セロリの栄養とおすすめレシピ|香りと歯ごたえが魅力

セロリの栄養とおすすめレシピ|香りと歯ごたえが魅力
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セロリとはどんな食材?

セロリはセリ科の一年草または二年草で、ヨーロッパから地中海沿岸が原産といわれています。特有の香りとシャキシャキとした食感が特徴の野菜です。

セロリの歴史

セロリはその特有の香りから、古代ギリシャや古代ローマ時代には薬効のある野菜として使用され、魔除けなどにも利用されていたといわれます。16~17世紀頃にイタリアやフランスで食用として栽培されるようになり、19世紀ころまでにはアメリカにも伝わったといわれています。日本には、1592~1598年の文禄・慶長の役で出兵した加藤清正が朝鮮半島から東洋種のセロリを持ち帰ったという説があります。江戸時代になり、オランダ船によって西洋種のセロリが伝わりましたが定着せず、明治時代に栽培も始められましたが、セロリ特有の香りが受け入れられなかったようです。現在一般的に流通しているセロリは品種改良されたアメリカの品種で比較的香りが抑えられており、昭和50年代ころから一般的となっています。

セロリの種類

・セロリ(中間種)
一般的なセロリは中間種の品種が多くを占めています。茎は薄い緑色で厚みがあり、長さは30~40㎝で比較的大きな株に成長しますが、1~数本にばらして売られていることが多いようです。
・グリーンセロリ(緑色種)
茎の部分も緑色のセロリです。アメリカでは一般的なセロリで、肉厚でスジは少ないですが、香りが強いのが特徴です。
・ホワイトセロリ(白色種)
茎の部分が白く、細いのが特徴です。一般的に流通しているものは水耕栽培されているものが多いようです。三つ葉にも似ていて、やわらかく香りも穏やかでスジも少ないので、食べやすい種類のセロリです。
・キンサイ(芹菜)
野生種に近い東洋種のセロリです。「スープセロリ」と呼ばれることもあります。茎は薄い緑色で細くてやわらかいのが特徴です。香りは強く、中華料理ではスープや炒め物などに利用されます。

セロリの香り

セロリ特有の香りは、アピインやセネリンという成分によるものです。アピインにはリラックス効果があり、イライラを鎮めて、不眠の解消や安眠に効果があるといわれます。セネリンにはストレスを緩和し、気持ちを落ち着ける効果があります。イライラしたときに匂いをかぐことでリラックスすることができます。また、頭痛やめまいなどの症状を和らげる効果があるといわれ、継続して摂取することで神経の過剰な興奮や緊張による症状に効果が期待できます。

セロリに含まれる栄養

ビタミンK

止血にかかわるビタミンで、不足すると血が止まりにくくなることがあります。また骨の形成を促進するため、骨粗しょう症の予防や改善に役立ちます。

ビタミンB6

タンパク質の代謝に必要なビタミンで、皮膚や粘膜の健康を維持したり、筋肉や血液がつくられるときに必要なビタミンです。

葉酸

葉酸は水溶性のビタミンでビタミンB群の仲間です。ビタミンB12と協力して血液を作る働きや、DNAなど核酸を合成する役割があります。

パントテン酸

パントテン酸は水溶性のビタミンで、糖質、脂質、タンパク質の代謝とエネルギーの産生に必要です。コレステロールやホルモンなどの合成にもかかわっており、皮膚や粘膜の健康を保つ働きもあります。

ビタミンC

細胞と細胞をつなぐコラーゲンを合成するために不可欠なビタミンです。皮膚や粘膜、関節などの健康を保つために必要であるほか、ストレスへの抵抗性を高めたり、鉄の吸収を促進する作用などもあります。抗酸化作用もあり、生活習慣病の予防効果も期待されています。

カリウム

カリウムは細胞内液の浸透圧を調節し、一定に保つ働きがあります。また神経の興奮や筋肉の収縮にもかかわっています。体液のバランスを保つ役割があり、ナトリウムを排泄しやすくする作用があります。

カルシウム

体内のカルシウムのほとんどは骨と歯に存在していますが、血液や筋肉などにも一定量が存在し、神経の働きや筋肉運動、止血など、生命の維持や活動に重要な役割があります。そのため血中のカルシウムが不足すると、骨に貯えられているカルシウムを壊して不足分を補います。カルシウムは一度に吸収できる量が限られているため、毎日過不足のないように摂取するように心がけましょう。

薬膳の効果

肝の働きを改善し、目のトラブルやめまい、のぼせ、イライラ、頭痛、情緒不安定など、体の上部に気がこもって熱を帯びていることが原因の症状に効果があります。セロリ特有の香りや苦味の成分に気の巡りを良くする効果があると考えられているので、よく噛んで香りを楽しみながら食べると効果的です。

セロリのレシピ

セロリは葉の色がきれいでハリがあり、みずみずしいものを選びましょう。茎は白くて太く、スジがくっきりとしているものが良品です。購入後は茎と葉を切り分けて、それぞれをペーパータオルなどで包んでから保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で立てて保存しましょう。あまり日持ちはしないので、すぐに使い切れないときには冷凍することができます。茎は洗ってスジを取り、斜めスライスに切ってから使いやすい量に小分けしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。葉もざく切りにして冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。煮込み料理やスープなどには、凍ったまま入れて調理することができます。

【セロリとひき肉の炒め物】

セロリとひき肉の炒め物

【材料】(作りやすい分量)
・セロリ       2本
・牛ひき肉      80g
・にんにく      1かけ
・ごま油       小さじ1
・うま味調味料    適量
・酒         大さじ1
・砂糖        小さじ1
・ナンプラー     小さじ1
・オイスターソース  小さじ1
・塩、こしょう    適量

【作り方】
1.セロリは洗ってスジを取ります。セロリを節のところで折り、そのまま引くとスジが取れます。取りきれなかったスジや太いスジは、茎の端に包丁を当てて、スジを包丁に引っかけるようにして手前に引くと取れます。

作り方1

2.細い部分は5㎜くらいの斜めスライス、太い部分は縦半分に切ってから、同じように斜めにスライスします。葉の部分もざく切りにしておきます。

作り方2

3.にんにくをみじん切りにします。フライパンにごま油とにんにくを入れて火をつけ、香りが出たら牛ひき肉を炒めます。脂が出てきてパチパチと音がするまで、焦げないようによく炒めます。

作り方3

4.牛ひき肉がよく炒まったら、セロリの茎の部分を入れます。

作り方4

5.全体になじんだら、セロリの葉を入れます。

作り方5

6.砂糖と酒、うま味調味料を入れて火加減を調節し、ふたをしてセロリに火を通します。
7.ナンプラーとオイスターソースを入れて、水分がなくなるまで炒めます。
8.最後に塩とこしょうで味をととのえてできあがりです。

※ ナンプラーがない場合はしょう油で代用し、調節してください。

セロリレシピのまとめ

セロリ特有の香りは、アピインやセネリンという成分です。イライラを鎮め、気持ちを穏やかにする効果が期待できます。ビタミンやミネラルもバランスよく豊富に含まれているので、日常のお食事に積極的に利用しましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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