胃もたれ改善にも効果的!大根の栄養とは

胃もたれ改善にも効果的!大根の栄養とは
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クセのない味わいで色々な味付けによく合い、サラダや煮物、おろし和えなどさまざまな料理に大活躍な大根。大根には消化酵素が豊富に含まれており、胃腸の調子が優れない時にも積極的に食べたい野菜です。大根の栄養と栄養を上手にとるコツについてご紹介していきます。

◆胃もたれにも効果的!大根とはどんな食材?

大根とは

大根はアブラナ科の野菜で、原産地は中央アジアや地中海沿岸など諸説あると言われています。世界中で古くから食べられている野菜のひとつで、日本でも春の七草のひとつ「すずしろ」として古くから親しまれています。

現在、一般的に多く流通しているのは青首大根ですが、他にもさまざまな品種が各地で栽培されています。聖護院大根は京都の伝統野菜で、形が丸く2kgほどある大型の大根です。練馬大根や三浦大根は白首大根という種類です。きめ細かい肉質が特徴で煮物などに向いています。

また、たくあんなどの漬物にも使用されます。辛味大根は小ぶりで辛みが強いことが特徴。おろして薬味に使用されます。外側が鮮やかな赤色をしている小型のレディサラダや外側が緑色で中が鮮やかなピンク色をしている紅心大根は色味を生かしてサラダなどに活用されます。

大根の根の部分はほとんどが水分ですが、でんぷんの消化を助けるアミラーゼやたんぱく質を分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼなどの消化酵素が豊富に含まれており、胃もたれや胸やけなどの症状を予防・改善する効果が期待できます。

大根は部位によって使い分ける

大根は部位によって味が異なります。葉に近い上の方が甘く、下にいくほど辛味が強くなるという特徴があるので、料理やお好みによって部位を使い分けることでより美味しく食べることができます。

葉に近い上側の部分は甘みがありかための食感。サラダや大根おろしなど生食に向いています。中央部分はやわらかくみずみずしいことが特徴で、煮物に最適です。先端部分は最も辛みが強いのでおろして薬味にしたり、炒め物などに活用すると美味しく食べることができます。

ぜひ、料理によって部位を使い分けてみてください。

美味しい大根の選び方と保存方法

・表面にハリがあるもの
・ずっしりと重みのあるもの
・ヒゲ根が少なく均一に並んでいるもの

葉の部分から水分がどんどん蒸発していくので、購入後はすぐに葉を切り落としましょう。根はぴったりとラップで包んで冷蔵庫の野菜室で立てて保存し、3〜4日を目安に使い切るようにします。葉はすぐにしおれてくるので、その日のうちにゆでておくのがおすすめです。

大根の栄養

【大根(可食部100gあたり)】
エネルギー…15㎉
たんぱく質…0.5g
炭水化物…4.1g
ナトリウム…19㎎
カリウム…230㎎
カルシウム…24㎎
マグネシウム…10㎎
リン…18㎎
ビタミンB1…0.02㎎
ビタミンB6…0.04㎎
葉酸…34㎍
パントテン酸…0.12㎎
ビタミンC…12㎎
食物繊維総量…1.4g

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・でんぷんの消化を促す!アミラーゼ

アミラーゼとはでんぷんを分解する消化酵素の総称で、「ジアスターゼ」とも呼ばれます。唾液や膵液に含まれている成分で、ごはんやパンなどのでんぷんの消化・吸収を促す効果があります。また、胃もたれや胸やけなどの症状を改善する効果もあります。

・がん予防にも効果的!イソチオシアネート

イソチオシアネートとはアブラナ科の野菜に含まれている辛み成分です。抗酸化作用があり、免疫力を高める効果や抗がん作用も期待できます。また、胃腸を刺激して食欲を増進させる効果や解毒作用、殺菌作用もあります。

・ストレスから体を守る!ビタミンC

ビタミンCはコラーゲンの合成にかかわるビタミンで、ストレスから体を守る働きをします。活性酸素を消去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果があります。

また、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や炎症の治りをよくする効果もあります。さらに、粘膜を強くして健康に保つ効果があることから風邪予防にも効果的です。

・むくみの解消に!カリウム

カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防に効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。

・生活習慣病予防の効果も!β-カロテン

大根の葉の部分には100gあたりβ-カロテンが3900㎍含まれています。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。

また、肌荒れ予防にも効果が期待できます。ビタミンAに変換されなかったものは抗酸化物質として働き、動脈硬化やがんなどの生活習慣病予防や老化防止に効果が期待できると言われています。

大根の栄養を上手にとるコツ

大根の栄養を上手にとるコツ

・生で食べる

大根の根の部分にはアミラーゼなどの消化酵素やビタミンCが含まれていますが、これらは熱に弱い性質があります。胃もたれや胸やけなどの予防・改善には生で食べるとより効果が期待できます。大根サラダやおろし和えなどにしていただくのがおすすめです。

・葉も食べる

大根の葉は捨ててしまいがちな部分ですが、β-カロテンやビタミンC、ビタミンK、カルシウムなどが豊富に含まれている緑黄色野菜です。炒めものに活用したり、ゆでてお味噌汁や和えものなどに加えると栄養をムダなく摂取することができます。

・大根の皮も食べる

大根の皮をむいて調理することも多いですが、皮の周囲にはビタミンCやアミラーゼ、ポリフェノールのルチンなどが含まれています。

大根おろしにする場合は皮ごとすりおろすのもおすすめです。むいた皮は細切りにしてお漬物やきんぴら、かき揚げの具材にしても美味しく食べることができます。

◆レシピ|大根おろしのドレッシング

大根おろしをたっぷりと加えたしょうゆベースのドレッシングです。冷しゃぶサラダや蒸し鶏サラダなどにぴったりです。

レシピ|大根おろしのドレッシング

【材料(2人分)】
大根おろし…50g
Aしょうゆ…大さじ1
A酢…大さじ1/2
A砂糖…小さじ1
A米油…大さじ1
A塩、こしょう…少々

【作り方】
①大根おろしと【A】を混ぜ合わせる。

作り方①

②お好みのサラダにかけていただく。

【ポイント】
・米油はごま油やオリーブオイルで代用しても美味しいです。

◆『大根レシピ』まとめ

胃腸の調子を整える消化酵素やビタミンCが豊富に含まれている大根。胃腸の調子が優れない時には大根おろしなどにして生で食べると効果的です。栄養満点な葉や皮の部分もさまざまな料理に活用して大根の栄養を丸ごといただきましょう。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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