昆布の栄養|日本人に不足しがちなミネラルがたっぷり!

昆布の栄養|日本人に不足しがちなミネラルがたっぷり!
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和食のだしにも欠かせない昆布。昆布だしは上品な旨味があり、他の食材の旨味を引き出して味をまとめる効果があります。そんな昆布には日本人に不足しがちと言われているミネラルや食物繊維が豊富に含まれており、高血圧や糖尿病などの生活習慣病予防にも効果が期待できます。昆布の栄養についてご紹介します。

◆昆布とはどんな食材?

昆布とは

昆布だしや昆布巻き、煮物、佃煮など和食に欠かせない昆布は海藻の一種で、ミネラルや食物繊維がたっぷりと含まれているヘルシーな食材です。昆布は海中で光合成を行いながら成長し、大きいものでは10m以上になるものもあります。主に北海道で生産されており、産地によって「真昆布」「利尻昆布」「日高昆布」「羅臼昆布」「長昆布」「厚葉昆布」「細目昆布」などの種類があります。種類によっても味わいが異なり、最も質のいい昆布と言われている真昆布でとっただしは上品で甘味のある味わいで、羅臼昆布は濃厚でコクのあるだしが取れます。料理やお好みによって使い分けてみるのもいいですね。
昆布の旨味のもとになっているのはグルタミン酸という成分。このグルタミン酸はイノシン酸という旨味成分と一緒に食べることで、相乗効果によってより旨味を感じることができます。イノシン酸が豊富な食材は、かつお節や煮干し、豚肉などです。昆布とかおつおの合わせだしは、より旨味を感じられるだしということですね。
だしや煮物などに使用するだけでなく、とろろ昆布や塩昆布、酢昆布、おしゃぶり昆布などの加工品も数多くあり、手軽に食事に取り入れることができます。

◆昆布の保存方法

乾物の昆布は湿気に弱いので、密閉できる容器に入れて冷暗所で保存します。約1年を目安に使い切るようにしましょう。乾燥剤を一緒に入れておくのがおすすめです。

◆昆布に含まれる栄養

【真昆布 素干し 乾(可食部100gあたり)】
エネルギー…146㎉
炭水化物…64.3g
ナトリウム…2600㎎
カリウム…6100㎎
カルシウム…780㎎
マグネシウム…530㎎
ヨウ素…200000㎍
ビタミンA(β-カロテン当量)…1600㎍
ビタミンB1…0.26㎎
ビタミンB2…0.31㎎
食物繊維総量…32.1g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

昆布には特にヨウ素が豊富に含まれています。その他にもカルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、銅など日本人に不足しがちと言われているミネラルもたっぷりと含まれています。

・美肌作りにも効果的!ヨウ素

ヨウ素は甲状腺ホルモンの成分になるミネラルで、エネルギー代謝を促進する働きや体の成長を促進する効果があります。成長期の子どもにも欠かせない栄養素です。甲状腺ホルモンは肌や髪に潤いを与える働きがあるので、不足すると肌がカサつくなどの症状が出る原因にもなります。ヨウ素が豊富な昆布を食べることで肌の新陳代謝アップに効果的。美肌作りに効果が期待できます。ただし、過剰摂取は甲状腺機能を低下させてしまいます。普通に食べる分には心配ありませんが、食べ過ぎには気を付けましょう。

・生活習慣病予防に効果的!食物繊維

昆布には水溶性食物繊維の一種であるアルギン酸やフコイダンが豊富に含まれています。水溶性食物繊維は、腸内環境を整える効果や血糖値の急激な上昇を抑える、コレステロールの吸収を抑制する効果が期待できます。食物繊維は噛み応えがあるので満腹感を感じやすく、しかも低カロリーなので肥満予防にも効果的。高血圧や大腸ガン、糖尿病などの生活習慣病予防にも効果が期待できます。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果もあります。カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。

・貧血予防に効果的!鉄

鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。また、筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。体内で吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンCを含む食材と一緒にとることで吸収率がアップします。

◆昆布の栄養をとるコツ

昆布の栄養を上手にとるコツ

・だしをとった後の昆布も活用する

だしをとった後の昆布にもアルギン酸などの栄養素が残っています。佃煮にしたり、刻んでお味噌汁や炊き込みご飯に加えるなど、だしをとった後の昆布も活用することで栄養をムダなく摂取することができます。

・酢と一緒に食べる

昆布に豊富に含まれているカルシウムは体内に吸収されにくい栄養素ですが、酢と一緒に食べることで吸収率がアップします。細切りにした昆布を酢醤油に漬けたり、酢の物にとろろ昆布を加えるのもおすすめです。

・大豆と一緒に食べる

昆布には血圧を下げる効果が期待できるアルギン酸やフコイダン、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。大豆には大豆サポニンやレシチンなど動脈硬化予防に効果が期待できる成分が豊富。昆布と大豆の煮物や塩昆布と蒸し大豆のサラダなど、昆布と大豆を一緒に食べることで、さらに動脈硬化予防の効果が期待できます。

◆昆布のおすすめレシピ

豚肉とキャベツの塩昆布炒め

塩昆布の旨味や塩気を活かして味付けしたシンプルな炒め物です。塩昆布の種類によっても塩加減が違うので、仕上げの味付けは調整してください。

豚肉とキャベツの塩昆布炒め

【材料(2人分)】
豚バラ薄切り肉…120g
キャベツ…200g
にんじん…30g
しょうが…1/2片
塩昆布…15g
酒…大さじ1
塩、こしょう…各少々
ごま油…小さじ1/2

【作り方】
① 豚肉は一口大に切る。キャベツはざく切りにして、にんじんは短冊切りにする。しょうがはみじん切りにする。

作り方①

② フライパンにごま油としょうがを入れて弱火にかける。香りが出てきたら、豚肉を加えて中火で炒める。

作り方②

③ 豚肉の色が変わってきたら、にんじん、キャベツの順に加えて更に炒め合わせる。具材に火が通れば、塩昆布、酒を加えて炒める。味をみて、塩、こしょうで味を調えれば出来上がり。

作り方③

◆昆布レシピのまとめ

カルシウムや鉄など日本人に不足しがちと言われているミネラルや食物繊維がたっぷりと含まれている昆布。とろろ昆布や塩昆布なら毎日の食事に簡単にプラスできますし、おしゃぶり昆布をおやつに取り入れてみるのもおすすめです。栄養満点な昆布を毎日の食事に取り入れて健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の提供元:シルバーライフ

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