食欲がない、体がだるい、頭痛がするなど、夏バテの症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
蒸し暑い夏を元気に過ごすためには、体の疲れを回復して健康に保つための栄養素をしっかりと摂取することが大切です。夏バテを予防、改善するために食事で気をつけたいポイントについてご紹介します。
目次
◆夏バテとはどんな症状?
夏バテになると暑さで体力を消耗してしまい食欲がない、体がだるい、頭痛、イライラする、便秘や下痢などの症状が現れます。日本の夏は湿度が高いため蒸し暑く、気温の変化に体が対応できないと夏バテが起こります。
夏バテになると食欲がわかず、そうめんやざるそばなど、さっぱりと食べやすいもので食事を済ましてしまうことも多いですが、食べやすい炭水化物に偏った食事では栄養バランスが崩れてしまい夏バテがさらに悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
◆夏バテを予防するには?
夏バテを予防・改善するためには、体の疲労を回復し健康に保つために必要な栄養素をバランスよくとれる食事をすることが大切です。特に意識してとりたい栄養素はこちらです。
・たんぱく質
たんぱく質は筋肉や内臓、骨、皮膚、髪の毛、血液などを作るもとになります。これらは毎日新しく作られているので毎日摂取することが大切です。
また、代謝に必要な酵素やホルモンを作るのに欠かせない原材料にもなります。たんぱく質が不足すると免疫力が低下して疲れやすくなる原因にもなります。
一度にたくさん食べても体内に吸収できる量は限られているので、1日3食に分けて適量を摂取することがポイントです。1食で片手に乗るくらいのたんぱく質を含む食材を食べるように心がけると効果的です。
・ビタミンB群
ビタミンは体の機能を調整する働きがある栄養素です。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるために欠かせない栄養素で疲労回復にも効果的です。
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるのを手助けし、皮膚や粘膜の健康維持に効果が期待できます。
・ミネラル
カリウムやナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルは汗をかくと体外に流れ出てしまいます。
体内のミネラルバランスが崩れると夏バテの原因にもなるので、ミネラルをしっかりと摂取することも大切です。
◆夏野菜に含まれる栄養
夏に旬を迎える野菜には体を冷やす効果があると言われており、夏バテ予防にも効果的です。旬の時期の野菜は栄養価も高くなるので、積極的に食事に取り入れましょう。
・トマト
トマトには抗酸化作用の強いリコピンやβ-カロテン、ビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養価の高い野菜です。
リコピンやβ-カロテンは脂溶性なので、油と一緒にとると吸収率がアップします。
・きゅうり
きゅうりは約90%が水分でできており、体を冷やす効果があります。
また、カリウムが豊富に含まれており、むくみの解消や高血圧予防にも効果が期待できます。
・なす
成分の約90%は水分でできておりビタミンやミネラルは少なめですが、抗酸化作用の強いナスニンやクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれているため生活習慣病予防にも効果的です。
ポリフェノールは皮の部分に多く含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。むくみ解消に効果的なカリウムも含まれています。
・ゴーヤ
ゴーヤにはビタミンCやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが豊富に含まれています。
ゴーヤ独特の苦みには「モモルデシン」という成分が含まれており、胃液の分泌を促進して食欲を増進させる効果があります。
・枝豆
大豆が熟す前の未熟果を食べる枝豆には、大豆と同じようにたんぱく質や脂質、糖質、ビタミン、カルシウムなどが豊富に含まれています。大豆には含まれないビタミンCも豊富です。
アミノ酸の一種であるメチオニンはアルコールの分解を助ける働きがあるのでビールのおつまみにもぴったりです。
・オクラ
オクラには、ビタミCやビタミンB1・B2、β-カロテン、カルシウム、マグネシウムなどが豊富に含まれています。
ネバネバ成分ペクチンは食物繊維の一種で、血糖値やコレステロール値の上昇を抑える効果、腸内環境を整える効果が期待できます。
・とうもろこし
主成分は糖質で体のエネルギー源となります。ビタミンB1やビタミンB2、カリウムが豊富に含まれています。
また、食物繊維も豊富で腸内環境を整える効果や生活習慣病予防にも効果が期待できます。疲労回復にも効果的なアミノ酸の一種アスパラギン酸も含まれており、夏バテ予防にも役立ちます。
・ピーマン
ピーマンには、美肌効果が期待できるビタミンCやβ-カロテン、カリウムが豊富に含まれています。
ピーマン独特の青臭い香りのもとであるピラジンには、血液をサラサラにする効果が期待できることから、心筋梗塞や脳梗塞の予防に効果が期待できると言われています。
・ズッキーニ
ズッキーニにはむくみ解消に効果的なカリウムが豊富です。その他にもビタミンCやβ-カロテンも含まれています。
1本で約20kcalと低カロリーでダイエット中にもおすすめの食材です。ビタミンCは生で食べると効率的に摂取できます。
・モロヘイヤ
β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなど抗酸化作用の強いビタミンが豊富に含まれているとても栄養価の高い野菜です。その他にもビタミンB2や葉酸、カルシウムも豊富です。
◆夏野菜のおすすめレシピ
夏野菜のキーマカレー
疲労回復に効果的なビタミンB1が豊富な豚肉と栄養満点な夏野菜をたっぷり加えたキーマカレーです。
市販のカレールーを使用して手軽に作ることができます。
【材料(2人分)】
豚ひき肉…100g
玉ねぎ…1/4個
ズッキーニ…1/3本
ピーマン…1個
なす…1本
トマト…1個
にんにく…1片
水…200ml
カレールー(フレーク)…40g
塩・こしょう…各少々
サラダ油…大さじ1/2
ごはん…300g
【作り方】
①玉ねぎ、ズッキーニ、ピーマンはそれぞれ1㎝角に切る。なすは2㎝角に切って、水にさらして水気を切る。トマトも2㎝角に切り、にんにくはみじん切りにする。
②フライパンにサラダ油とにんにくを入れて弱火で熱し、香りがでてきたら豚ひき肉を加えて中火で炒める。色が変わってきたら、玉ねぎ、なす、ズッキーニを加えてしんなりとするまで炒める。
ピーマン、トマトを加えてさっと炒め、水を加えて沸騰したら中弱火で約8分煮る。
③火を止めてカレールーを加えて煮溶かす。汁けが少なくなるまで中弱火で煮詰め、塩・こしょうで味を調える。
④皿にごはんと③を盛り付ける。
【ポイント】
ゴーヤやパプリカ、とうもろこしなど、お好みの具材でアレンジできます。
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◆夏野菜レシピのまとめ
夏バテの予防・改善には栄養バランスが整った食事を継続することが大切です。旬の野菜は栄養満点なので、積極的に料理に加えてみてはいかがでしょうか。
食欲がない時は、レモンや酢などの酸味を効かせたり、スパイスを活用すると食欲をアップする効果が期待できます。栄養満点の食事で暑い夏も元気に過ごしましょう。
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