枝豆はおつまみの定番で、小さい子供から大人までなじみ深い優しい味が特徴です。何気なく食べている方が多いと思いますが、実は栄養が豊富に含まれておりとても体にいい食材です。しかし、枝豆の食べ方として塩ゆでをするのが一般的とされていますが、塩ゆではせっかくの枝豆の栄養が流れ出てしまう非常にもったいない調理法です。今回は枝豆の栄養についてや栄養を効率的に摂取するための調理法について詳しく説明していきます。
目次
枝豆とは
枝豆とは、大豆の成長途中の未熟なうちに収穫したものを言います。現在では品種改良が行われているため、大豆と枝豆はわけて栽培されており、品種もより味が濃く粒が大きいものへと変化してきました。枝豆は大豆の未成熟な段階のものであるため、豆が持つ栄養素と緑黄色野菜が持つ栄養素を両方持った栄養満点の食材です。
市場には様々な品種の枝豆が流通しており、全国的に栽培されている白毛種や東北地方が産地の茶豆、関西地方が産地の黒豆などがあります。茶豆や黒豆は白毛種に比べて甘みや風味が強いことが特徴です。
枝豆を選ぶポイントと保存方法
枝豆は収穫直後が甘みも風味も強くおいしく食べることができるので、購入したらその日のうちに調理するようにしましょう。おいしい枝豆を選ぶ際には、鮮度がよいものを選ぶようにしましょう。枝付きの枝豆の方が日持ちするため、枝付きで枝に残っている葉が濃い緑色でしおれていないものを選びましょう。サヤも濃い緑色でサヤのまわりに毛がしっかりとついているものは新鮮な証拠と言えます。また、サヤがふっくらとしていて、実の形が分かるものは実がしっかりと成長していて味も濃いのでおすすめです。
枝豆はあまり日持ちしないので、購入したらすぐに食べるのがよいですが、どうしてもすぐに食べられないときには、茹でて冷蔵庫で保存すると2日程度保存することができます。ゆでずに保存するときには、枝つきのまま濡れた新聞紙に包んで冷蔵庫で保存しましょう。長期的に保存したいときには、生のまま冷凍するとよいとされています。
枝豆の栄養
枝豆は、豆類と緑黄色野菜の両方の栄養素を含む非常に優秀な食材です。
・食物繊維
枝豆には、豊富な食物繊維が含まれています。100g当たり5g程度の食物繊維が含まれており、他の野菜よりも豊富であると言えます。食物繊維には、整腸作用がありお通じの調子を整え便秘を解消させたり、体に余分な脂肪がたまるのを抑制する効果があります。また、血中のコレステロール値の低下や血糖値上昇を抑制する作用なども期待されています。
・植物性タンパク質
タンパク質は筋肉や臓器など体のさまざまな器官の大元になる重要な栄養素です。また、血液中のヘモグロビンを作る働きもあるため貧血の予防にも効果的です。肉や魚などの動物性タンパク質よりも余分な脂質が含まれないことから、脂質が気になる人にもおすすめの食材です。また、枝豆にはタンパク質を構成するアミノ酸の中でも、体の中で作り出すことができない必須アミノ酸がバランスよく含まれているので、良質なタンパク質を摂取したい人にはお勧めです。
・ビタミンC
ビタミンCは美肌効果や免疫力を向上させる効果があります。また、抗酸化作用があるため老化防止やがん予防などにも効果的とされています。
・カリウム
カリウムは体の中にある過剰な塩分を体の外に排出する役割があるため、むくみの解消や高血圧の改善が期待できます。
・葉酸
葉酸はビタミンB群の水溶性ビタミンで、体に酸素を届ける赤血球をつくる働きがあるため貧血を予防することができます。また、DNAや神経など人の体をつくる上で非常に重要な栄養素であるため、妊娠前や妊娠初期に摂取するとよいとされている栄養素です。
・ビタミン類
枝豆にはビタミンCや葉酸だけでなく、ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6などのビタミンB群や、ビタミンAも豊富に含まれています。ビタミンB群はタンパク質代謝を促進させる作用があり、ビタミンAは目の調子をよくする作用があります。
・メチオニン
メチオニンはビタミンB1、ビタミンCと共にアルコールの分解を促進し肝臓の働きを助けるアミノ酸の一種です。二日酔いの予防や肝臓の保護が期待できます。
枝豆のおすすめ調理法
【枝豆のガーリックソテー】
枝豆は非常に栄養価が高い食材で、塩ゆでをして食べるのが一般的です。しかし、枝豆に含まれるビタミン類などは水溶性のもので、長時間茹でるとその栄養素がお湯に溶け出てしまい、せっかくの栄養素が無駄になってしまいます。そのため、枝豆を調理する際には、なるべく茹でるのを避けるとよいでしょう。例えば少し水を足して蒸し焼きにしたり、豆ご飯やスープなどにすると栄養を無駄にすることなく摂取することができます。今回は、枝豆を蒸し焼きにしたガーリックソテーのレシピをご紹介いたします。
【材料】
・枝豆 200g
・ニンニク 1かけ
・水 適量
・オリーブオイル 大さじ1
・塩コショウ 少々
・鷹の爪 お好みで
【作り方】
① 枝からサヤをとり、小さじ1の塩(分量外)をふって塩もみします。
② 流水でさっと洗います。
③ フライパンにオリーブオイルを熱して、みじん切りにしたニンニクを炒めます。
④ ニンニクの匂いがたってきたら、枝豆を投入し、枝豆が浸らない程度に水を入れます。
⑤ ふたをして10分程度蒸し焼きにします。
⑥ フライパンの中の水分が飛んだら塩コショウで味を調えて完成です。
まとめ
初夏から夏に向けて旬を迎える枝豆ですが、気軽に食べられる上に栄養が非常に豊富です。しかし、調理法によってはせっかくの栄養素を逃してしまうこともあります。調理方法を少し工夫するだけで豊富な栄養をしっかりと摂取することができるので、食事の副菜のうちの1品としてぜひレシピを活用してみてください。
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