ワインにはポリフェノールが豊富に含まれており、生活習慣病予防にも効果が期待できると言われています。赤ワインと白ワインの特徴やワインに含まれている栄養についてご紹介します。ワインを使った簡単レシピもぜひご覧ください。
目次
◆ワインとはどんなお酒?
ワインはぶどう果汁を発酵させた醸造酒です。ワインの歴史は古く、発祥は紀元前にまで遡ると言われています。
赤ワインと白ワインの違いは、ぶどうの種類だけでなく製造方法も異なります。
赤ワインは皮の色が濃い黒ぶどうを使用します。ぶどうを皮ごとつぶし、果汁と皮、種子などが混ざった状態で発酵させて、発酵が終わってから皮や種子を取り除きます。
皮や種子が混ざった状態で発酵するので、皮の色素の色がでてきれいな赤紫色になります。
赤ワインに使用されるぶどうには、ピノ・ノワール、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カベルネ・フランなどの品種があります。
白ワインは、皮の色が薄い白ぶどうを使ってつくられることが多く、ぶどうをつぶした後に皮や種子を取り除いて果汁だけを発酵させます。
皮がピンク色をしているぶどうを使ってつくられるものもありますが、皮や種子を取り除いてから発酵させているので赤ワインのような色が出ることはありません。
白ワインに使用されるぶどうには、シャルドネやソーヴィニヨン・ブラン、リースリングなどの品種があります。
ロゼワインは、主に赤ワインと同じ黒ぶどうを使ってつくられます。
製造方法はいくつかありますが、ぶどうをつぶして果汁や皮、種子が混ざった状態で発酵し、ほどよく色がついたら発酵の途中で皮や種子を取り除くことできれいなピンク色のワインになります。
ロゼとはフランス語でバラ色という意味です。
◆ワインにはポリフェノールが豊富
ワインには、アントシアニンやタンニン、カテキンなど、さまざまなポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールとは食物性食品の色素やアク、苦味などの成分のことです。
細胞や血管を傷つけて肌荒れやしみ、動脈硬化やがんなどの生活習慣病の原因にもなる活性酸素を消去する優れた抗酸化作用があります。
人間の体にはあらかじめ活性酸素から身を守るための防御システムが備わっていますが、加齢とともにだんだんと防御力が低下してきます。
ポリフェノールを摂取することで、活性酸素を消去する働きが期待できるので、生活習慣病予防や老化防止にも効果が期待できると言われています。
ポリフェノールはぶどうの皮や種子に多く含まれているので、皮や種子を取り除いてからつくられる白ワインよりも皮や種子も一緒に発酵させる赤ワインの方がポリフェノールの含有量は多くなります。
白ワインにはポリフェノールが少なめですが、有機酸が豊富に含まれており殺菌効果が期待できます。
牡蠣と白ワインは相性のいい食材として知られていますが、味の相性が良いだけでなく食中毒予防の効果も期待できる組み合わせです。
◆ワインに含まれる栄養
【ワイン(100gあたり)】
赤ワイン | 白ワイン | ロゼワイン | |
エネルギー | 68㎉ | 75㎉ | 71㎉ |
たんぱく質 | 0.2g | 0.1g | 0.1g |
炭水化物 | 1.5g | 2.0g | 4.0g |
カリウム | 110㎎ | 60㎎ | 60㎎ |
カルシウム | 7㎎ | 8㎎ | 10㎎ |
マグネシウム | 9㎎ | 7㎎ | 7㎎ |
リン | 13㎎ | 12㎎ | 10㎎ |
鉄 | 0.4㎎ | 0.3㎎ | 0.4㎎ |
ビタミンB2 | 0.01㎎ | 0㎎ | 0㎎ |
ナイアシン | 0.1㎎ | 0.1㎎ | 0.1㎎ |
ビタミンB6 | 0.03㎎ | 0.02㎎ | 0.02㎎ |
パントテン酸 | 0.07㎎ | 0.07㎎ | 0㎎ |
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・アントシアニン
青紫色の色素の成分で、ぶどうの皮に含まれています。
光の刺激を目から脳に伝えるロドプシンの合成を促す効果があり、目が疲れる・ぼやけるといった症状を予防、改善する効果があり目の健康維持に効果的です。赤ワインに豊富に含まれています。
・カテキン
緑茶にも含まれる渋みや苦味の成分のことです。強い抗酸化作用があり、がんの予防、血糖値の上昇を抑える、高血圧を予防・改善するなどの効果が期待できます。
・タンニン
ぶどうの種子に含まれているポリフェノールで、渋みのもとになっている成分です。強い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防や老化防止にも効果が期待できます。
また、アルコールの分解作用があるので、二日酔い予防にも効果が期待できると言われています。
・レスベラトロール
ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールを低下させる働きや動脈硬化の予防に効果が期待できます。
また、老化防止、美肌効果も期待できると言われています。
◆ワインのおすすめレシピ
豚肉とキャベツの白ワイン煮込み
豚肉のかたまり肉とキャベツを白ワインで煮込んだうま味たっぷりの一品です。ワインにもぴったりです。
【材料(2人分)】
豚肩ロースかたまり肉…300g
キャベツ…200g
玉ねぎ…1/2個
にんにく…1片
A白ワイン…100ml
A水…100ml
A顆粒コンソメ…小さじ1
Aローリエ…1枚
塩…適量
こしょう…少々
粒マスタード…適量
サラダ油…大さじ1/2
【作り方】
①豚肉は4等分に切る。キャベツはざく切りにして、玉ねぎはくし形に切る。にんにくはつぶす。
②豚肉に塩小さじ1/2、こしょうをふる。フライパンにサラダ油とにんにくを入れて弱火にかける。香りが出てきたらにんにくを取り出す。
豚肉を並べ入れて、強めの中火で焼く。焼き色がつけば上下を返して裏面にも焼き色をつける。
③厚手の鍋に豚肉とにんにく、【A】を入れてフタをして中火にかける。沸騰したら弱火で約20分煮る。
④②のフライパンの油をペーパータオルでさっと拭き取り、中火にかける。
玉ねぎ、キャベツの順に加えて塩少々をふり、しんなりとするまで炒める。
⑤③に④を加えてフタをして弱火で更に10分煮る。
⑥皿に盛り、粒マスタードを添える。
◆ワインレシピのまとめ
ポリフェノールが豊富なワインは、動脈硬化やがんなどの生活習慣病予防にも効果が期待されています。しかし、アルコールなので飲み過ぎには注意が必要です。
1日にグラス1~2杯程度が目安。週に2日は休肝日を作り、適量を守って美味しくいただきましょう。
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