だしをとる食材としても欠かせない「煮干し」。
煮干しだしはうま味が強くスッキリとした風味が特徴です。
お味噌汁のだしは「煮干しだし」という方も多いのではないでしょうか。煮干しはだしをとるだけでなく、そのまま食べたり、料理にも活用できる食材です。
今回は煮干しの特徴や栄養、煮干しの簡単副菜レシピを紹介していきます。
目次
◆煮干しとは?
「煮干し」はその名の通り魚を煮て乾燥させたものです。
関西地方では「いりこ」とも呼ばれています。だしをとるために使用されるほか、そのまま食べたり、佃煮や炒めものなどの料理に活用することもできます。
煮干しというとカタクチイワシを干したものを指すことが多いですが、煮干しは魚を煮て乾燥させたものの総称です。
なので、カタクチイワシ以外にもアジやトビウオなどの煮干しもあります。
カタクチイワシの煮干しは、大きさによって下記のように呼び名が変わります。
・小羽(コバ)4〜5㎝
・中小羽(チュウコバ)6〜7㎝
・中羽(チュウバ)7〜9㎝
・中荒(チュウアラ)9〜10㎝
・大羽(オオバ)10㎝以上
大きさによってだしの風味が変わります。大きいものほどうまみが強くなり、小ぶりな煮干しはあっさりとした風味のだしがとれます。
小ぶりなものはそのまま食べたり、佃煮などの料理に活用することもできます。
濃いめの味付けの料理には大きめの煮干し、あっさりとした料理に仕上げたい場合には小ぶりな煮干しを使用するなど、料理によって使い分けるのもおすすめです。
また、背の色によって「白口」と「青口」に分類されます。
白口は甘味があるまろやかなだしがとれることが特徴で、主に四国地方や九州地方でよく使用されています。
青口は、しっかりとした力強いだしがとれることが特徴で、主に関東地方でよく使用されています。
◆煮干しの栄養
煮干しには良質なたんぱく質やカルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。
【カタクチイワシ 煮干し (可食部100gあたり)】
エネルギー…298㎉
ナトリウム…1700㎎
カリウム…1200㎎
カルシウム…2200㎎
リン…1500㎎
鉄…18.0㎎
亜鉛…7.2㎎
ビタミンD…18.0㎍
ビタミンB1…0.10㎎
ビタミンB2…0.10㎎
ビタミンB6…0.28㎎
ビタミンB12…41.0㎍
葉酸…74㎍
パントテン酸…1.81㎎
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・骨粗しょう症の予防に!カルシウム
骨や歯を作るために欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。
筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの働きもあります。
カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。
・貧血予防に効果的!鉄
鉄は酸素を全身に運ぶ赤血球を作るために欠かせないミネラルです。
筋肉内に酸素を取り込む働きもあり、不足すると酸素を上手く取り込めずに筋力低下や疲労を起こす原因にもなります。
体内で吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンCを含む食材と一緒にとることで吸収率がアップします。
・カルシウムの吸収を助ける!ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸着を高める骨の健康に欠かせない栄養素です。
魚介類やきのこ類に多く含まれています。ビタミンDは食品から摂取する他に、日光に当たることで紫外線により皮下で合成されます。
また、免疫力をアップする効果も期待できると言われています。
◆おいしい煮干しの選び方
カタクチイワシの煮干しを選ぶ際のポイントは下記の3つです。
・体がきれいな銀色でツヤがあるもの
・「へ」の字に曲がっているもの
・腹切れがないもの
黄色く変色しているものは酸化しています。変色しているものは臭みが強くなるので避けましょう。
開封後は保存用袋に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保存します。冷蔵は1ヶ月程度、冷凍は3ヶ月程度を目安に使い切りましょう。
◆レシピ|煮干しと玉ねぎのマリネ
煮干しは和食だけでなく、洋食にも活用できます。うまみたっぷりな煮干しとオリーブオイルの風味がよく合いますよ。
【材料(2人分)】
煮干し…20g
ミニトマト…6個
紫玉ねぎ…1/4個
赤唐辛子…1/2本
A酢…大さじ1・1/2
A砂糖…小さじ1
A塩…ひとつまみ
Aこしょう…少々
オリーブ油大さじ1・1/2
パセリのみじん切り…適量
【作り方】
①ミニトマトは半分に切って、紫玉ねぎは薄切りにする。赤唐辛子は種を取り除いて輪切りにする。
②ボウルに【A】を合わせる。オリーブ油を少しずつ加えてその都度よく混ぜる。
③フライパンに煮干しを加えて中弱火でから炒りする。
④熱いうちに②に加える。①も加えて混ぜ合わせ、1時間以上おいて味をなじませる。
⑤皿に盛り、パセリのみじん切りを散らす。
【ポイント】
・煮干しはそのまま食べられる小ぶりなものがおすすめです。
・煮干しは塩分不使用のものを使用しています。
◆煮干しの栄養を上手にとるコツとは?
煮干しにはカルシウムが100gあたり2200mgと豊富に含まれています。
牛乳100gには110mgのカルシウムが含まれているので、煮干しを10g食べるだけで220mgと牛乳100gよりも多くのカルシウムを摂取することができます。
カルシウムを効率的に摂取するには、煮干しを佃煮や煮物、マリネなどにして丸ごと食べるのがおすすめです。
だしをとった後の煮干しも佃煮やふりかけなどにすれば美味しく食べることができますよ。
◆まとめ
煮干しの特徴や栄養、煮干しのマリネの作り方を紹介しました。
煮干しはたんぱく質やカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれている栄養満点な食材です。
だしをとるだけでなく、料理にも活用して美味しくいただきましょう。
健康維持のためには、バランスのいい食事と適度な運動、質のいい睡眠が欠かせません。
食事は1日3食規則正しく食べることで、体内のリズムが整いますよ。
さまざまな食材をバランスよく食べるためには、主食、主菜、副菜がそろった定食形式で食事を用意するのがおすすめです。
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