じゃがいもと鶏ひき肉で満足できるメインのおかず

じゃがいもと鶏ひき肉で満足できるメインのおかず
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

じゃがいもとはどんな食材?

じゃがいもはナス科の野菜で、食用としているのは地下茎(ちかけい)と呼ばれる地下にある茎が肥大化した部分です。

じゃがいもが煮崩れるのを防ぐには

じゃがいもはでんぷんを多く含む食品です。

じゃがいもの品種や収穫時期によっても含まれるでんぷんの量は異なりますが、でんぷんを多く含むじゃがいもの方が一般的に「ホクホク」と表現されるような粉質のじゃがいもで、煮崩れしやすいといえます。

じゃがいもをゆでる(煮る)と細胞中のでんぷんは糊化して膨らみ、細胞が球形化することで細胞と細胞が離れやすくなるため、煮崩れしやすくなります。

でんぷんの含有量が少ないメークインなどの品種では、でんぷんの量が少なく細胞の球形化が起きにくいことで細胞と細胞をつなぐペクチンが溶出しにくいため煮崩れしにくくなります。

煮崩れを防ぐにはでんぷんの含有量が少ないじゃがいもを選ぶことと、水から加熱して水温が60℃程度を長めに経過することでじゃがいもに硬化現象が起こり煮崩れしにくくなります。

また、早めに砂糖を加えることも煮崩れしにくくなる効果があります。

じゃがいもの毒素

じゃがいもの芽や緑色になった皮の部分などには、「ソラニン」や「チャコニン」といった天然毒素が多く含まれていることがあります。

ソラニンやチャコニンはグリコアルカロイドの一種で、苦味を感じたり口の中がピリピリすることがあります。

一定量以上を摂取すると嘔気や嘔吐、下痢、発熱などの食中毒症状を引き起こす可能性があり、重篤な場合では意識障害または意識消失、脳障害、呼吸障害などに至る可能性があるといわれます。

ソラニンやチャコニンによる食中毒を防ぐために、次の事柄に注意しましょう。

・芽が出ていたり、皮が緑色になっているじゃがいもは避けましょう。
・保存は日光の当たらない、暗くて涼しい場所で保存しましょう。
・芽は、その周囲も含めて取り除きましょう。
・緑色になっている部分は、その周囲も含めて皮を厚めにむきましょう。

じゃがいもの選び方と保存方法

皮は薄くなめらかで、しわのないものを選びましょう。

芽が出ていたり、皮が緑色になっているものは避けましょう。じゃがいもは日の当たらない冷暗所で保存します。

夏季は室温も高く芽が出やすくなるため、じゃがいもを1個ずつキッチンペパーなどに包んでからまとめてビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れておくのもよいでしょう。

じゃがいものビタミンC

じゃがいもには比較的多くのビタミンCが含まれています。

じゃがいものビタミンCはでんぷんに守られていることで熱に強く、加熱調理後の損失が少ないと考えられています。

しかしビタミンCは水溶性のため、じゃがいもの皮をむいて水にさらしておくとビタミンCは水中に溶出します。

ゆでる場合もビタミンCは水中に溶出するため、皮ごとゆでる方がビタミンCの損失は少なくなります。

電子レンジ加熱では、比較的ビタミンCは失われずに残りますが、電子レンジ加熱とゆでた場合では食感が異なることがあるため、料理によって使い分けるとよいでしょう。

鶏ひき肉とはどんな食材?

鶏ひき肉は、鶏肉のむね肉やもも肉、切り落とし肉などの部位をミンチ状に細かく裁断したものです。

豚ひき肉や牛ひき肉と比べて脂肪が少ないのでカロリーは低く、あっさりと淡白な味わいです。

 鶏ひき肉の選び方

ドリップがなくきれいなピンク色のものを選びましょう。

鶏ひき肉は部位にかかわらず、切り落としの肉がひき肉にされることが多いようですが、部位の表示がある場合はもも肉よりもむね肉の方がカロリーは低く、タンパク質を多く含みます。

むね肉のひき肉は脂質量が少ないためあっさりとしていますが、調理方法によってはパサパサした食感になることがあるため、料理によって使い分けるとよいでしょう。

 鶏ひき肉に含まれる栄養

鶏ひき肉に含まれるタンパク質は、必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のタンパク質です。

必須アミノ酸の中でも特に鶏肉に多く含まれるアミノ酸を挙げます。

・ロイシン

筋肉でエネルギー源となる分岐鎖アミノ酸の一種で、肝機能を高めたり、筋肉を維持して筋肉の成長や修復に効果が期待できます。

・メチオニン

硫黄を含む含硫アミノ酸の一種です。肝機能を高めたり、アレルギー症状やうつ症状の緩和などに効果が期待されます。

・フェニルアラニン

体内でノルアドレナリンとドーパミンに変化して神経伝達物質として働くことから、うつ症状の緩和に効果が期待されています。

また記憶力の向上や鎮痛作用もあると考えられています。

・スレオニン

肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎ、脂肪肝を予防する効果が期待できます。

また胃酸の分泌を調整して、胃炎を予防して食欲を増進する効果も期待できます。

じゃがいもと鶏ひき肉のレシピ

今回は、鶏そぼろをみそ味にしたごはんにも合う味付けです。煮汁を煮詰めるので、お弁当のおかずにも便利です。

【じゃがいもの鶏そぼろ煮】

じゃがいもの鶏そぼろ煮

【材料】(2~3人分)
・じゃがいも      400g
・鶏ひき肉       200g
・生姜チューブ     2㎝くらい
・ごま油        小さじ1
・酒          大さじ1
・みりん        大さじ2
・砂糖         小さじ1
・オイスターソース   小さじ1
・みそ         大さじ1

【作り方】

1.じゃがいもは洗って皮をむき、食べやすい大きさにそろえて切り、短時間水にさらします。

2.鍋にごま油を入れて火をつけます。

3.生姜チューブと鶏ひき肉を入れて炒めます。

作り方③

4.鶏肉ひき肉がほぐれて色が変わってきたら、水100ml(分量外)を入れます。

5.水をきったじゃがいもを入れてふたをして煮ます。アクが出てきたらすくっておきましょう。

作り方⑤

6.じゃがいもに火が通ってきたら、みそ以外の調味料を入れます。ここで煮汁を少し取り、みそを溶いておきましょう。

作り方⑥

7.じゃがいもがやわらかくなったら溶いておいたみそを加え、煮汁が少なくなるまで煮たらできあがりです。

※みその種類によって塩分が異なるので、最後に加えるみその量はお好みで調節してください。

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じゃがいもと鶏ひき肉のまとめ

じゃがいもに含まれるビタミンCは熱に強く、加熱調理の工夫で損失を少なくすることができます。

じゃがいもの芽や緑色になった皮の周囲にはソラニンやチャコニンといった天然毒素が多くなっている可能性があるため、しっかりと取り除くようにしましょう。

鶏ひき肉は良質のタンパク質を含むだけではなく、牛ひき肉や豚ひき肉と比べて脂肪が少なく、カロリーを低く抑えることができます。

一般的にスーパーなどで手に入る食材もちょっとした下処理や、調理の工夫で栄養素の損失を防いだり安全に食べることができます。

忙しい日常のお食事には時短のテクニックも必要ですが、基本的な調理工程が重要で省略できないものもあるので注意が必要です。

【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。

定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。

管理栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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