目次
クッキーとは
クッキーはアメリカやヨーロッパの、主に小麦粉を主原料とした焼き菓子です。
クッキーとビスケットの違い
クッキーはビスケットの一種で、基本的な材料と作り方に大きな差はありません。
クッキーはソフトビスケットにあたり、ハードビスケットよりも砂糖や脂肪の割合が多く、砂糖と脂肪の合計が全体の40%以上のものとされています。
それ以外のものがビスケットであり、クッキーよりもかための食感が特徴です。
膨らみ過ぎるのを抑えるため、ガス抜きの穴があけてあるのが一般的です。
クッキーよりもさらにバターやショートニングなどの油脂が多いものは「サブレ」にあたります。
この区別は日本における分類で、ビスケット類にあたる小麦粉を固めて焼いた焼き菓子全般をアメリカでは「クッキー」、イギリスでは「ビスケット」と呼んでいます。
クッキーの歴史
もともとビスケットには「2度焼いたパン」の意味があり、古代ヨーロッパでは乾燥させたパンをもう1度焼いて保存性を高めていました。
これがビスケットの起源といわれます。日本では安政2年(1855年)、水戸藩士の蘭医であった柴田方庵がオランダ人から学んだビスケットの作り方を学び、ビスケットについて記した手紙を水戸藩に送ったという史実があります。
クッキーにおける材料の役割
クッキーを作るときによく使われる4つの材料には、それぞれにクッキーのおいしさを作る役割があります。
バターの役割
一般的なクッキーのレシピでは、初めにバターをクリーム状にします。
バターにはクリーム状にしてよく混ぜると空気を含んだ気泡ができますが、この性質をバターの「クリーミング性」といいます。
バターと砂糖をよく混ぜるとき、初めはクリーム色だったバターが空気を含み白っぽくなります。
バターがかたいと空気を含ませることができませんが、やわらかすぎてもクリーミング性が失われてしまいます。
バターの適した温度は20~23℃といわれており、初めにうまく空気を含ませることができないと、焼き上がりの膨らみが悪かったり、きめが粗くなることがあります。
砂糖の役割
クッキーに砂糖を入れるのは、味付けはもちろんですが、そのほかにもクッキーを美味しくするためにいくつかの役割があります。
・しっとりとさせる
砂糖には保水作用があります。砂糖を減らし過ぎると、クッキーがかたくなったり、パサパサすることがあります。
・防腐効果
砂糖の保水作用によって水分を吸収することで、カビなどの繁殖を防いだり、ターの酸化を抑制することで保存性を高めます。
・焼き色
糖とアミノ酸がメイラード反応を起こすことで、おいしそうな焼き色と香りがつきます。
砂糖の種類でクッキーの食感が変わる
一般的に砂糖というと「上白糖」ですが、クッキーには他にも「グラニュー糖」や「粉糖」などもよく使われます。
どれも砂糖であり、どれを使ってもクッキーを作ることができますが、それぞれに異なった仕上がりになります。
・上白糖
家庭では最も一般的といえる砂糖です。
上白糖を使ってクッキーを作った場合、ややしっとりとした食感に焼きあがります。
・グラニュー糖
グラニュー糖は、上白糖よりも精製度が高い砂糖で、お菓子を作るときにはよく利用されます。
上白糖よりもざっくりとした食感に焼きあがります。
・粉糖
粉糖はグラニュー糖を粉状にしたもので、とても溶けやすいのが特徴です。
クッキーの表面が滑らかで、やわらかな軽い食感に焼きあがります。
卵の役割
クッキーは卵を入れなくても作ることができます。
イギリス、スコットランドの伝統菓子であるショートブレッドは卵を入れずに作ったクッキーです。
クッキーに卵を入れるのは、クッキーに風味を与える以外に、卵の乳化性によってバターと小麦粉が混ざりやすく、まとまりやすくなり、焼き上がりもしっとりとした食感になります。
またクッキーには卵黄だけを使うレシピがありますが、全卵を使っても作ることができます。
卵黄だけの生地と全卵の生地では、全卵を使った生地の方が柔軟性があります。
焼きあがったあとは、卵黄だけの生地の方が焼き色が濃くつき、ほろほろとした食感で卵黄のコクが感じられます。
全卵を使った生地の方が焼き色は薄く、やや膨らみます。卵黄だけの生地よりもややかための食感となります。
小麦粉の役割
クッキーの主原料となるのが小麦粉です。
クッキーを作るときに使われるのは、小麦粉の中でも薄力粉が多いのですが、これは小麦粉に含まれるグルテンというタンパク質の量が関係しています。
強力粉を使ってクッキーを作ることもできますが、こね過ぎないように注意が必要です。
強力粉を使って作ったクッキーは、薄力粉で作ったクッキーよりもかためのポリポリとした食感になります。
クッキーのレシピ
今回はクッキーに一般的な材料4つのみで作りました。
お好みでバニラエッセンスやレモン汁を数滴加えたり、薄力粉の一部をココアやアーモンドプードルに変えるなど、いろいろなアレンジが楽しめます。
【アイスボックスクッキー】
【材料】(作りやすい分量)
・バター(無塩) 100g
・グラニュー糖 60g
・卵 1個
・薄力粉 160g
【作り方】(作りやすい分量)
1.バターは常温に戻しておきます。
2.卵は卵黄と卵白に分けます。
3.ボウルにバターを入れてホイッパーで練ります。十分にやわらかくなったらグラニュー糖を何度かに分けて加え、その都度よくすり混ぜます。
4.バターが空気を含んで白っぽくなってきたら、卵黄を数回に分けて入れます。
5.卵白の半量も加えて混ぜます。
6.薄力粉をふるって入れ、ゴムベラに代えてさっくりと混ぜます。
7.粉気がなくなったら、広げたラップの上にのせ、直径3㎝くらいの棒状にまとめ、冷凍庫で冷やします。
8.7.の表面に残しておいた卵白を塗り、グラニュー糖(分量外)をまぶします。
9.1㎝くらいの厚みに切り、オーブンシートを敷いた天板に並べます。
10.170℃に予熱したオーブンで20~30分くらい焼いてできあがりです。
※オーブンの機種によって焼き時間は異なるので、お使いのオーブンに合わせて調節してください。今回は25分焼きました。
※ハンドミキサーを使用しても大丈夫です。
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まとめ
クッキーはビスケットの一種であり、日本では脂質と砂糖の合計が材料の40%以上のものをクッキーと呼んでいます。
クッキーを作るときに使われる主な材料である、バター、砂糖、卵、小麦粉には、それぞれクッキーのおいしさにかかわる役割があります。
アイスボックスクッキーは生地を作って冷凍しておくことができるので、いつでも手作りのおやつを楽しむことができます。
基本の作り方を知っておくことで、いろいろなアレンジを楽しむこともできます。
【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。
管理栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。
ぜひお試しください。
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