドウは、100g40kcalと野菜の中では比較的カロリーが高めと言えます。調味料と合わせるとカロリーがより高くなりますので、摂取カロリーが気になる方はスナップエンドウ自体の自然な甘みをいかした味付けにしたり、食べる量を調節する工夫が必要です。
・βカロテン
βカロテンは、体の中でビタミンAへ変化するため目によいとされています。抗酸化作用があり、肌の老化を遅らせる美肌効果があります。また、抗酸化作用には動脈硬化を予防する効果もあります。
・ビタミンC
βカロテンの抗酸化作用を助ける効果があり、相乗効果を期待することができます。ほかにも、体内の免疫力を高めたり、肌を作るコラーゲンの生成を促すのでシミやそばかすを予防するため美肌にも効果があります。
・カリウム
体内の水分量を調節し、利尿作用があるため、高血圧の改善やむくみの解消の効果があります。
・食物繊維
腸内環境を整える効果があるため、便通改善効果がみられます。
・リジン
必須アミノ酸の一つで、疲労回復効果や肝機能を強化する効果があります。また、カルシウムの吸収を促進する働きがあります。
スナップエンドウの調理法
【スナップエンドウのゴマおかか和え】
スナップエンドウは、βカロテンやビタミンCなどの水溶性の栄養をたくさん含んでいるので、茹でるときにはなるべく短時間(1分半程度)にするようにしましょう。下処理の方法として他に500wの電子レンジでラップをかけて1分加熱する方法もおすすめです。荒熱を取るときも水にさらすのではなく、時間をおいたりうちわであおぐようにしましょう。
旬のスナップエンドウは生で食べられるほどですので、今回はさっと茹でて下処理を済ませたレシピを紹介します。また、ただのごま和えではなくリジンのカルシウムの吸収促進をより効果的にするために、かつお節も一緒に和えています。
【材料】
・スナップエンドウ 1パック
・かつお節 1パック
・すりごま 大さじ2
・醤油 大さじ1
【作り方】
① スナップエンドウはガクから筋とりをします。
② 鍋にお湯をわかし、分量街の塩を一つまみ入れてスナップエンドウを茹でます。
③ スナップエンドウの色が鮮やかになったらすぐにザルにあげます。
④ 荒熱をとっている間にボウルにすりごま、かつお節、醤油を入れて合わせておきます。
⑤ 粗熱が取れたスナップエンドウは食べやすい大きさに切って、調味料と合わせます。
⑥ 盛りつけて完成です。
まとめ
スナップエンドウの旬の時期は4~5月で、旬の時期にはシャキシャキとした食感や豆の甘みがより強くなり、とてもおいしく召し上がっていただけます。旬の時期のスナップエンドウは、複雑な味付けをするよりもシンプルな味付けで素材そのものの味を楽しむことをおすすめします。
スナップエンドウは体によい栄養素をたくさん含んでおり、それらは水にさらすと溶け出してしまうので、下茹でするときにはなるべく短時間にするようにしましょう。カルシウムを含む食品を一緒に摂取すると、効果的に栄養を取り込むことができます。このようにせっかくの旬を活かした方法で、よりおいしく、より効率的に栄養を摂取することをおすすめします。