にんじんの栄養|健康にも美容にも最適

にんじんの栄養|健康にも美容にも最適
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にんじんについて

にんじんはセリ科ニンジン属で、一般的には根の部分を指してにんじんと呼びます。

にんじんの歴史

にんじんは中央アジアのアフガニスタンが原産といわれています。野生のにんじんは白く枝分かれしていて、かたくて刺激のある味で、古くは薬用として利用されていたようです。円錐形のにんじんは10世紀ころにトルコの西部あたりで生まれたと考えられており、現在のようなオレンジ色のにんじんは、17~18世紀ころにオランダでつくり出されたといわれています。日本には1600年代に中国から東洋系にんじんが伝わり、栽培が始まったと考えられています。西洋系のにんじんが日本に入ってきたのは江戸時代後期で、長崎で導入されました。さらに明治以降にはアメリカなどから多くの品種が伝わりました。

にんじんの種類

・五寸にんじん
最も多く出回っているにんじんです。大きさが15~20㎝(五寸=約15.2㎝)で、オレンジ色の一般的なにんじんです。にんじん特有の味と香りは、近年の品種改良によって食べやすくなっています。
・金時にんじん
京にんじんとも呼ばれます。オレンジ色よりも赤みが強く、細長い形です。東洋系にんじんの代表といえる品種で、特に関西のお正月料理には欠かせません。果肉はやわらかく、甘みがあり、五寸にんじんとは異なった風味があります。生産量は少なく、主に西日本で栽培されています。
・ミニキャロット
直径1~1.5㎝、長さが10㎝程度の小さなにんじんです。甘みがあるやわらかい果肉で皮が薄いので、皮をむかずに使うことができます。付け合わせのほか、サラダにも適しています。
・紫にんじん
紫色、または濃い紫色のにんじんです。色の濃いものは黒にんじんと呼ばれることもあります。糖度が高く生食に適しています。
・黄にんじん
全体が黄色いにんじんです。沖縄で栽培されている「島にんじん」や「金美(きんび)にんじん」などがあります。島にんじんは直径が2~3㎝、長さが30㎝程度のにんじんで、金美にんじんは五寸にんじんと似ていますが、皮も果肉も黄色く、肉質がやわらかいのが特徴です。

にんじんに含まれる栄養

βカロテン

βカロテンは植物や動物に存在する色素成分で、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAとして皮膚や粘膜の健康を維持したり、視機能を良好に維持する働きがあるほか、抗酸化作用によるアンチエイジング効果や免疫を強化するなどの働きがあります。βカロテンは油脂と一緒に摂ることで吸収率が高まります。にんじんの天ぷらやきんぴらなど油を使った調理方法にしたり、キャロットラペのようにドレッシングと和えたり、肉や卵と一緒に食べることでβカロテンの吸収率を上げることができます。

カリウム

体内のカリウムの多くは細胞内に存在し、細胞外液に存在するナトリウムとバランスをとりながら体の状態を一定に保つ働きがあります。十分なカリウムの摂取によって、血圧の低下や脳卒中の予防、骨密度の増加にもつながることがわかっています。

にんじんの葉の栄養

にんじんの葉も緑黄色野菜で、多くの栄養素が含まれています。近年では葉を食用とするために根が成長する前に収穫したものや、葉を水耕栽培したものも出回っています。葉は、にんじんというよりもせりに似た風味があります。葉つきのにんじんを見つけたときは、ぜひ購入してみましょう。
・ビタミンE
脂溶性のビタミンの一種です。抗酸化作用によって体内の細胞膜の酸化や血液中のLDLコレステロールの酸化を防ぐことで、動脈硬化や生活習慣病の予防、アンチエイジングの効果などが期待できます。
・ビタミンK
脂溶性ビタミンの一種です。止血に必要な血液凝固因子を活性化したり、骨のタンパク質を活性化して骨の形成を促進する働きがあります。
・ビタミンB6
水溶性ビタミンの一種です。タンパク質の代謝にかかわり、皮膚や粘膜の健康を維持するために必要です。 近年の研究で月経前症候群では、体内でビタミンB6の不足が関係しているという報告があります。
・葉酸
水溶性ビタミンのひとつで、ビタミンB群の仲間です。DNAなどの核酸を合成する役割があり、赤血球の細胞形成にかかわったり、細胞分裂が活発な胎児の発育には特に重要な栄養素です。
・ビタミンC
水溶性ビタミンの一種です。細胞と細胞をつなぐコラーゲンをつくるために不可欠で、皮膚や粘膜の健康を維持するために必要です。また鉄の吸収を促進したり、ストレスへの抵抗性を高めたりする働きもあります。

薬膳の効果

血を補い、目と関係の深い肝の働きを高めます。ドライアイや視力の低下予防にも効果的なだけではなく、消化吸収も促進するので、食欲不振や下痢、便秘にも有効です。鎮咳、去痰の作用があり、慢性の咳にも効果があるといわれます。

にんじんのおすすめレシピ

全体がきれいなオレンジ色で、皮にハリがあるものを選びましょう。軸の周囲が緑がかっていたり、軸の切り口が太いものは避けましょう。軸の切り口は小さい方が果肉がやわらかいといわれます。表面に水分がついていると傷みやすいので水分を拭きとり、1本ずつキッチンペーパーなどに包んでからポリ袋に入れて、冷暗所または冷蔵庫の野菜室で立てて保存しましょう。薄いいちょう切りや短冊切り、千切りなどに切ってから冷凍用の保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて冷凍することもできます。葉付きのにんじんの場合、葉の部分はすぐに切りとり、葉は日持ちしないのですぐに食べましょう。

【にんじんとねぎのナムル】

にんじんとねぎのナムル

【材料】(作りやすい分量)
・にんじん         160g(中2本)
・長ねぎ          100g(1本)
・にんにくチューブ     10g
・ごま油          小さじ1
・鶏がらスープの素     小さじ1/2
・しょう油         小さじ1
・白すりごま        大さじ1/2

【作り方】
1.にんじんは洗ってから、長さ3~4㎝、幅2~3㎜の細めの短冊切りにします。
2.長ねぎは洗ってから縦半分に切り、斜めに細く切ります。

作り方2

3.にんじんと長ねぎを耐熱の器かボールに入れて、500Wの電子レンジで1分加熱します。
4.全体をよく混ぜてから、もう1度500Wで1分加熱します。
5.調味料を全て混ぜておき、4.に混ぜます。

作り方5

6.白ごまを混ぜたらできあがりです。

※ 電子レンジの機種によって加熱時間が異なるので、にんじんのやわらかさを確認しながら調整してください。

にんじんレシピのまとめ

にんじんはβカロテンを豊富に含み、皮膚や粘膜を健康に保ったり、視機能を正常に保つために役立ちます。βカロテンは油脂と一緒に摂ることで吸収率が上がります。また、にんじんの葉にもβカロテンをはじめ多くのビタミン類が含まれるので、葉付きのにんじんでは葉も食べるようにしましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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