豆腐だけどボリューミー 厚揚げのおすすめレシピ

豆腐だけどボリューミー 厚揚げのおすすめレシピ
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厚揚げとはどんな食材?

厚揚げは、豆腐を水切りしてから油で揚げた食品です。表面だけを揚げ、内部は豆腐のままの状態なので「生揚げ(なまあげ)」とも呼ばれます。

厚揚げの歴史

鎌倉時代に豆腐が中国から伝わり、室町時代に油で「揚げる」という調理方法が伝わってきました。室町時代の後期に編纂された「尺素往来(せきそおうらい)」の中に、「豆腐上物(あげもの)」という言葉が初めて記されており、これが油揚げや厚揚げと考えられます。戦国時代には僧侶や武士は食べていたようですが、まだ一般的ではありませんでした。江戸時代に入って豆腐や油が普及したことで、ようやく庶民の間にも広がったようです。

厚揚げの種類

・厚揚げ
水切りした木綿豆腐を揚げたものです。煮崩れしにくく、味染みが良いのが特徴です。
・絹揚げ
絹豆腐を揚げたものです。崩れやすいので煮物には向きませんが、そのまま焼いたり温めて食べると、厚揚げとは違ったやわらかく滑らかな食感が楽しめます。

厚揚げと油揚げの違いと油抜きの方法

厚揚げは、水切りした厚切りの豆腐を油で揚げます。外側だけを油で揚げるので、中心部分はやわらかい豆腐のままです。油揚げは薄切りにした豆腐を中心部まで火が通るように揚げるので、中には空洞ができます。
どちらも市販品は、油で揚げてから一定時間が経っているので、酸化してしまった油を取り除くために「油抜き」をした方が、調味料もしみ込みやすくなります。油抜きの方法にはいくつかあります。
・熱湯をかける
耐熱素材のざるに油揚げまたは厚揚げをのせ、上から熱湯をまわしかけて、少し
冷めるまでおいておきます。キッチンペーパーで包み、軽く押さえて水分と油分を取り除きます。熱湯を扱う際はやけどをしないように十分に注意しましょう。
・ゆでこぼす
鍋にお湯を沸かして、サッとゆでます。ざるにあげておき、少し冷めてからキッチンペーパーで包み、軽く押さえて水分と油分を取り除きます。
・電子レンジで加熱する
油揚げまたは厚揚げを1枚ずつキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んでから、電子レンジ500Wで1分前後加熱します。電子レンジの機種により加熱時間は調節してください。

厚揚げに含まれる栄養

タンパク質

厚揚げの原料は大豆です。大豆は良質の植物性たんぱく質を多く含み、体内で合成することができない必須アミノ酸のバランスが整ったアミノ酸スコア100の食品です。植物に含まれるタンパク質は動物性のタンパク質と比較すると、アミノ酸スコアが低いものが多いのですが、大豆や大豆を原料とした食品は動物性のタンパク質と同様に良質のタンパク質であり、肉類と比較すると脂質が少なくカロリーは低いといえます。

ビタミンK

ビタミンKは主に血液の凝固にかかわっています。ビタミンKが体内に不足すると血液凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなります。またカルシウムを骨に沈着させるときに必要なので、骨の形成を促進する働きがあります。

カルシウム

カルシウムは骨や歯を作る他に、細胞の分裂や分化、筋肉の収縮、血液凝固作用の促進などにかかわっています。体内に存在するミネラルの中では最も多く体重の1~2%ですが、その吸収率はあまり高くありません。特に閉経後の女性では、ホルモンのバランスに変化があるため、骨からのカルシウム溶出が骨に沈着するカルシウムの量を上回るため、骨量が減少します。骨の形成を促進するビタミンKも豊富に含む大豆・大豆製品は、骨粗しょう症予防にも効果的な食品といえます。

マグネシウム

マグネシウムは、体内で細胞内液に多く存在しています。さまざまな酵素を活性化する働きがあり、エネルギーの産生や栄養素の合成・分解に深く関わっています。カルシウムと拮抗して筋収縮をコントロールしたり、血管を拡張して血圧を下げる働きや、血小板の凝集を抑制して血栓を作りにくくする作用もあります。

薬膳の効果

厚揚げのもとである豆腐は、体の余分な熱をとる働きがあります。熱がこもっていることが原因の目の腫れや充血にも良いといわれます。口渇や空咳、口臭の予防にも効果的とされており、消化を促し腸の渇きも癒すので、便通を整えるのにも有効です。

厚揚げのおすすめレシピ

厚揚げは、油が酸化すると美味しさを損なうことがあります。開封して使いきれなかった分は、表面の水分と油分をキッチンペーパーで軽く押さえるようにふき取り、ラップを密着させて包んでから、保存用のチャック袋などに入れて冷蔵庫で保存しましょう。また、油抜きをしてから冷凍保存することもできます。油抜きをしてからキッチンペーパーで水分と油分をふき取り、使いやすい大きさに切ります。1回に使う分ずつラップに包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。冷凍すると中心部分の食感は変わりますが、味がしみ込みやすくなります。調理の際は電子レンジで解凍するか、煮物であれば、凍ったまま煮ても大丈夫です。

【厚揚げとなすのみそ炒め】

厚揚げとなすのみそ炒め

【材料】(2~3人分)
・厚揚げ        100g
・豚肉         100g
・なす         2本
・玉ねぎ        1/2個
・みそ         大さじ1
・オイスターソース   小さじ2
・砂糖         小さじ2
・中華だしの素     小さじ1/2
・ごま油        大さじ1/2
・にんにくチューブ   1.5㎝
・生姜チューブ     1.5㎝
・酒          大さじ1
・青しそ        2枚

【作り方】
1.厚揚げはざるにのせて、熱湯をかけて油抜きをしておきます。
2.厚揚げと豚肉は食べやすい大きさに切っておきます。玉ねぎは皮をむいて洗ってから厚めのスライス、なすは洗ってヘタを取り、食べやすい大きさの乱切りにしておきます。

作り方2

3.みそ、オイスターソース、砂糖、中華だしの素を混ぜ合わせておきます。
4.フライパンにごま油とにんにくチューブ、生姜チューブを入れて火をつけます。
5.豚肉と玉ねぎを炒めます。

作り方5

6.豚肉の色が変わってきたらなすを入れます。全体がなじんだら酒を入れてふたをします。
7.玉ねぎとなすに火が通ったら厚揚げを加え、3.の調味料を入れて絡めるように炒めます。

作り方7

8.味が全体になじんだらお皿に盛りつけ、千切りにした青じそをトッピングしてできあが
りです。

※みその種類によって塩分が異なりますので、味をみて調味料の量を調整してください。

厚揚げレシピのまとめ

厚揚げは豆腐を油で揚げたものです。そのまま温めたり焼くだけでもおいしいのですが、崩れにくいのでいろいろな調理方法が可能です。料理の材料のうち、肉の一部を厚揚げにおきかえると、タンパク質をしっかり摂りながらカロリーを下げることもできます。日常のお食事にとり入れてみましょう。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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