コラーゲンから作られるゼラチンの効果

コラーゲンから作られるゼラチンの効果

ゼラチンとは

ゼラチンは、動物の骨や皮などに多く含まれているコラーゲンから作られる、動物性タンパク質です。コラーゲンはらせん状の細長い分子が3本より合わさった、3重のらせん構造をしています。このコラーゲンを加熱して、3本のよりが解けた状態をゼラチンと呼びます。

ゼラチンの歴史

ゼラチンは、古代エジプトの建造物に使われた膠(ニカワ)が起源であるといわれています。主に接着剤として利用され、食用ではありませんでした。大規模にゼラチンが生産されるようになったのは1690年のオランダからで、1700年代にはイギリス、1800年代にはフランスやアメリカ、ドイツでも工業化されるようになりました。当初は動物の皮が主原料でしたが、1814年にイギリスで牛の骨からゼラチンを作る技術が確立され、この頃には食用のゼラチンも生産されていたようです。日本では古くから食用の凝固剤として寒天が利用されていたこともあり、現在のように一般的になったのは第二次世界大戦後、食生活の欧米化に伴って、消費量が増大していきました。

ゼラチンの種類

ゼラチンは原料によってそれぞれ特徴があります。アミノ酸の構成に多少の違いはありますが、原料によって栄養に大きな差はありません。
・牛由来
牛の皮や骨が原料です。においが少ないので、ゼリーの材料となる食材の味を生かすことができます。ゼリーにしたときには、ややかために仕上がります。
・豚由来
豚の皮や骨が原料です。牛由来のゼラチンと比較すると、ややにおいを感じることがありますが、他の食材と混ぜてできあがったゼリーでは、ほとんどにおいは感じません。豚由来のゼラチンは、色合いがきれいに出るといわれています。
・魚由来
魚の皮や鱗が原料です。低い温度で溶けるのでくちどけがよいのが特徴です。魚のにおいなどもなく、食材の味や色を損ないません。牛や豚を食べることができない人でも利用できます。

ゼラチンの効果

ゼラチンの主な効果は凝固剤としての働きで、液体をゼリー化することができます。ゼラチンゼリーは弾力性と粘性があり、やわらかくプルプルとした食感です。体温で溶けるためくちどけがよくなめらかです。泡を抱き込む性質があるので、メレンゲやホイップクリームと合わせて、ふわふわした食感を作ることができます。また、ひき肉料理に混ぜ込むことで肉汁を閉じ込めたり、炒め物に振りかけると、食材から水分が逃げるのを抑える効果もあります。さらに肉料理の下味にゼラチンを加えることでうま味を閉じ込めて、冷めてもやわらかさを保つことができます。

膠(ニカワ)とは

原料や主成分はゼラチンと同じで、精製度の低いものは膠と呼ばれて、主に工業用に利用されます。古来から建造物の接着剤として用いられており、現在も文化財を修復するための接着剤として利用されています。他にも、写真フィルムや印画紙の写真乳剤や墨、塗料、石鹸原料、潤滑油など、食用以外の用途に広く使われています。

ゼラチンの栄養

コラーゲン

ゼラチンの主成分は動物性タンパク質であるコラーゲンです。コラーゲンは生体内に最も多く含まれるタンパク質で、細胞と細胞をつなぎ、皮膚や骨、軟骨、腱など結合組織の構成成分であり、血管や内臓にも分布しています。コラーゲンを低分子化したコラーゲンペプチドは、高血圧や骨粗しょう症の予防や改善、関節炎の改善、体内でヒアルロン酸の合成を促進して皮膚の保湿性を高める、などの効果があるといわれています。コラーゲンはグリシンとプロリンというアミノ酸を豊富に含んでおり、グリシンには睡眠の質を改善する効果があるといわれており、プロリンは皮膚の保湿性を高める天然保湿成分(NMF)として重要なアミノ酸です。

薬膳の効果

血液を補い、血液循環を高める効果があり、生理痛や産後の回復、更年期など婦人科系の症状に効果があるといわれています。中国ではロバの皮を煮込んで抽出された膠が「阿膠(あきょう)」という生薬として利用されており、楊貴妃が美容のために利用していたといわれています。阿膠には、止血、鎮痛、鎮静効果があるとされています。

ゼラチンのレシピ

一般的に市販されているゼラチンには粉ゼラチンと板ゼラチンがあります。家庭では粉ゼラチンの方が扱いやすく、ゼラチン溶液の濃度調節がしやすいといえます。粉ゼラチンはあらかじめ水に振り入れてふやかしてから溶かすものと、ふやかさずに使えるものがあります。ゼラチンは溶かすときに煮立てると、タンパク質が変性してかたまらなくなることがあります。一般的には50~60℃くらいで溶かすのが適しているといわれますが、商品によっても異なるので、商品の表示を確認して使うようにしましょう。また、生のフルーツに含まれるタンパク質分解酵素によってゼラチンが分解されると、かたまらなくなることがあります。材料にフルーツを使うときはあらかじめフルーツを加熱しておくか、缶詰を使用しましょう。ゼラチン溶液が凝固するには、10℃以下の低温で数時間冷やす必要があります。凝固したゼラチンゼリーは体温程度の温度で溶け出すので、気温の高くなる時季には室温でも溶けてしまうことがあります。

【シュウマイ】

シュウマイ

【材料】(30個分)
・豚ひき肉        250g
・玉ねぎ         1/2個
・しいたけ        2~3個
・生姜チューブ      2㎝くらい
・にんにくチューブ    2㎝くらい
・酒           大さじ1
・塩           小さじ1/4
・こしょう        適量
・砂糖          小さじ1/2
・オイスターソース    小さじ1
・ごま油         小さじ1
・水           大さじ1
・粉ゼラチン       5g
・シュウマイの皮     1袋(30枚入り)

【作り方】
1.玉ねぎは細かいみじん切りにします。フードプロセッサーを使っても大丈夫です。
2.しいたけもみじん切りにしておきます。
3.ゼラチン以外の材料をボールに入れてよく混ぜます。混ぜたあと時間があるときは、ラップをして冷蔵庫に入れてしばらく休ませます。

作り方3

4.皮に包む前にゼラチンを加えて、再度よく混ぜます。

作り方4

5.シュウマイの皮に包みます。左手の親指と人差し指をつけて丸を作り、その上にシュウマイの皮をのせます。シュウマイの皮の上に小さじ山もり1杯くらいの肉だねをのせて、指で作った穴に軽く押し込むようにします。

作り方5-1

作り方5-2

作り方5-3

6.蒸し器に入る大きさに切ったオーブンシートに並べておきます。

作り方6

7.十分に蒸気のあがった蒸し器にオーブンシートごとのせて、6分くらい強火で蒸してできあがりです。

作り方7-1

作り方7-2

まとめ

ゼラチンはコラーゲンを原料としてつくられます。凝固剤として液体をゼリー化する作用の他にも、肉料理をやわらかくジューシーにする効果などもあります。主成分であるコラーゲンは人の体に欠かせないタンパク質です。デザートはもちろん、お料理にもぜひ利用してみましょう。

株式会社シルバーライフの【まごころケア食】では、管理栄養士が考えたバランスの良いお食事をご提供しております。健康な毎日のためにぜひお役立てください。

記事一覧へ戻る