
独特のぬめりとつるんとした食感が美味しいもずく。酢の物はもちろん、天ぷらやスープなど、いろいろな調理方法で美味しくいただける食材です。
もずくは美味しいだけでなく、そのぬめりにはがんや糖尿病などの生活習慣病予防にも効果が期待できる成分が含まれています。
もずくに含まれる栄養と、栄養を上手にとるコツについてご紹介します。
目次
もずくとはどんな食材?
もずくは昆布やわかめなどと同じ海藻の仲間で、主に熱帯から温帯の浅い海に生息しています。
細長く枝分かれした形状の糸状藻類であり、他の褐藻類に付着していることから「もずく(=藻付く)」という名前がついたといわれています。
海中では褐色ですが、熱湯でゆでると緑色になります。
現在、日本で消費されているもずくのほとんどは沖縄産で、その約9割が養殖されたもずくです。
沖縄地方では昔からもずくを三杯酢で食べていたので、もずくのことを「スヌイ(=酢のり)」とも呼ぶそうです。
もずくの種類について
一般的に市販されているもずくは、沖縄本島や宮古、八重山、久米島などの離島で養殖されたものがほとんどです。
九州や新潟県、青森県、北海道などでは天然もずくも採取されていますが採取量は少ないため、日本一の生産地は沖縄県です。
イシモズク
海水生で浅い岩礁域の石や岩の上に生息します。
高さ40㎝前後に成長し、主軸から側枝が出てさらに小枝が広がります。湯通しするとややかための歯触りで、うま味も豊富です。天然物は東北日本海側で初夏に採取されますがやや高価です。
オキナワモズク
海水生で奄美大島以南の水深数メートルの浅瀬に生息します。
1970年代に養殖が始まり、現在国内で流通しているもずくのほとんどがオキナワモズクです。
春から初夏が旬で、不規則に分岐したひも状に長く、太くてほどよい食感があります。
クロモ
日本各地の浅場に生育します。新潟県や石川県では春から初夏に出回りますが、量は少なく高価です。
板状の付着器から1~数本の主茎が伸びて分岐します。
藻体の表面には産毛のような細い毛が無数に出ており、ぬめりがあります。歯触りがよく、海藻らしい風味が豊かです。
フトモズク
四国や瀬戸内海沿岸の地域に生息していることが多いようです。比較的太く、ひも状に不規則に分岐し、長さは30㎝ほどになります。
太くてしっかりとした食感でうま味がありますが、量が少なく高価です。
モズク
波の静かな内湾などでホンダワラなどの海藻に付着しており、古くから食されていたと考えられていますが、現在は採取量が激減して高価なものとなっています。
晩春から初夏が旬で比較的細くてやわらかく、粘りが強いのが特徴です。
もずくに含まれる栄養
もずくには、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれており、食物繊維も豊富です。
沖縄もずく100gあたり6kcalと低カロリーなので、ダイエット中の方にもおすすめの食材です。
また、もずくのぬめりにはがんや糖尿病など生活習慣病予防にも効果が期待できる成分が含まれています。
【沖縄もずく・塩蔵塩ぬき(可食部100gあたり)】
エネルギー…6㎉
炭水化物…2.0g
ナトリウム…240㎎
カリウム…7㎎
カルシウム…22㎎
マグネシウム…21㎎
リン…2㎎
ヨウ素…140㎍
ビタミンA(β-カロテン当量)…220㎍
ビタミンB2…0.09㎎
食物繊維総量…2.0g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
美肌作りにも効果的!ヨウ素
ヨウ素は甲状腺ホルモンの成分になるミネラルで、エネルギー代謝を促進する働きや体の成長を促進する働きがあり、成長期の子どもにも重要な役割を持つ栄養素です。
甲状腺ホルモンによって新陳代謝が促進されることで、肌や髪、爪などを健康に保つことに役立ちます。
不足すると肌がカサつくなどの症状や成長期の子どもに悪影響を及ぼす可能性もあります。
骨粗しょう症の予防に!カルシウム
骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯に存在しています。
また筋肉を動かしたり、精神の興奮を抑制して安定させるなどの効果もあります。
カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDや適量のタンパク質などと一緒にとることで吸収率がよくなります。
反対に、ほうれん草などの青菜に比較的多く含まれるシュウ酸や嗜好飲料などに含まれるカフェインは、カルシウムの吸収を阻害します。
骨の健康を保つ!マグネシウム
マグネシウムはリンやカルシウムと共に働き、歯や骨を作るために必要なミネラルです。
また、カルシウムと協力して筋肉の働きを調整する役割や神経の興奮を抑える働きもあります。
さらに、体内の酵素の働きを助けてエネルギー生産にも関わっています。
生活習慣病予防の効果も!β-カロテン
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。
ビタミンAは目の機能、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンで、粘膜のダメージを回復する効果や免疫力を高める効果があります。
また、肌荒れ予防にも効果が期待できます。
抗酸化物質としても働き、動脈硬化やがんなどの生活習慣病の予防や老化防止に効果が期待できると言われています。
生活習慣病予防に効果的!フコイダン
フコイダンはもずくのぬめりのもとになっている成分で、水溶性食物繊維の一種です。
悪玉コレステロールの排出を促す働きや糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防に効果が期待できます。
食物繊維は噛み応えがあるので満腹感を感じやすく、しかも低カロリーなので肥満予防にも効果的です。
もずくの栄養を上手にとるコツ
酢と一緒に食べましょう
カルシウムは体内に吸収されにくい栄養素のひとつです。
酢と一緒に食べると酢に含まれているクエン酸がカルシウムを体内に吸収されやすい形に変える働きがあり、吸収率がアップします。骨粗しょう症予防にも効果が期待できます。
また、酢に含まれている有機酸は血液をサラサラにする効果があり、血圧を下げる効果や動脈硬化予防にも効果が期待できます。
食事の最初に食べましょう
もずくは食物繊維が豊富に含まれているので、食事の最初に食べることで血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。
食後の血糖値が気になる方は、まずもずくから食べるようにするのがおすすめです。
また、満腹感を高める効果もあるので食べ過ぎ防止にも効果的です。
食べ過ぎに注意しましょう
もずくにはヨウ素が100gあたり140㎍と豊富に含まれています。
1日の推奨量は成人で130㎍なのでもずくをたくさん食べるとヨウ素をとりすぎてしまう原因になります。
ヨウ素を継続してとりすぎると甲状腺の働きに悪影響を及ぼす可能性もありますが、甲状腺の機能に問題のない健康な成人の場合、1日1パック程度の摂取であれば問題ありません。
もずくのおすすめレシピ
もずくのお味噌汁
もずくのつるんとした食感が美味しいヘルシーなお味噌汁です。お味噌汁に加えることで、フコイダンを効率的に摂取できます。
【材料(2人分)】
もずく(味なし)…80g
おろししょうが…小さじ1/2
青ねぎ…1/2本
だし汁…400ml
みそ…大さじ1・1/2
【作り方】
① 青ねぎは小口切りにする。
②鍋にだし汁を沸かし、もずくとおろししょうがを加えて中火で温める。
③みそを溶き入れて味を調え、お椀に注ぎ青ねぎを散らす。
【ポイント】
・みその分量はお好みで調整してください。
・おろししょうがの分量をお好みで増やしても美味しくいただけます。
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もずくレシピのまとめ
コレステロール値の低下やがん予防など、さまざまな健康効果が期待できる栄養満点なもずく。定番の酢の物はもちろん、スープや味噌汁、雑炊、卵焼き、天ぷらなどいろいろな料理にアレンジして美味しくいただきましょう。
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