かぶの栄養とおすすめレシピ|冬の季語で春の七草

かぶの栄養とおすすめレシピ|冬の季語で春の七草

かぶとはどんな食材?

かぶはアブラナ科アブラナ属の越年草で、漢字では「蕪」と記されます。「かぶら」「すずな」などの別名もあります。

 かぶの歴史について

かぶは世界各地で栽培されていますが、大きくアフガニスタン原産のアジア系と地中海沿岸原産のヨーロッパ系の2変種に分けられます。原産地のひとつである地中海沿岸地域周辺では紀元前から栽培されていたといわれており、中国では2000年前には食用としていたといわれています。日本には弥生時代には大陸から伝わっており、「日本書紀」の中には693年に持統天皇がかぶの栽培を推奨したという記述があります。江戸時代には日本の各地で多くの品種が生まれ、現在も地域の特産として栽培されています。

 かぶの種類について

・小かぶ
直径が5~8㎝程度の小さなかぶです。比較的皮がやわらかく、肉質がつまっているのが特徴です。
・中かぶ、大かぶ
直径7~14㎝程度のものを中かぶ、直径15㎝以上のものが大かぶと呼ばれます。肉質はなめらかで幅広い料理に利用できますが、皮の下にかたい繊維があることがあり、皮を厚めにむいた方がよい場合もあります。
・聖護院かぶ
京都の特産品である千枚漬けに使われるかぶで、重さが1.5~3㎏にもなる大型のかぶです。京都を中心とした関西地方で栽培が盛んで、ほのかな甘みがあるのが特徴です。
・赤かぶ
赤かぶは、皮が赤または赤紫色のかぶの総称です。皮だけが赤いものや根の中心部まで赤いもの、葉も赤いものなどいろいろな種類があります。
・天王寺かぶ
大阪市天王寺周辺で古くから栽培されているかぶで、大阪の伝統野菜です。
・万木(ゆるぎ)かぶ
赤かぶの一種で、滋賀県の伝統野菜です。皮が赤くて中心部分は白く、肉質がやわらかいので漬物に適しています。
・津田かぶ
球形ではなく長さがあり、小さな大根のような形をしています。葉に近い部分が赤紫で、先に向かって白のグラデーションになっています。島根県の特産で、甘味とわずかに辛味があります。
・金沢青かぶ
石川県の郷土料理である「かぶら寿司」に使われる大型のかぶです。葉に近い部分は緑色で、肉質がかためなのが特徴です。
・大野紅かぶ
北海道北斗市(旧大野町)で江戸時代から栽培されている赤かぶの一種です。皮だけでなく、葉や茎も赤くなります。肉質がつまっていて甘味があり、漬物にすると色がきれいに仕上がります。
・すぐき菜
根の部分は紡錘形で、長さ20㎝程度になります。主に京都市上賀茂地域で栽培されており、葉つきのままで塩漬けして乳酸発酵させた漬物は、「すぐき漬け」として京都の特産品です。

 旬は冬なのに「春の七草」

かぶの旬は種類によっても異なりますが、多くは11月から2月頃です。寒い季節においしいイメージのかぶですが、春の七草のひとつとされています。現在最も一般的な春の七草は「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」といわれていますが、この中の「すずな」がかぶです。醍醐天皇の時代、早春に芽を出す植物を摘んで宮中に奉るようになりました。冬の間に新鮮な野菜を食べることができなかった時代、年の初めに行われる「若菜摘み」は春の訪れを感じる行事だったといえます。この若菜摘みの行事が春の七草の始まりと考えられており、古来は1月~3月が春とされていたため、冬が旬のかぶが春の七草に入ったと考えられます。また、俳句や連歌に用いられる特定の季節を表す言葉(季語)では、かぶ(蕪)は旬である冬を表す言葉とされています。

かぶに含まれる栄養

かぶの根は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜です。

葉酸

葉酸は水溶性のビタミンで、ビタミンB群の仲間です。特に葉の部分に多く含まれています。葉酸はDNAなどの核酸を合成するために必要であり、ビタミンB12と協力して正常な赤血球の形成を助けたり、活発に細胞分裂が行われる胎児の成長には欠かせないビタミンです。また脳卒中や心筋梗塞などの予防に有効であるとされて研究が進められています。

ビタミンC

ビタミンCは体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。細胞と細胞を結び付けるコラーゲンの生成に不可欠であり、皮膚や粘膜の健康を保つために必要です。他にもストレスに対する抵抗力を高めたり、抗酸化作用によって体を活性酸素から守る働きもあります。

カリウム

カリウムは体内でナトリウムとバランスをとりながら、細胞の内液と外液の浸透圧を調整したり、血圧の調整や恒常性を維持するために必要です。また、カリウムが骨密度を高めるためにも必要であることがわかっており、研究が進められています。

薬膳の効果

かぶは五臓を補います。お腹を温め、胸や腹部の冷えが原因の痛みを和らげ、消化不良にも効果があります。乳腺炎や便秘にも効果があるといわれ、のぼせや熱をもった腫れ物や吹き出物にも効果的です。

かぶのおすすめレシピ

皮に張りとツヤがあり、肩が盛り上がっているものを選びましょう。持ったときに重みを感じるものが良質です。葉はきれいな緑色でみずみずしく、茎と根のつなぎ目が変色していないものが新鮮です。購入後はすぐに葉を切り落とし、根の部分は新聞紙で包みポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。葉も同様にして冷蔵庫で保存しますが、日持ちしないので、すぐに調理した方がおいしく食べることができます。かぶは皮も食べられますが、料理によっては皮を厚めにむいた方がよい場合もあります。加熱調理の際は火通りが早いので、煮崩れに注意しましょう。

【小かぶとかぶの葉の漬物】

小かぶとかぶの葉の漬物

【材料】(作りやすい分量)
・小かぶ(葉つきのもの) 1束(7個くらい)
・酢           大さじ4
・砂糖          大さじ4
・顆粒和風だし      小さじ1/2
・塩           小さじ1
・唐辛子         1本

【作り方】

1.かぶは葉を切り落とし、それぞれ水で洗い水分をよくきっておきます。
2.かぶを食べやすい大きさに切ります。写真は皮はむかずに根元部分を切り落とし、半分に切ってから3~4㎜程度のスライスにしたものです。
3.葉も食べやすい大きさに切ります。葉先は1~2㎝、茎の太い部分は5㎜~1㎝程度に切ります。

作り方3

4.唐辛子は種を取り除き、キッチンばさみで小口切りにしておきます。
5.ビニール袋にかぶとかぶの葉、唐辛子、その他の調味料を全て入れ、ビニール袋の上から軽くもみます。

作り方5

6.空気を抜いて、ビニール袋の口を結び、冷蔵庫で一晩漬けてできあがりです。

作り方6

※ かぶの大きさによって切り方は調節してください。
※ 唐辛子の量はお好みで調節してください。唐辛子は入れなくてもおいしくできます。

かぶレシピのまとめ

かぶは古くから日本各地で栽培されている野菜です。各地でいろいろな種類のかぶが栽培されており、特産となっています。通年で出回っていますが、かぶの旬は冬です。いろいろな調理方法で旬のかぶを楽しみましょう。

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