春が旬の野菜 アスパラガスの栄養と簡単レシピ

春が旬の野菜 アスパラガスの栄養と簡単レシピ
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アスパラガスとは

原産地は南ヨーロッパからロシア南部で、ローマ帝国が野菜として広めたといわれ、古来から食用とされている野菜のひとつです。

  アスパラガスの特徴

日本では生産出荷量は北海道が最も多く、次に長野県、佐賀県で多く生産されています。旬は春から初夏ですが、秋まで収穫できます。オーストラリアやメキシコなどから輸入もされており、市場には通年で出回っています。
アスパラガスの成長は早く、ピークの収穫時期には1日に10㎝以上も伸びることがあります。アスパラガスの「ハカマ」と呼ばれる三角形の節は数が少なく、正三角形に近い形の方が、順調で健やかに育ったアスパラガスであるといわれます。

  アスパラガスの歴史

ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたようです。日本には18世紀末にオランダから伝わりました。初めは観賞用として栽培されていましたが、明治に入り北海道に導入されてから、食用として本格的に栽培が普及しました。当初アスパラガスといえば缶詰用のホワイトアスパラガスが主流でしたが、栽培が容易で栄養価も高いグリーンアスパラガスが注目され、現在は「アスパラガス」といえばグリーンアスパラガスを指すようになっています。

  アスパラガスの種類

・グリーンアスパラガス

日本で最も流通量の多いのがグリーンアスパラガスです。日に当てて光合成をさせて栽培するので、ホワイトアスパラガスと比べると栄養価は高くなります。「ウェルカム」「スーパーウェルカム」「グリーンタワー」などの品種があります。

・ホワイトアスパラガス

品種はグリーンアスパラガスと同じですが、土をかぶせて軟白栽培したものです。皮が硬いので、皮をむいてから調理します。

・紫アスパラガス

紫色は表皮の部分に存在するアントシアニン色素によるものですが、加熱すると紫色が抜けて、グリーンアスパラガスと同じようになります。生食ができるので、色を生かすには新鮮なうちに生で食べるのがおすすめです。

・ミニアスパラガス

グリーンアスパラガスを若いうちに採ったものです。細く柔らかいため、下茹での必要がありません。

・アスペルジュ・ソバージュ

アスパラガスの種類ではありませんが、見た目はアスパラガスに似ています。フランス原産の山菜の一種で、アスパラガスのようなハカマはついていません。強い香りやクセはなく、茎には少しぬめりがあります。

  シュパーゲル

ドイツではホワイトアスパラガスをシュパーゲルと呼び、春を告げる野菜として親しまれています。「白い金貨」「貴婦人の指」「食べられる象牙」など、貴重で繊細なイメージの愛称がありますが、シュパーゲルは日本産のホワイトアスパラガスよりも大きくて食べ応えがあります。ゆでたシュパーゲルにバターやオランデーズソース(卵黄とバターとレモン汁で作る)をかけて食べるのが一般的です。シュパーゲル専用の白ワインが存在するほど、旬を心待ちにされる野菜のひとつです。

グリーンアスパラガスの栄養

グリーンアスパラガスにはビタミンやミネラルが豊富に含まれていますが、その他にも特徴的な栄養素が含まれています。

アスパラギン酸

アスパラギン酸はアミノ酸の一種でエネルギーの代謝に関与し、エネルギー源として使用されやすいアミノ酸のひとつです。持久力を高めたり疲労回復の効果が期待できるとされ、栄養ドリンクなどにも含まれていることがあります。また中枢神経系の興奮性の神経伝達物質としても働き、ストレス抵抗性を高めると考えられています。

ルチン

ルチンは植物に含まれる色素成分であるフラボノイドの一種で、穂先の部分に多く含まれています。抗炎症効果や毛細血管を強化して血流を改善効果から、高血圧や動脈硬化の予防効果が期待できます。

ビタミン

グリーンアスパラガスはビタミン類をバランスよく含んでいます。特にビタミンB群の仲間である葉酸を多く含んでおり、グリーンアスパラガスはゆでたときの損失量が少ないといわれます。赤血球の形成にかかわっており、貧血の予防や改善には欠かせない栄養素です。また胎児の生育には欠かせない栄養素であり、妊娠中の女性には通常時の2倍以上の葉酸が必要であるといわれています。ビタミンAの前駆物質であるβ-カロテンも豊富に含まれており皮膚や粘膜の健康に役立ち、美肌効果も期待できます。

ミネラル

カリウムはナトリウムとともに細胞の浸透圧を調節する働きがあります。ナトリウムの排泄を促進して血圧の上昇を抑える働きがあることから、高血圧の予防効果が期待できます。

薬膳の効果

アスパラガスは脾の働きを高めて食欲を増進させることで、疲労回復の効果が期待できます。また口渇や咳を和らげたり、利尿作用によって膀胱炎や排尿にかかわる不調に効果があるといわれています。

グリーンアスパラガスのレシピ

グリーンアスパラガスは濃い緑色でみずみずしく、穂先までハリのあるものが新鮮です。太くてまっすぐに伸びていて、穂先が固くしまっているものを選びましょう。

【アスパラの豚肉1本巻き】

アスパラガスを1本丸ごと包むことで、アスパラガスのおいしさを逃がさずに焼くことができます。食べにくい場合は、焼き上がってから食べやすい長さに切りましょう。

アスパラの豚肉1本巻き

【材料】(2~3人分)

・アスパラガス      5~6本
・豚バラ肉        150gくらい
・酒           大さじ1
・はちみつ        小さじ1
・焼き肉のたれ      大さじ2
・こしょう        適量
・白ごま         適量

【作り方】

1.アスパラガスは洗って、根元のかたい部分を折ってからピーラーで皮をむきます。

作り方1

2.豚バラ肉を広げて、アスパラガスを巻きます。

作り方2

3.フライパンに肉の巻き終わりを下にして並べ、火をつけます。

4.肉に焼き目がついたら、少しずつ転がしながら全体を焼きます。肉から出た脂は、ペーパータオルで吸い取ります。

作り方4

5.全体に焼き目がついたら、酒、はちみつ、焼き肉のたれを入れ、絡めながら焼きます。

作り方5

6.たれがよく絡んだら、こしょうと白ごまをふってできあがりです。

※豚肉は薄切りのロース肉でもおいしくできます。その場合は、フライパンにごま油を少量入れてから焼きましょう。
※焼き肉のたれはお好みのものをお使いください。商品によって味が異なりますので、味付けは適宜調節してください。

『アスパラガスレシピ』まとめ

通年で手に入るグリーンアスパラガスですが、旬のものは甘味や香りも豊かで、栄養も豊富に含まれています。ホワイトアスパラガスや紫アスパラガスなども、ぜひお試しください。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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