水煮の状態で販売されているイメージが強いヤングコーンですが、5月~7月頃は生のヤングコーンが店頭に並びます。とうもろこしほどの甘さはありませんが、シャキシャキとした食感と独特の風味が魅力です。美味しいヤングコーンの食べ方と栄養についてご紹介します。
目次
◆ヤングコーンとは?
ヤングコーンやベビーコーンはその名の通り、とうもろこしが大きくなる前に若採りしたものです。通常とうもろこしは1本の株から2本の実を収穫しますが、この2本を大きく育てるために、3本目を摘み取ります。これがヤングコーンとして販売されているのです。
長さは5~10㎝ほどで、やわらかいので芯まで食べることができます。
水煮でも販売されており1年中食べることができますが、国産の旬は5月~7月頃。この時期は皮つきのまま販売されていることもあるので、見かけたらぜひ購入してみてください。皮つきのものは皮をむいて販売されているものよりも鮮度が長持ちするので、より美味しいヤングコーンを味わうことができますよ。
◆おいしいヤングコーンの選び方
おいしいヤングコーンの見分け方
(皮つきの場合)
・皮が乾燥していないこと
・ひげ根がみずみずしいもの
(皮をむいた状態で販売されているもの)
・ハリとツヤがあるもの
・切り口が乾燥していないもの
購入後は新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。生のヤングコーンは鮮度が落ちやすいので、その日のうちに食べるのがおすすめです。
皮つきの方が鮮度の持ちが良いので、売っていればぜひ皮つきを購入しましょう。
購入後すぐに食べることが出来ない場合は、塩ゆでしてから冷蔵または冷凍して保存すると翌日以降も美味しく食べることができますよ。
◆ヤングコーンの栄養価は?
ヤングコーン(可食部100gあたり)
エネルギー…29㎉
たんぱく質…2.3g
脂質…0.2g
食物繊維…2.7g
カリウム…230㎎
カルシウム…19㎎
マグネシウム…25㎎
リン…63㎎
鉄…0.4㎎
亜鉛…0.8㎎
ビタミンB1…0.09㎎
ビタミンB2…0.11㎎
ビタミンC…9㎎
ヤングコーンはとうもろこしと同じく炭水化物や食物繊維、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、葉酸、カリウムなどが含まれています。
エネルギーは100g当たり29㎉。とうもろこしは100gあたり92㎉なので、普通のとうもろこしに比べて低カロリーでヘルシーです。
ヤングコーンに含まれている栄養成分についてご紹介します。
・腸の調子を整える!食物繊維
ヤングコーン(可食部)100gあたり、水溶性食物繊維が0.2g、不溶性食物繊維が2.5gと不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することで便通を促して便秘の解消に役立ちます。
・貧血を防ぐ!葉酸
ヤングコーン(可食部)100gあたり、110㎍の葉酸が含まれています。
ビタミンB群の一種である葉酸は赤血球を作り、食べたものをエネルギーに変えるのを助ける役割があります。また、DNAを正常に作る材料にもなります。
特に妊婦さんは赤ちゃんの成長に必要な栄養素なので、積極的に摂取する必要があります。
・美肌効果が期待できる!ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成にかかわるビタミンで、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や炎症の治りをよくします。また、活性酸素を消去する抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。
・脂質の代謝をサポートする!ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンです。
脂質が新しい細胞を作る手助けをすることで、皮膚や粘膜などを健康に保つことができます。子どもや胎児の発育を助ける働きがあることから「成長ビタミン」とも呼ばれています。
・むくみの解消に効果的!カリウム
カリウムは身体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があります。体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
◆ヤングコーンの下処理方法
・皮つきのヤングコーン
皮つきのヤングコーンを購入したら、まず皮をひげ根がついているほうから1枚ずつむきとります。ひげ根がついているので、手で取り外しましょう。根元の茎を切り落としてから調理します。
・ゆで方
鍋に湯をわかして塩を入れ、大きさにもよりますが3~4分ほどゆでます。
火が通ればザルにあげて冷まします。
◆おすすめの調理法は?
・新鮮なものは生でも
新鮮なものは生でも食べることができます。甘くシャキシャキとした食感が楽しめるので、サラダやディップなどにおすすめです。
・ゆでる
皮をむいたものを塩ゆでし、サラダや炒め物、スープなどに。
・焼く、炒める
皮がついているヤングコーンは皮ごとグリルで焼くだけでも美味しくいただけます。
生のままソテーにする際は蒸し焼きにすると中まで火が通りやすいです。火通りの違う野菜を組み合わせる時は、ヤングコーンを下ゆでしてから炒めるのがおすすめです。
シンプルにバター醤油味のソテーにしても美味しいですし、野菜炒めに加えるとシャキシャキとした食感がアクセントになります。
・揚げる
天ぷらやフライにしてもおいしいです。シンプルにヤングコーンだけでもいいですし、豚肉やベーコンを巻いた肉巻きフライもおすすめです。
・炊き込みご飯に
生のヤングコーンを食べやすい大きさに切って、米と一緒に炊くと美味しい炊き込みご飯になります。
◆ひげ根も食べられる?
皮つきで販売されているヤングコーンにはひげ根がついています。実はこれもおいしくいただくことができます。
皮をむいて、ひげ根を取り外したら、熱湯でさっと1分ほどゆでます。
水気を切ってから食べやすい長さに切り、サラダや和え物、みそ汁の具などにご活用ください。皮ごとグリルで焼く場合はひげ根も一緒にいただくことができます。
◆ヤングコーンのおすすめレシピ
ヤングコーンの肉巻き照り焼き
ヤングコーンを豚肉で巻いて、甘辛しょうゆ味に味付けをしたごはんが進むおかずです。
うま味たっぷりな豚肉とヤングコーンの食感が相性抜群です。
【材料(2人分)】
ヤングコーン…8本
豚ロース薄切り肉…8枚
Aしょうゆ…小さじ2
Aみりん…小さじ2
A酒…小さじ1
塩…少々
こしょう…少々
薄力粉…少々
サラダ油…大さじ1/2
ベビーリーフ…適量
ミニトマト…2個
【作り方】
下準備
・生のヤングコーンを使用する場合は、上記の下処理方法の通りにゆでておく。
・水煮のヤングコーンを使用する場合は汁気を切る。
①豚肉を縦長になるように並べて塩、こしょうをふる。
手前にヤングコーンをおいて、奥にむかってくるくると巻く。
②薄力粉を茶こしでふり、全体に薄くまぶす。
③【A】を混ぜ合わせておく。
④フライパンにサラダ油を熱し、②の巻き終わりを下にして並べる。
転がしながら全体に焼き色をつける。
⑤火が通れば、キッチンペーパーで余分な油や汚れさっとふく。
③を加えて煮からめて皿に盛り、ベビーリーフ、半分に切ったミニトマトを添える。
ポイント
・豚肉は少しきつめに巻くことがポイントです。
・巻き終わりから焼くことで、はがれにくくなります。
・ヤングコーンには火が通っているので、豚肉に火が通ればOKです。
◆『ヤングコーンのレシピ』まとめ
シャキシャキとした食感と独特の風味がおいしいヤングコーン。低カロリーで栄養も満点!特に生のヤングコーンは格別の美味しさです。ぜひ、美味しい旬の時期に味わってみてくださいね。
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