オリーブの栄養とは?|実を使ったおすすめレシピ

オリーブの栄養とは?|実を使ったおすすめレシピ
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オリーブについて

オリーブはモクセイ科オリーブ属の常緑樹です。漢字で「橄欖(かんらん)」と書くことがありますが、実際の橄欖はカンラン科の別の植物です。果実を搾ってとれるオリーブオイルや果実を加工して食用にする他、木材として使われたり、庭木や観葉植物としても利用されます。

オリーブの歴史

オリーブのはっきりとした起源はわかっていませんが、地中海沿岸や北アフリカでオリーブの木の化石が発見されています。化石の発見された地層から、紀元前1万年前には存在していたと考えられています。地中海沿岸ではさまざまな神話や伝説に登場し、聖書でも神聖な木として扱われており、コロンブスのアメリカ大陸発見によって、オリーブの栽培も地中海地域を超えて広がったと考えられています。日本にオリーブの木が伝わったのは、1862年と1867年に医師である林洞海(はやしどうかい)が、フランスから輸入した苗木を横須賀に植えたのが最初といわれています。1908年に香川県が当時の農商務省の委託によりオリーブの試験園を設置したことで、小豆島にオリーブの栽培が広まりました。現在小豆島は、オリーブの島と呼ばれるほどの生産地となっています。

オリーブの種類

オリーブは品種によっても異なりますが、多くは5月中旬から6月上旬にかけて花が咲き、7月頃から実がつき始めます。塩漬けなど加工用の果実は9月末から11月上旬、オリーブオイル用の果実は11月上旬から12月上旬に収穫されます。
・ミッション
スペイン系の品種で、1908年に小豆島でオリーブの栽培が始まったときに植栽された品種です。含油率が高く果肉がかたいので、オリーブオイルにも果実の加工にも適しています。
・マンザニロ
スペイン原産の品種です。果実は丸く、他の品種よりも大きいのが特徴で、主に果実の加工用に利用されます。
・アザパ
チリ原産の品種で、果実加工用に栽培されます。先が曲がった卵型の大きめの果実が特徴で、日本で栽培されるようになったのは近年のことです。
・ネバディロブランコ
スペイン原産のオイル用の品種です。ミッションと同時に小豆島に植栽されました。搾られたオイルはすっきりとした味が特徴です。他品種への受粉木として使用されたり、観賞用としても人気がある品種です。
・ルッカ
原産地は不明ですが、アメリカから導入されたオイル用の品種です。成長が早く、含油率の高い大きな果実から風味の良いオイルが搾れます。
・アルベキナ
スペイン北部が原産のオイル用品種で、オリーブの原種に最も近いといわれています。小さな実が数多く生り、まろやかで甘味の感じられるオイルが搾れます。

グリーンオリーブとブラックオリーブ

オリーブの果実の色は、品種ではなく成熟度によって変化します。収穫に適したオリーブは、初めは明るい緑色です。徐々に黄色みや赤みが増し、斑点のような模様が出たりしながら赤紫へと変化し、最終的にはブラックオリーブになります。グリーンオリーブはブラックオリーブよりもポリフェノールを多く含むといわれます。熟したブラックオリーブは含油量が増えており、味もまろやかになっています。

オリーブの栄養

ビタミンE

ビタミンEには血流を促進し、血管の老化を抑制する効果があるといわれます。さらに強い抗酸化作用により、アンチエイジング効果も期待できます。

オレイン酸

オレイン酸はHDLコレステロール(善玉コレステロール)には影響せず、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を抑制する効果があります。また動脈硬化や心疾患の予防効果があるといわれます。オレイン酸は小腸で消化吸収されにくく、腸に刺激を与えることで腸の動きを活発化させ、便秘の解消にも効果が期待できます。

ポリフェノール

オリーブに含まれるポリフェノールの成分は、主に次の2つといわれます。
・ヒドロキシチロソール
強い抗酸化作用を持ち、LDLコレステロールの酸化を抑制する効果があるといわれています。
・オレオカンタール
認知症の予防効果や抗がん作用が期待されており、研究が進められています。

薬膳の効果

肺の機能を整え、のどを潤します。

オリーブのレシピ

オリーブの実は、生のままでは渋みが強いので、一般的には塩漬けに加工したものが売られています。多く出回っているのは、種を抜いたオリーブを漬けたビン詰めや缶詰めですが、種が入ったままのものもあります。また種を抜いた穴にアンチョビやガーリック、赤ピーマンなどの具を詰め込んだ「スタッフドオリーブ」もあります。スタッフドオリーブは、そのままオードブルやおつまみとしても利用できて便利です。開封後は酸化しやすいので、缶詰の場合は清潔なビンや保存容器に入れかえ、冷蔵庫で保存してできるだけ早く食べきりましょう。酸化と乾燥を防ぐため、オリーブの実が汁に浸かった状態で保管するのがポイントです。

【ケークサレ】

ケークサレ

【材料】(19×10.8×3.5㎝パウンド型1個分)
・小麦粉             100g
・ベーキングパウダー       小さじ1
・卵               2個
・オリーブオイル         50ml
・牛乳              100ml
・粉チーズ            大さじ2
・オリーブ(ブラック・グリーン) 50g
・ベーコン            35g
・ブロッコリー          50g
・ミニトマト           7個

【作り方】
1.小麦粉とベーキングパウダーは、合わせてふるっておきます。
2.オリーブは粒の大きさによって食べやすい厚さにスライスしておきます。ブロッコリーは電子レンジで加熱し、茎の部分は細かく切っておきます。ベーコンは5㎜幅くらいに切っておきます。

作り方2

3.オーブンを180℃に予熱しておきます。
4.ボールに卵を割り入れ、ホイッパーでよく混ぜてほぐします。
5.卵にオリーブオイルを少しずつ加え、よく混ぜます。
6.オリーブオイルがしっかりと混ざったら、牛乳と粉チーズを入れてよく混ぜます。
7.オリーブ、ベーコン、ブロッコリーを入れて混ぜます。

作り方7

8.ゴムベラに替え、ふるっておいた小麦粉を入れて混ぜ、塩とこしょうで味をととのえます。

作り方8

9.パウンド型に入れて、上に横半分に切ったミニトマトを並べます。180℃のオーブンで40分焼いてできあがりです。

作り方9-1

作り方9-2

※ オーブンの機種などによって焼き時間は異なるので、調節してください。
※ オリーブやベーコン、粉チーズにも塩分があるので、あとから加える塩は入れ過ぎないようにしましょう。

オリーブレシピのまとめ

オリーブは日本では小豆島が主な生産地です。オリーブの実は、一般的には塩漬けに加工されたものが出回っており、果実の色は成熟度によって変化します。ポリフェノールやビタミンEなど抗酸化作用を持つ栄養素が豊富に含まれているので、そのままでもおいしく食べられますが、日常のお料理にもぜひ利用してみましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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