海藻の栄養を上手にとる食べ方は?

海藻の栄養を上手にとる食べ方は?
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わかめやひじき、めかぶ、昆布など、普段の食事にも登場することが多い海藻は、低カロリーでダイエット中の方にも人気の食材。

鉄、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富に含まれており、栄養満点です。

また、食物繊維も豊富で生活習慣病予防にも効果が期待できます。海藻に多く含まれる栄養を上手にとるコツについてご紹介していきます。

◆海藻とはどんな食材?

海藻とは

わかめのお味噌汁やひじきの煮物、めかぶの和えもの、海藻サラダ、昆布だしなど、海藻は和食には欠かせない食材のひとつです。

海藻は海中で育つ藻類のことで、地上にはえている植物と同じように光合成を行っています。

また、胞子によって繁殖することも海藻の特徴です。

海藻の種類は非常に多く、食用とされているものだけでも100種類以上あると言われています。

◆海藻の種類について

わたしたちが普段食べている海藻は、「褐藻類(かっそうるい)」「緑藻類(りょくそうるい)」「紅藻類(こうそうるい)」の3種類に分類されます。

これらの海藻は、種類によってはえている水深が異なります。水深の浅い場所にはえているものが緑藻類で、褐藻類→紅藻類という順番で水深が深くなります。

・緑藻類

浅瀬にはえている海藻で、あおのり、海ぶどう、ミル(海松)などが緑藻類に分類されます。

・褐藻類

褐色や赤褐色をしていることが特徴で、昆布、わかめ、ひじき、もずくなどのことです。

・紅藻類

水深が深いところにはえている海藻で、赤っぽい色をしていることが特徴です。

あまのり、とさかのり、てんぐさ、おごのりなどが紅藻類です。

◆海藻に含まれる栄養

海藻は低カロリーで食物繊維が豊富に含まれているので、ダイエット中のボリュームアップ食材としても人気です。

食物繊維は水に溶ける性質がある水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維がありますが、海藻に多く含まれているのは水溶性食物繊維です。

その他にも、たんぱく質、鉄やカルシウム、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンも豊富です。

・高血圧予防にも!アルギン酸

海藻に含まれている水溶性食物繊維の一種です。

通常はカリウムと結合していますが、体内ではカリウムから離れてナトリウムを吸着して排出されます。

高血圧の原因となるナトリウムを排出する働きがあることから、高血圧予防に効果が期待できます。

また、余分なコレステロールを吸着して排出する働きもあります。

・生活習慣病予防に効果的!フコイダン

フコイダンはぬめりのもとになっている成分で、水溶性食物繊維の一種です。

悪玉コレステロールの排出を促す働きや糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防に効果が期待できます。

また、がん細胞を死滅させる働きがあることから、がん予防にも効果が期待されています。

食物繊維は噛み応えがあるので満腹感を感じやすく、しかも低カロリーなので肥満予防にも効果的です。

・骨粗しょう症の予防に!カルシウム

わかめやひじきにはカルシウムが豊富に含まれています。

カルシウムは、骨や歯を作るのに欠かせないミネラルで、体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。

また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果もあります。

体内に吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がアップします。

・美肌作りにも効果的!ヨウ素

海藻に多く含まれている成分で、特に昆布に豊富に含まれています。

ヨウ素は甲状腺ホルモンの成分になるミネラルで、エネルギー代謝を促進する働きや体の成長を促進する効果があります。成長期の子どもにも欠かせない栄養素です。

甲状腺ホルモンは肌や髪に潤いを与える働きがあるので、不足すると肌がカサつくなどの症状が出る原因にもなります。

ただし、過剰摂取は甲状腺機能を低下させてしまいます。普通に食べる分には心配ありませんが、食べ過ぎには気を付けましょう。

◆海藻の栄養を上手にとるコツ

海藻の栄養を上手にとるコツ

・油と一緒に食べる

海藻には、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なβ-カロテンが含まれています。

β-カロテンは油に溶ける性質があるので、油と一緒に食べることで体内への吸収率がアップします。

炒め物や、和え物に油を加える、海藻サラダに油を使ったドレッシングをかけるなど、油と一緒に食べると効率的に摂取できます。

・酢と一緒に食べる

わかめやもずくなどはお酢と一緒に食べることで食物繊維がやわらかくなり、フコイダンなどの栄養素が体内に吸収されやすくなります。

また、酢に含まれているクエン酸が体内に吸収されにくいカルシウムを体内に吸収されやすい形に変える働きがあり、効率的にカルシウムを摂取することができます。

酢の物に海藻を加えたり、酢が入ったドレッシングを海藻サラダにかけるのが手軽でおすすめです。

・食事のはじめに食べる

空腹時にごはんやパンなど糖質が豊富な食材を食べると血糖値が急激に上昇します。すると、肥満の原因になるだけでなく、動脈硬化などの生活習慣病のリスクも高くなります。

海藻には食物繊維が豊富に含まれているので、血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できます。

血糖値の上昇を緩やかにするには、食物繊維が豊富な食材(海藻や野菜)→たんぱく質を含む肉や魚→炭水化物を含むごはんやパンの順番で食べると効果的です。

お味噌汁や副菜などに海藻を加えて、食事のはじめに食べることを心がけてみてはいかがでしょうか。

◆レシピ|わかめと梅の混ぜご飯

刻んだわかめと梅干しを混ぜるだけの簡単メニュー。生わかめを使って作っても美味しいです。

レシピ|わかめと梅の混ぜご飯

【材料(2人分)】
乾燥わかめ…3g
梅干し(大)…1個
白いりごま…小さじ1
塩…少々
ごはん…300g

【作り方】
①たっぷりの水に乾燥わかめを入れ、5〜10分ひたす。わかめがもどれば、水けをよく絞り粗く刻む。梅干しは種を取り除いて、包丁で細かくたたく。

作り方①

②ボウルにごはん、①、白いりごま、塩を加えて混ぜ合わせれば出来上がり。

作り方②

【ポイント】
・梅干しの塩分量によって塩の量は調整してください。

◆海藻レシピのまとめ

食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれている海藻は、低カロリーで生活習慣病予防効果も期待できる栄養満点な食材です。

お味噌汁や炒め物、和え物など、毎日何か一品に海藻を加えることで、食物繊維の摂取量を手軽に増やすことができます。栄養満点な海藻をいろいろな料理に加えて美味しくいただきましょう。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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