タコはコレステロールを抑える!疲労回復に効果的

タコはコレステロールを抑える!疲労回復に効果的
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日本人にはとてもなじみのあるタコ。旨みが強くてタコ焼きやタコの天ぷら、タコ飯と、さまざまな料理に利用されています。一方、イギリスなどでは、タコはデビルフィッシュ(悪魔の魚)と言われ、敬遠されていました。今回はそんなタコの栄養価やおいしい食べ方をご紹介します。

タコとはどのような魚介?

タコは頭足類タコ目に含まれる軟体動物の総称のことで、一般的に私たちが口にするものはマダコ、主に北海道で水揚げされる大きなものはミズダコです。瀬戸内地方では3月~5月ごろに旬を迎える、体長10cm程度のイイダコが出回ります。このほか、日本近海には約60種類のタコが生息しています。
日本ではその食の歴史も古く、弥生時代の住居跡からタコ壺ではないかと考えられる土器が出土しています。この頃からすでにタコ壺漁法が確立していたのですね。
マダコは産卵期を迎える梅雨から夏にかけてが旬で、この時期のタコを食べると寿命が延びるといわれています。関西では半夏生(夏至から数えて11日目)の頃、タコを食べて五穀豊穣を祈ったとされています。
本州で水揚げされるタコの多くはマダコです。大潮の日にはまるで川のように流れる、兵庫県明石市沖の潮に揉まれて育つ明石ダコはかの地のブランドタコで、筋肉が発達して旨みが強く、「立って歩く」と言われています。
タコは吸盤で雌雄を見分けることができます。サイズが整っていてきれいに二列に並んでいるものが雌で肉質が柔らかく、比較的食べやすいといわれています。一方、オスは大小さまざまなサイズの吸盤があり、筋肉質で噛み応えがあります。
一方、ミズダコは秋から冬にかけて旬を迎え、マダコに比べて水分が多く柔らかで、さっぱりとした中に甘味が楽しめます。刺身で食べるのがおすすめです。
イイダコは、いわゆる頭の部分に卵が詰まっている3月~5月ごろが旬で、この卵を米粒に見立て、イイ(飯)ダコと名づけられました。しょうゆと砂糖で甘辛く炊いたり、おでんの具材にしたりと、瀬戸内海沿岸では愛用されています。

タコに含まれる栄養価とは?

① たんぱく質

たんぱく質は三大栄養素の一つで、標準的な成人の場合、体重の約1/5を占め、筋肉や血液に含まれているだけではなく、エネルギー源としても利用されています。また、常に分解・生成を繰り返しているため、毎日取り続ける必要があります。
生のマダコ100gあたり、16.4gのたんぱく質を含んでいます。

② ビタミンE

ビタミンEは脂溶性のビタミンの一種で、強い抗酸化作用をもっています。そのため、細胞膜や血管の老化を予防して、血行を促進し、アンチエイジングや生活習慣病の予防に効果が期待できます。
とはいえ、脂溶性ビタミンは取りすぎると体内に蓄積されるため、サプリメントや薬を利用する際は過剰摂取に注意が必要です。
生のマダコ100gあたり、1.9mgのビタミンEを含んでいます。

③ ナイアシン

ナイアシンは水溶性のビタミンB群の一つです。糖質、たんぱく質や脂質からエネルギーを産出する働きを促し、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。ナイアシンが不足すると食欲不振、消化不良や皮膚がうろこ状になる皮膚炎、認知症などを引き起こすことがあります。
生のマダコ100gあたり、2.2mgのナイアシンを含んでいます。

④ タウリン

タウリンは水溶性のアミノ酸の一種で、体内のあらゆる臓器に存在しています。恒温動物である人間は、外気に影響されずに体温や血圧を一定に保ち、生命活動を維持していく必要がありますが、タウリンはこの働きのバランスを取る重要な役割を果たしています。
タウリンが不足すると高血圧、動脈硬化などの生活習慣病、肝機能の低下などがみられます。
また、タウリンは肝臓に働きかけ、肝臓の解毒機能を高めてコレステロールの減少に役立ちます。魚介類の中でも、特にタコに多く含まれています。

生タコの下処理の方法

生のタコを購入した時は、ぬめりと汚れを落とすためにたっぷりの塩をふりかけてもみ洗いします。特に吸盤には砂利や汚れが付着していることがあるので、念入りに。目の後ろ側に胴体の接合部があるのでそこから指を入れてはずし、胴体を裏返して内臓を取り除きます。しっかりと汚れを落としたら水でゆすぎ、たっぷりの熱湯で茹でます。
このとき、一度に入れるのではなく、胴体をつかんで足の部分を10cmくらい熱湯に浸けたり出したりしながら、くるりとカールさせます。

タコの下処理の方法①

徐々に足の付け根まで入れ、最後に銅を入れて全体に火が通るまで茹でます。
茹で上がったらザルに取り、しっかりと冷やし、すぐに食べないものはラップフィルムでくるみ、冷凍しておきます。

タコの下処理の方法②

おすすめ料理【タコのトマト煮】

幼児や高齢者様は、タコが固くて食べにくく、どうしても敬遠しがちになりますが、弱火でじっくりと煮るととても柔らかく食べることができます。あれば圧力鍋で煮ると、時短にもなりますよ。

【材料】
・茹でダコの足       小4本
・玉ねぎ          1/4個
・にんにく         2かけ
・オリーブオイル      大さじ2
・トマト缶         1個
・塩            ひとつまみ
・ブラックオリーブ     適宜
・パプリカ 茹でた枝豆など 適宜

【作り方】
① 茹でダコの足は好みで大きなまま、または大き目のそぎ切りに、玉ねぎはみじん切りにし、にんにくは鍋の底などで叩き潰し、芽を取り除いておきます。

② フライパンに①のにんにくとオリーブオイルを入れて火にかけ、香りが立ってきたら①のタコと玉ねぎを加えさっと炒める。

③ トマト缶を入れ、塩を加えてタコが柔らかくなるまで煮る。

作り方③

④ 仕上げにブラックオリーブやパプリカ、枝豆などを加えてひと混ぜする。

作り方④

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『タコの栄養と食べ方』まとめ

疲労回復効果や旨みにとんだタコ。特に関西ではおやつとして、食事として楽しめるタコ焼きが身近にあることから、庶民の味として親しまれています。
過去には、タコやイカにはコレステロールが多いと敬遠されたこともありましたが、近年の研究で、逆に下げる働きがあることが確認されています。
さまざまな料理に上手に活用して、健康を維持したいものですね。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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